空間の雰囲気を決定するのはライティング!といっても過言でないほど、光の演出、照明器具の選択はお部屋のインテリアを考えるときに重要な部分です。
それはアクアリウムにも当てはまり、照明の種類や取付けの方法によって、
アクアリウムをぐっと魅力的に演出し、楽しむことが出来ます!
今回はアクアリウムの照明について、事例とともにご紹介いたします!
アクアリウムへ照明の必要性について
どうして照明器具をつけるの?
まず、アクアリウムに照明をつける必要性についてですが、
アクアリウム初心者の私にとって、照明器具は二の次というか、必ず必要なものとしての認識がなく、正直、今回調べてみるまでその重要性や面白さについて知りませんでした!
なぜなら、そもそも太陽光でいいのでは?と思っていました。
設置条件や水槽の大きさによっては自然光で十分に、水槽内の健康が保たれている場合もあります。
しかし大概の場合、直射日光では光が強すぎ、強すぎる日光に対して、自然界とは異なり限られた水槽内の水量ではすぐに水温が上昇してしまいます。
また、気まぐれなお天気任せだと照射時間が不規則になり水槽内が安定しません。
そのため照明によって点灯をコントロールし、生活のリズムを保つことがお魚の健康にもつながるのです。
また安定して光を与えることでお魚の体の色も美しくなる、とも言われています。
次に海水と淡水に分けて、照明器具の必要性をご紹介いたします。
海水魚水槽の場合
基本的に魚やサンゴは光がないと生きられません。特にサンゴは光の波長(※電磁波の波の長さ)の影響を強く受けるため合わないものだと元気を失ってしまいます。
淡水魚水槽の場合
水草を育てる場合、光合成を促すために照明器具による定期的な照射は重要です。
水草は成長する際に、お魚にとって有害な窒素化合物や水中の余分な栄養を吸収するため、
光をあて、水草を育てることは水質安定のための循環を作ることにつながるのです!
アクアリウムの内容にあった“光”を選ぶための豆知識
光とは?というとロマンあふれる科学のお話になってしまいますが、ここでは照明器具を選ぶために知っていると便利な光とアクアリウムの関係を簡単にご紹介いたします。
“光”を構成し、アクアリウムの照明選びに直接かかわってくる要素(=計ることのできる単位)は主に3つあります。
- ケルビン(K)色温度
温度というと少々混乱しますが、これは光の色のことを指します。水槽に光を射したときの色味、特に透明度がケルビンの値によって決定されます。
ケルビンの値が高いほど、より透明度の高いアクアリウムとして見せることができます。
具体的な数値としては8000~12000ケルビンほどあるとぐっと透明感のあるアクアリウムを演出できるため、人気が高いです。
- ナノメートル(nm)波長
これは先程、サンゴと光の関係の中でも少し触れましたが、ナノメートルとは電磁波の波の長さを示す単位です。光を波形で見てみると、山と谷があり、ナノメートルは山と山の間の長さ、谷と谷の間の長さを差します。この山と谷の組み合わせが私たちの関知する光の色味を構成しています。
少し小難しくなってしまいましたが、この波長が光合成に深く関わっており、育てたい生態によって使い分けることが成功の秘訣ともいえます。
具体的な数値としては、水草は350nm~450nm、600nm~700nm、
サンゴは430~510nm、640~680nmの波長で光合成を行います。
蛍光灯やメタルハライドランプが光合成に良いといわれているのはこの波長をまかなえるためです。最近ではLEDでもこの波長域に対応しているものも出回っているようです。
- ルクス(lx)照度
これは光の量のことです。この数値が高ければ高いほど光は明るく見えます。
どういったアクアリウムにしたいか、光との関係を基盤に考えてみるのも面白いですね!
実際、最近ではLEDを使用することが増えており、これから挙げるもののほとんどはLEDの照明器具です。
LEDのメリットや選び方のコツについてはこちらの記事をご参照ください。
では次に実際の照明のバリエーションを写真で紹介します。
LEDライトをつけた90センチの海水魚水槽です。
青みがかった水槽の雰囲気が室内で幻想的な存在感を放っています。
こちらはメタルハライドランプで照らす海水魚水槽です。
メタルハライドランプは光が強いので、アクアリウムの透明感もぐっとあがります!
LEDで照らす淡水の水草水槽です。
室内で煌々と光る淡水アクアリウムはロマンチックかつ、
水草の清涼感も映えています!
こちらはLEDとメタルハライドランプの合わせ技です!
遠くから見ても透明感が印象的で美しいです。
また、立体的な吊り下げ式の照明にすることで、インテリアとしても目を惹きます!
アクアリウムを設置する空間と、アクアリウムの内容に適した照明選びで
ますます楽しいアクアリウムライフを送りましょう!
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