ガラス水槽をよく見比べてみると、同じような水槽のはずなのに少し印象が違って見えることがあります。
それは、水槽を接着しているシリコン部分の色に違いがあるからかもしれません。
ガラス水槽の接着に使われるシリコンには、透明なものかブラックのもののどちらかが使われていることが多いのですが、このシリコンの色が水槽の及ぼす影響はあるのでしょうか。
高い水槽を購入するときには特に、より良い方を選びたいですよね。
そこで今回は、ガラス水槽のシリコンにスポットを当てていきたいと思います。
ガラス水槽のシリコンは透明とブラックどちらが良いのかについて、シリコンの役目なども交えて水槽提案のプロが解説していきましょう。
ガラス水槽のシリコンの役目
ガラス水槽は、側面と底面の合計5枚のガラスを組み合わせて作成されているのですが、このガラス同士をくっつける接着剤としてシリコンが使われています。
ガラス同士を接着するのであれば、シリコンでないほかの接着剤や接着方法もありそうですが、多くのガラス水槽はシリコン接着が採用されていますよね。
ガラス水槽にシリコンが使われるのには、ちゃんとした理由があってのことです。
ガラス水槽は、ガラス同士がしっかり接着されていないと水漏れの原因になりますし、水の圧に耐え切れず水槽が割れてしまう可能性もあります。
また水に弱い素材では、水槽に水を入れたときに接着剤の成分が溶け出してしまい、生体に影響が心配されてしまいます。
シリコンは、ガラスをしっかり接着する耐久性はもちろんのこと、水に強いという特徴があります。
また、有害な物質の出にくい素材でもあるため、生き物への影響を心配する必要もありません。
シリコンは、ガラス水槽を作るのにはうってつけの素材ということがわかりますね。
ガラス水槽のシリコンは透明とブラックどちらが良い?
ガラス水槽のシリコンは、大抵透明かブラックのどちらかで作られています。
どちらが良いのか、色による耐久性の違いはあるかなど、疑問に思うこともあるでしょう。
ここでは、ガラス水槽のシリコンの色の違いについて解説していきます。
耐久性に違いはなく、鑑賞性の問題
ずばり、シリコンの色による耐久性などの性能に大きな違いなどはありません。
ブラック、透明どちらでも同じ働きをしますので、そこは安心して大丈夫です。
では、何が違うのかというと主に鑑賞性…つまりお部屋との相性や好みの問題というところが大きいです。
選ぶときには自分の好きな方を選べばよいです。
ただそうはいわれても、迷ってしまったときには何か決めてが欲しいこともあると思います。
そこで、ブラック、透明それぞれのメリット・デメリットをまとめてみましたので、参考にしてみてください。
ブラックのメリット・デメリット
ブラックのシリコンで作られたガラス水槽は、キリっとシャープな印象になるため、水や生体を入れたときにシリコン部分がよいアクセントとなります。
アクアリウムにメリハリを持たせたいときなどには、ブラックを選ぶとよいでしょう。
しかし、お部屋がナチュラルなテイストだったり、優しい雰囲気の水槽を作っていたりする場合には、ブラックシリコンが悪目立ちしてしまうこともあります。
自分の目指すテイストにブラックがあっているか、考えて選ぶとよいでしょう。
また、黒は光を通さない色のため、透明に比べて耐光性が高く、また紫外線による変色が起こりづらい傾向にあるのも、ブラックシリコンの特性です。
水槽にワームプロテクト加工(シリコンの上から樹脂を貼り付け、ワームの侵入を防ぐ加工)を施す場合には、ブラックの方が気泡が目立ちにくくきれいに仕上がりますので、ブラックを選ぶことをおすすめします。※ただし、製作工場により、美観が全く損なわれないクオリティのものもあります!
透明のメリット・デメリット
透明なシリコンは、水槽によく馴染むので鑑賞の邪魔になりません。
水槽のガラス面にシリコンが多少はみ出していても気にならないので、製品による鑑賞性のばらつきも抑えられる印象です。
また、どんなお部屋にも自然に溶け込めるのも大きなメリットとなります。
お部屋の印象を変えず、水槽をインテリアとして設置したいときや、ほんわかとしたナチュラルなアクアリウムを作りたいときには透明のシリコンがおすすめです。
一方で、透明なシリコンは汚れやコケが目立ちやすく、綺麗に維持するためにはこまめな掃除が求められます。
汚れのこびりつき方はブラックも透明も変わらないのですが、透明の方がやはり汚れが目立ってしまう傾向にあります。
汚れがひどくならないうちに掃除をするなどの対策を取りましょう。
ガラス水槽の寿命はシリコンで決まる!
ガラス水槽の寿命は、大抵シリコン部分の劣化によって起こります。
シリコンは耐久性の高い素材ですが、やはり長く使っていると太陽の光や水の浸食によって、シリコンの腐食が進み、痛んだ部分から水漏れなどのトラブルが発生することがあります。
シリコン部分がガサガサしてきたり、水槽から浮いてきてしまったら買い替え時のサインです。
ガラス水槽を選ぶときにはシリコンを見るのがポイント
耐久性のあるよいガラス水槽を選ぶときには、シリコンの接着部分に注目してみましょう。
シリコンが厚くたくさん盛られている水槽は、頑丈に作られた水槽とみて間違いありません。
しかし、シリコンが少ないからといって、弱い水槽と決めつけるのはよくありません。
シリコンの種類やメーカーによって硬度に差がありますし、シリコンの量が少なくても水圧に十分耐えられるよう考えて設計されている、優れた水槽もあるからです。
シリコンの厚さは頑丈さの一つの基準となりますが、それよりも、綺麗にシリコンが盛られているか丁寧な処理がされているかという点に注目して、水槽を選ぶとよいでしょう。
好みのガラス水槽を手に入れるならオーダーメイドがおすすめ
好みのガラス水槽を探しているけれどなかなか見つからないという時には、オーダーメイドがおすすめです。
市販のものよりもコストはかかりますが、確実に自分好みの水槽を手に入れることができます。
はっきりとしたビジョンが決まっていないときにも、プロの意見を参考に水槽づくりを進めることができるので安心して利用できますよ。
東京アクアガーデンでも水槽のオーダーメイドを承っておりますので、ぜひお問い合わせください。
まとめ:耐久性に違いはない!ガラス水槽のシリコンの色は好みのものを選ぼう
ガラス水槽のシリコンの色による違いについて解説しましたが、参考になりましたか?
シリコンの色によって性能に大きな違いがあるわけではありませんが、ブラック、透明、それぞれに特徴があります。
お部屋や水槽をイメージしながら、お好みの水槽を探すとよいでしょう。
オーダーメイド水槽なども視野に入れながら、理想の水槽を見つけてみてくださいね。
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トロピカライターの長嶋です。
金魚すくいで連れて帰った、和金の『よしえ(名前)』を飼育してました。
可愛らしい魚とワニが大好きです。
生物を飼う楽しさを伝えていけたらな、と思います!