あちこちのアクアショップやアクアリウム関係のサイトで、人気ランキングなどが発表されています。アクアリウム初心者さんだと、人気が高い・売れている熱帯魚で飼育を始めるという人も多いですよね。
でも人気が高い・売れている熱帯魚の中には、アロワナやポリプテルスなど中級~上級者向けの魚を紹介していることもあるんです。
今回はアクアリウム初心者さん向けに、トロピカでご紹介している熱帯魚の中から人気がある・売れている魚をチョイスしてランキングにしてみました!
熱帯魚ランキング10!人気種から売れ筋まで
熱帯魚の「人気・売れている」ランキングは参考にはなりますが、「飼いやすい魚」や「初心者向け」のランキングではないことが多いです。
そのため、そういったランキングを参考に飼いたい魚を見つけて飼育を始めたものの、何も知らずに飼育し始めたら大型魚や肉食魚だったために、飼育が困難になってしまったという人もいます。
今回この記事では、トロピカ内でご紹介している熱帯魚の中で、人気がありかつ一般的に売れ筋で、初心者さんでも飼育できる熱帯魚をランキング形式で10種類ご紹介してきます!
1位:ネオンテトラ
5匹以上で飼育し群栄させると水槽内を明るくしてくれるネオンテトラは、人気・売れ筋ともにNo.1!
やはり初心者でも飼育しやすいこと・流通量が多く価格も安いという点でランキング1位に選びました。一般的に水槽立ち上げ時のパイロットフィッシュはアカヒレを使いますが、ネオンテトラを使うという人もいるんです。
1匹だと臆病な面が強く出てしまい、周囲に警戒して物陰に隠れたりもしますが、複数飼育することで生き生きとした姿を見ることができますよ。水草水槽に入れても、ブルー&レッドの明るいカラーが映えるので、レイアウト水槽で飼育されることも多いです。
ボトル飼育や小型水槽でも育てるのが容易なので、アパートやマンション住まいの人でも手軽に飼育できる熱帯魚です。
ネオンテトラと姿形がよく似ている魚に、カージナルテトラがいます。この2種類の違いについては、こちらの記事で詳しく解説していますよ!
ネオンテトラの飼育方法や、混泳できる種類などについては、こちらをチェック!
2位:グッピー
オスの大きく鮮やかな尾ひれが美しく、昔からアクアリストの中で人気の高いグッピー。
尾ぐされ病や水流の強さなど、飼育時に気を付けなければならない点はあるものの、比較的アクアリウム初心者さんでも飼育しやすいです。
コンテストに出品されるような品種だと、高価なものも存在しますが、ホームセンターのペットコーナーなどでも入手可能です。 しかし同じグッピーでも「外国産」と「国産」があり、さらにそこからブリーディングされてさまざまな品種が誕生しています。
グッピーの国産品種と外国産品種の違いについては、この記事をチェック!
ただしグッピーは、卵ではなくメスの胎内で孵化して稚魚の姿で生まれてくる「卵胎生」の魚なので、繁殖しやすい点は要注意です!
繁殖を考えていないのであれば、オス・メスは別の水槽で飼育するようにしましょう。
また、他種との混泳もしやすい大人しい性質ですが、アベニー・パファーのように他の魚の尾ひれなどをかじるクセのある魚や、肉食魚・大型魚などとの混泳は避けたほうが良いです。
グッピーの飼育については、この記事をチェック!
3位:コリドラス
餌の食べ残しなどを処理してくれ、水槽掃除用生体としてもおすすめされるコリドラス。流通量が多いので、今は主要な品種ならホームセンターでも購入できますよね。
地味な色合いながらも、チョビヒゲと愛嬌のある顔立ちで女性人気の高い魚でもあります。アクアリストの中には、コリドラスが好きすぎて、コリドラスだけを集めて飼育している人もいるほど。
自然界でも飼育時と同じように、河川や湖などの底にいる魚で、穏やかな魚なので同種同士や、他の魚と混泳させても問題ないことが多いです。
ただし、いくら掃除屋さんといっても餌やりはお忘れなく。餌の食べ残しなどコリドラスが食べるものが水槽内にない状態だと、簡単に餓死してしまいます。いつも水槽の底にいる魚なので、底に沈む沈下性の人工餌を与えると餓死を防げますよ。
コリドラスの飼育方法や餌、品種などについては、この記事をチェック!
4位:オトシンクルス
オトシンクルスといえば、「コケ取り」ですよね。
アクアリウム初心者さんの場合、水槽内に発生するコケは、段階が違うだけで同じと思ってしまいがちですが、実はコケにも種類があるんです。コケ取り生体といっても、魚やエビなど種類によって食べてくれるコケが違います。オトシンクルスが食べてくれるのは、茶ゴケ・緑髭コケです。
こちらもコリドラスのように、オトシンクルスが食べてくれるコケが必ず水槽内にあるとは限らないので、沈下性の餌に慣れさせておきましょう。吸盤状の口で水草の葉や水槽のガラス面にくっついている姿や、プレコを小さくしたような外見が、見ていて面白いですよ。
1種類しかいないと思われがちですが、虎やシマウマのような、独特の模様を持つ品種も存在しています。自分から周囲の魚を攻撃することもなく、非常におとなしい性格なので、混泳させやすいです。
オトシンクルスの飼育方法や種類などについては、こちらをチェック!
5位:ベタ
いろいろなアクアリウム系サイトで取り上げられ、専門店もあることから人気が急上昇したベタ。気性が激しく、タイでは闘魚として賭けごとにも使われているほど。
最近は流通量も増え、ホームセンターのペットコーナーでもよく見かけるようになりましたよね。
以前はベタといえば赤か青の、トラディショナルばかりが販売されていましたが、最近はホームセンターでも、複数の色を持つカラフルな色彩のものや、王冠のように広がった尾びれを持つクラウンテールなども販売されています。
その美しさは数多くのアクアリストを魅了し、国内外で品評会などがおこなわれることも多くなってきました。
ボトルやコンパクト水槽でも手軽に飼育できるベタですが、飼育するならばいくつか注意しなければならない点があります。
まず強い水流が苦手で、オスの場合は適度にフレアリングをさせないと、ヒレが癒着してしまうことも。ヒレに穴があいたり、レイアウト用品などに引っかけてヒレが裂けてしまったりすることも珍しくありません。
また、とても縄張り意識の強い魚なので混泳には向かず、基本的に単独飼育が推奨されています。
瓶やボトルなどの小さな容器でも飼えるといわれているベタですが、実は小さな容器だと水質管理が難しく失敗してしまいがち。アクアリウム初心者さんは、管理のしやすい水槽で飼育するのがおすすめです。
ベタの育て方や品種については、こちらをチェック!
6位:プレコ
オトシンクルスを巨大化させたような姿のプレコ。このプレコ、大型の品種ばかりだと思われがちですが、実は10cm前後までしか成長しない小型種も存在しています。あまり大型のものだとアクアリウム初心者さんにはハードルが高く感じますが、小型ならば飼育もしやすいですよね。
とはいえネオンテトラのような小型種と比べると、プレコは小型のものでも大きく、寿命も長め。最低でも60cmくらいの水槽で飼育することをおすすめします。
水流に関しては種類によって強いものを好む場合がありますので、飼育するプレコの好みに合わせて調整してあげてください。
大型のものは、アロワナなどの大型魚のコケ対策として、混泳させている人もいますね。
流木やコケを食べるのですが、やはり餓死しやすいので沈下性の餌を与えたり、水槽内に餌になるような流木を設置しておきましょう。
プレコの飼育や品種については、こちらをチェック!
7位:ゴールデンハニードワーフグラミー
グラミーの中でも小さなものは「ドワーフグラミー」と呼ばれ、いくつかの種類が存在しています。ゴールデンハニードワーフグラミーは、成長しても大きさが4cmほどなので、小型水槽にピッタリ。
また大人しくよほどのことがない限り他の魚を攻撃しないので、タンクメイトにもおすすめな熱帯魚です。
胸びれから伸びている細長いラビリンス器官は、時々何か探しているようにも見えて、面白いですし、ゆったりと泳いでいる姿を見ていると癒されますよ。
水質など飼育環境がよければ、色鮮やかなオレンジ色になり、水草水槽にも映える・価格も安く育てやすいことから、アクアリウム初心者さんの間でも人気がある熱帯魚です。
グラミーの飼育や品種については、こちらをチェック!
8位:サイアミーズ・フライングフォックス
サイアミーズ・フライングフォックスは、アクアリウム界で最も厄介とされている、黒ひげ状のコケを食べてくれる熱帯魚なんです。茶ゴケ等も食べてくれますが、藍藻は食べないので注意してくださいね。
水槽内で発生するコケの種類に関しては、こちらをチェック!
オトシンクルスやエビなどと同じく、コケ取り生体としてアクアリウム初心者さんにおすすめされることも多いです。
ただし、黒ひげ状のコケはとても硬く、水槽に投入したサイアミーズ・フライングフォックスの嗜好や性格によっては、食べてくれないことも。
他種に対しては問題ないのですが、同種に関しては縄張り意識が強い点は要注意。成長すると同種だけでなく、形状の似ている魚も敵視してしまうことがあります。
丈夫な熱帯魚なので、アクアリウム初心者さんの初めての水槽に入れてもよいですね。
9位:エンゼルフィッシュ
熱帯魚といえば、エンゼルフィッシュのシルエットを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。エンゼルフィッシュは日本のアクアリウム界で、グッピーのように古くから飼育されている熱帯魚のひとつです。
中型魚でそこそこ大きさはありますが、比較的水質にうるさくない・丈夫という点から、アクアリウム初心者さんがワンステップ上を目指すのにおすすめな熱帯魚。繁殖もさせやすいので、飼育~繁殖、稚魚を育てる、といったことを一通り体験することができます。
寿命は一般的に5~6年といわれていますが、10年以上生きることもあるので、長期飼育を望む人向けでもありますね。
愛好家も多く改良品種も通信販売などで入手しやすいのですが、成長すると15cmくらいになるので、飼育水槽は最低でも45cm以上、体高のある魚なので水槽も高さのあるものが必要です。また強い水流を嫌うので、ろ過フィルターやエアレーションで起きる水流も注意しましょう。
エンゼルフィッシュの飼育や、混泳・繁殖などについては、こちらをチェック!
10位:ブラックモーリー
今回ご紹介したオトシンクルスやサイアミーズ・フライングフォックスのように、コケ取り生体として知られているブラックモーリー。
しかしブラックモーリーはコケだけでなく、水面に発生した油膜も食べてくれる熱帯魚なんです!
しかし、コケ以外に食べるものがあると、コケを全く食べてくれなくなることも。そのためコケ対策でお迎えするのであれば、人工餌を与える量は少なめにすることが重要なポイントです。
とても丈夫な熱帯魚で、水質もうるさくないという点で、アクアリウム初心者さんでも飼育しやすいのですが、卵胎生で増えやすい点は要注意!
モーリー飼育の詳細については、こちらをチェック!
まとめ:熱帯魚ランキング10!人気種から売れ筋までおすすめな熱帯魚をご紹介!
今回はトロピカ内で人気のある品種や売れ筋の熱帯魚から、アクアリウム初心者さんにおすすめな品種をランキング形式でご紹介しました。
気になる魚はいたでしょうか?
飼育しやすさと人気がある・売れているというのは全く別のものです。
自分が飼育したいと思っている魚でも、難易度が高いものはある程度経験を積んでから飼育に挑むことで失敗しにくくなります。
トロピカではいろいろな熱帯魚の飼育方法や、機材・コケに関する記事などもあるので、気になる魚の飼育方法はもちろん、必要な機材・水槽などについてしっかりと調べてくださいね。
最初は初心者向けの熱帯魚から、自分の好みのものを見つけて飼育してみましょう!
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