水槽に生えてきてしまうコケ、やっかいですよね。
かなり力を入れないととれないコケもあるし、ここは大きなヘラで一気に取るぞ!…ごしごし…
ちょっと待ってください、そのコケの取り方、間違ってます!!
コケは「取れればいい」というものでもなく、力任せに行うと水槽や魚にダメージを与えることもあるんです。
今回は「水槽にも魚にも優しいコケの掃除方法」をお伝えします!
水槽や魚にやさしいコケ掃除法を動画で解説!
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
コケ掃除の際に水槽や魚に負担をかけないメンテナンス方法を音声付きで解説します。
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正しい水槽のコケ掃除のポイントとは?
一度生えてしまうと、なかなか撲滅できないコケ…本当に憎いですね!
今日こそ退治するぞ!と意気込んだときこそ、注意してもらいたいポイントがいくつかあります。注意するべきところは
- 大きなヘラで水槽の中をかき回すのはNG
- 魚を驚かさないように注意
- ゆっくりした動きでコケを除去
- 水槽のシリコン部はヘラ厳禁
- アクリル水槽の場合はメラミンスポンジを使う
というところです。
ではそれぞれの項目について詳しく理由を添えてご説明します!
大きすぎるヘラを使わない
コケ取りのヘラを購入しようと思ってショップに出かけたら、サイズの大きいものと小さいものがあった…どちらにしよう?
予備知識がないとほとんどの方が「大きい方」を選ぶのではないでしょうか。大は小を兼ねると言いますし、一度に広範囲のコケを取り除けそうに感じますよね。
確かに一度の動きで広範囲のコケを取れるかもしれません。でも具体的に想像してみると、大きなヘラを動かすたびに、水槽内の水はジャブンジャブンと大揺れになってしまうでしょう。
そうなると、魚たちは静かに生活するどころではありません。何の前触れもなしに、大地震が起こるようなものです!
それだけではなく、底に敷いた砂利やソイルが舞い上がって水が汚れたり、植えてあった水草が浮いてきてしまうことも。
コケ取りのヘラは小さめのサイズを選びましょう。
魚の動きを見ながら驚かさないようにコケを取ろう
水槽は魚たちが静かに暮らす環境です。
コケ取りをするときは、魚のいる位置、魚の遊泳ペースをおびやかさないようにしましょう。
もしコケ取りヘラと魚が当たってしまい、ケガでもさせたら大変です。ケガを負うばかりか、そこから雑菌が侵入して病気になってしまうこともありますので、そういったことのないようにしましょう。
あまりにも魚をビックリさせると大きなストレスとなります。それが原因で餌をたべなくなったり、痩せてしまう個体もいますので注意してあげたいものですね。
コケ取りの手は素早く動かさずゆっくりと
よっしゃ!全部とったるでー!と気合が入っていると、つい手を忙しく動かしたくなりますね。ヘラも小さめのものを選んだのでなおさらです…。
でもそれは危険です。上でご説明した通り、水槽内には魚たちが暮らしていますので、魚の安全を保つためには手を激しく動かすのはやめましょう。
また、手を激しく動かすと水流が生じ、レイアウトの崩れ、水槽の底の汚れの巻き上げにも繋がります。
焦る必要は全くありませんから、ゆっくりと、確実にコケを取り除くように心がけましょう。
せっかくコケ掃除をしても、すべて取り切れずに残ったコケがあるとそれがまた繁茂してくる可能性もあります。丁寧に行うのがコケ殲滅のコツです。
ガラス接合部のシリコンを傷つけないで!
ガラス水槽は、何枚かのガラスをシリコンで接合することによって組み立てられています。
ガラス水槽の命はそのシリコン部であると言っても過言ではありません。シリコンに傷がつけば、そこから水が少しずつ入り込み、最後には水漏れするようになります。そうなったらもう水槽として使うことはできません…。
ですので、シリコン部分にはヘラなどの硬くてとがったものを当てないようにしてください。スポンジなどの柔らかい素材で優しくこするように掃除しましょう。
アクリル水槽にはメラミンスポンジを
アクリル水槽は、ガラスに比べて傷つきやすい素材でできています。ですから硬いヘラでゴシゴシこするとあっという間に細かい傷が無数に入ってしまうんです。
アクリル水槽にヘラは厳禁です!
壁面に入った傷は最初は目立ちませんが、その傷にコケなどが入り込んで汚れて見えることもありますし、その傷から亀裂が入り水槽が割れてしまうことすらあります。
ですので、アクリル製の水槽のコケ掃除には硬いヘラは厳禁。メラミンスポンジがオススメです。
とは言え、メラミンスポンジも表面の汚れをこすりとるアイテムですので、力を入れすぎると傷がつくこともあります。あくまでも優しく、ゆっくりとこするように使ってください!
正しいコケ取りの合言葉は「ゆっくり」「焦らず」「優しく」
コケ掃除の正しい方法をまとめると、
「手をゆっくりと動かし魚を驚かさず、小さめのヘラで焦らずに、水槽面を傷つけないように優しく」となります。
手を大きく、忙しく動かすと一部分しかコケがとれず、残ってしまうこともあります。掃除を終えて水槽を眺めたら、コケまだ残ってるじゃん!またやり直しか!となると余計に手間がかかってしまいます。
スミから順番に、確実に、ゆっくりと手を滑らせるように動かして掃除をしてあげることが、結局一番早いのです。
下のページに、そのほかに気をつけたいコケ掃除のポイントが詳しく解説されていますので、ぜひ一度読んでみてください。新たな発見もあるかもしれません。
また、コケを生やさないためのポイントや↓
コケを食べてくれる生き物↓ も参考になるかと思います。
まとめ:正しいコケ取り方法で効率よくお掃除しよう!
コケの正しい除去方法についてご説明しました。
これまで気づかずにしてきてしまったこともあるかもしれません。これからは正しい方法で、安全で健康なアクアリウムを楽しんでくださいね。
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アクリルなどの樹脂にメラミンスポンジを使ってはいけないと注意書きにもある筈です。
この記事は不適切ではないのですか?
厳密にいえば、メラミンスポンジでこするとアクリル水槽は少し傷つきます。
(軽くこすればほとんど傷はわかりません。)
しかし、アクリルはそれ以外でもたやすく傷つきます。
極力、傷をつけない掃除用具がメラミンスポンジなんです。
水を張った状態では問題なくクリアーに見える程度の小傷ですので、水槽掃除にはよく使用されるアイテムです。