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玄関の水槽で亀を飼ってはいけない?!

なぜ、玄関で亀(水棲)を飼ってはいけないのでしょうか?

玄関に水槽を置くとインテリアとしてお客さんに見てもらえますし、(本当はあまり推奨しませんが)掃除のときの排水を庭に流せたり、外の水道を使えるので給水がしやすかったりします。実際、読者の方の中にも、玄関に水槽が置いてある家庭は多いのではないでしょうか?

でも、玄関の水槽で亀を飼育するのは正直難しいと言えます。特に問題になるのが、水の汚れと臭いです。そこで今回は、問題点への対策を考えながら「玄関でも綺麗な亀水槽を維持するポイント」を紹介していきたいと思います。

玄関に水槽を置くメリット&デメリット

まずは、玄関に水槽を置くメリット&デメリットを考えてみましょう。

メリットとしては――
・来客時に鑑賞してもらえる
・インテリア性がある
・水替え時の排水がしやすい
・外に水道が有れば水替え時の給水が楽になる
・夜でも水槽の音が気にならない
――というものが考えられます。

逆にデメリットとしては――
・冬場に冷え込む
・人の出入りがあるため生体が落ち着かない
・汚れた水槽は見栄えが悪い
・臭い水槽を置くと、家のイメージが悪い
・大きな水槽が置きにくい
――というものがあります。

この「メリットを活かしつつ、いかにデメリットを減らすのか?」というものが、玄関で亀を飼うためのキーワードになるかと思います。

玄関の水槽で亀を飼ってはいけない理由とその対策

さて、玄関に水槽を置くデメリットを減らす方法を考える前に、そもそもなぜ玄関で亀を飼ってはいけないのかを考えてみたいと思います。

ちなみに、玄関で亀を飼うことで起こる問題点は大きく分けて4つあります。

亀トラブルと対策/①脱走

亀のトラブルで意外と多いのが、脱走です。大きくなった個体は意外と力が強いので、ガラス蓋に照明器具をのせた程度では、持ち上げて脱走してしまうことがあります。

まだ「家の中の脱走なら問題ない」と思いがちですが……玄関ならではの危険も潜んでいます。それは、玄関の土間がコンクリートなどで固いことです。普通の床ならまだしも、土間に落ちると亀は大怪我をしてしまう可能性が高いです。

甲羅が割れたり、骨を折ったり、内臓にダメージを受けて即死したり……。玄関で亀を飼う時には、脱走しないように養生テープ(剥がしても跡が残らない)などで蓋を固定するか、レンガや植木鉢などの重石を置くことが必要です。

亀トラブルと対策/②水を汚す

玄関の水槽が汚れていると、何だか家全体の印象も悪くなりますよね。しかし、大食漢で大型になりやすい亀は、水をとても汚しやすい生き物です。

対策としては、水替えを頻繁にするのが理想です。しかし、正直それだけではいつか必ず面倒になると思いますし、毎日のように水替えをするのも大変です。

そこで――
〇大きな水槽で飼う
〇フィルターを2個以上設置する(上部式フィルター&外部式フィルターなど)
〇亀や金魚用の”バクテリアを使った水質浄化効果のある製品“を使用する
〇アナカリスなどの成長が早い水草を大量に入れる(水の浄化作用&バクテリアの棲息面積を手軽に増やせる)
〇餌は残さない程度の適量を与える
――などの対策をして、水質の維持をしつつ水替えの頻度を減少させましょう。

亀トラブルと対策/③嫌な臭いがする

家に入ったらドブのような臭い――ちょっと、いえ、かなり嫌ですよね? 彼氏や彼女の家なら、一気に恋も冷める危険性があります。

そうならないための対策としては、前述の「水の汚れ対策」をすることです。

これにより、水槽の臭いはかなり激減して気にならない範囲に落ち着きます。何はともあれ、まずは水の汚れをどうにかするのが重要です。

その上で「観賞魚用の活性炭をフィルターに入れる」「エアレーションを掛ける」などで、さらに臭いの発生を抑えることも可能です。

亀トラブルと対策/④病気になる

亀の飼育には「紫外線が欠かせない」ことを知っていますか? 甲羅や骨を作るカルシウムを固くするために、カルシウムやビタミンDに加えて、紫外線が必要なのです。また皮膚病の予防のためにも、日光浴で甲羅を乾かすことが欠かせません

そこで、今回のテーマの「玄関飼育」の問題点が見えてきます。

一般的な玄関は「出入りするとき以外は太陽光が入らなくて薄暗い」ことがほとんどではないでしょうか? しかし、そんな薄暗い環境では、いつか病気になってしまいます

病気予防のためには、亀専用の紫外線ライトを購入して設置するか、季節にもよりますが1週間に2~3時間程度、日光浴をさせてあげましょう。日光浴の時には、「脱走には気を付ける」「日差しから逃げられる日陰を作ってあげる(熱中症予防)」「カラスや猫などに襲われないようにする」ことを忘れずに! 飼い主さんが近くに付き添ってあげるのが理想です。

亀専用の紫外線ライトは、ずっとつけっぱなしにしておくのではなく、1日5~7時間程度を目安に使用します。

(なお、亀専用の「バスキングライト」という、温度を上昇させるライトがあるのですが――玄関に置ける水槽サイズを考えると、ほとんどの人は60センチ水槽がギリギリでしょうから――60センチ未満の水槽では取り扱いが難しいので、今回は設置しないということで省略します)

今回の対策の問題点

最後に、今回の対策の問題点に触れたいと思います。

玄関に亀の水槽を置く場合、水の汚れが一番の課題です。そして、それに対する一番の対策が「水量を多くする(水槽を大きくする)」ことです。

しかし、玄関という限られたスペースに、はたして大きな水槽を置けるか? という問題が出てきます。例えば甲長20センチ程のミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)なら、最低でも60センチ水槽は欲しいと個人的には感じます。その上でさらに、水槽の半分~3分の2程は水を入れないと、水質の維持が難しくなると思います。

水槽のサイズ&水槽の重量を考えた時に、60センチ水槽を置けないのであれば……現実的に「玄関で亀を飼うことは避けた方が好ましい」という結論になってしまいます。

まとめ/玄関の水槽で亀を飼いたい場合には?

水の汚れと臭い対策、亀の病気予防に気を付ければ、玄関でも綺麗な水槽を維持して亀を飼うことができます。

しかし、そのためには最低でも60センチ水槽が玄関に置けることが前提条件だと私は思います。また、今回紹介したコツは「水作り(水槽内のバクテリアの管理)」に関係することなので、それなりの飼育経験が必要になってきます。

なお、どうしても玄関で亀を飼いたい場合には――ミシシッピアカミミガメなどの大型になる種類ではなく、カブトニオイガメのような小型種(大きくなっても甲長15センチ程)を飼育するのも一つの手段です。

亀はとても愛くるしい生き物です。今回紹介したポイントを押さえながら、チャレンジしてみて下さい。

水槽のプロ トロピカライターのくろいあまがえるです。
熱帯魚&両棲類が大好きです。地鶏の刺身と唐揚げが大好物。

雀百まで踊りをなんとか……ということわざがあるように、幼稚園児の頃に飼育した金魚&アマガエルが、生き物好きになる切っ掛けだったのかもしれないなと思っている。

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