フラグサンゴとは?フラグサンゴを選ぶメリット・デメリットを解説します

皆さんはフラグサンゴという名前を聞いたことがありますでしょうか。

フラグとは、サンゴを支える専用の土台を指します。

サンゴ専用の土台へボンドなどの接着剤を使いサンゴを固定することで、好きな場所にレイアウトしやすくなること、そして転倒トラブルなどでサンゴが衰弱することを防ぐことができます。

昨年あたりから日本の海水魚専門店を筆頭に広がりを見せており、徐々に認知度は上がってきました。

しかし、海外ではその先まで進んでおり、フラグサンゴを育てて愛好家同士で交換するサンゴのシェアリング文化が広がりを見せています。

インドネシアのサンゴ輸入規制もあり、2019年はますます流行りを見せてくるフラグサンゴのメリット・デメリットを解説していきます。

フラグサンゴのメリット

フラグサンゴを導入する上でメリットはとてもたくさんあります。

価格が安価

まずフラグサンゴの大きなメリットは、価格が安価な点です。

安価な理由は単純にサイズが小さいからです。

フラグサンゴとなるサンゴは、spsと呼ばれるミドリイシです。

ミドリイシを色と大きさにより価格が設定されますので、大きさが小さいことで出費を抑えて購入することができます。

高価なオージーコーラルのストロベリーやブルーベリー系のミドリイシなども、フラグサンゴであれば金額面での敷居が下がりますので購入しやすくなります。

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飼育が簡単

ミドリイシなので最低限の飼育設備は必要ですが、通常の個体サイズと比較して飼育は簡単です。

何故飼育が簡単なのかというと、大きく2つ理由があります。

光(照明)

サンゴは、個体に満遍なく光が当たることが理想的です。

しかし、ミドリイシは形状が複雑なため影ができやすく光が十分に当たらない場所は白化してしまいます。

その点、フラグサンゴはサイズが小さいため、全体に万遍無く光を当てることができるため育成が容易になるのです。

とくにスギ系のミドリイシは影ができやすいサンゴのため、フラグサンゴに向いています。

水流

ミドリイシを飼育する上で水流は大切です。

複雑な形状を持つミドリイシは水流が根元まで届かなくなると、デトリタスと呼ばれるゴミが溜まりそこから白化してしまうことがあります。

この点もフラグサンゴは優秀で、小さいメリットを生かすことでしっかり清浄な水流を容易に当てることができます。

 

仲間同士でシェアできる

海外で進んでいるフラグサンゴのシェア。

もちろん日本でも行っている方もいますが、まだまだこれからでしょう。

共同で1つのサンゴを購入しそれを分割しフラグサンゴとすることで、元は同じサンゴがそれぞれの水槽環境でどのように変化していくかをレポートし合う。

これにより、飼育スキルを分かち合うステータスツールの役割も担います、

このフラグサンゴは、今後メジャーとなり新しいサンゴ飼育スタイルとなっていくこととおもいます。

それでは、次にフラグサンゴのデメリットを解説していきます。

フラグサンゴのデメリット

メリットが多いフラグサンゴですが、残念ながらデメリットもあります。

ボリュームが出ない

フラグサンゴは小さいため、いきなり水槽に入れても全くボリュームは出ません。

現在日本のフラグサンゴ飼育者のほとんどは、自然そのままのマザーコーラルでレイアウトを施し、その一部に気に入ったフラグサンゴを育てるといった水槽管理をしています。

フラグサンゴのみで管理する場合、ボリュームを求めるには最低でも3年以上時間がかかることを念頭に置いておきましょう。

手間がかかる

フラグサンゴを自身でフラグ化する場合、手間がかかります。

フラグと呼ばれる専用台を購入し、割ったサンゴに接着剤を使いフラグに付けなければなりません。

しかし、なかなかベテランの技も必要で、下手に割ってしまったり接着剤を誤って関係ない所へ付ければ、小さいフラグサンゴだけでなく、大元のマザー個体が弱ってしまいます。

専門店では、折ったところに菌が入らないようディップと呼ばれるヨウ素で殺菌をしたり、コーラルカットソーを使い慎重にカットしますので、自身のない方はすでにフラグ化しているサンゴを購入することを推奨します。

まとめ: フラグサンゴとは?フラグサンゴを選ぶメリット・デメリットを解説します

FLAMEER 5ピース/個リーフサンゴフラグプラグブロークンリムボタンベースブリーディングブラケットトレイ

※サンゴを固定するものをサンゴフラグプラグと呼びます。

いかがでしたか。

フラグサンゴのメリット・デメリットをご理解いただけましたでしょうか。

2018年5月に突然発表されたインドネシアのサンゴ規制、これによりフラグサンゴの流れが一気に押し寄せてきました。

八重山サンゴと呼ばれるミドリイシの正規流通も少しずつ広がりを見せつつあり、アクアリウム業界に明るい兆しも見えつつあります。

貴重なサンゴを飼育管理する上で、今まで以上に楽しむにはフラグサンゴを上手に扱うことが鍵となるのではないかと私は考えています。

メーカー様の商品開発力のお陰で、サンゴは育成させるところからサンゴの色味を操るところまできていますが、次の変革期はサンゴのシェアリングがメインとなっていくことでしょう。

フラグサンゴを使い、今まで以上に自然を大切にしながらサンゴ飼育を楽しむ方が増えれば最高ですね。

 

 

 

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