ひと昔前は45~60cm水槽が主流でしたが、最近ではアパートやマンション暮らしの人が増え、水槽が小型化する傾向にあります。身近なアクアリウムとして、30cm以下の水槽もよく販売されていますよね。
小型水槽といえば、お手軽に酸素を供給出来てスマートな、外掛け式フィルターを思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は30cm以下の小型水槽におすすめの外掛けフィルターをご紹介していきますので、小型水槽用のフィルター選びの参考にしてくださいね。
外掛け式フィルターのメリットを動画で解説!
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小型水槽におすすめの外掛け式フィルターやメリットを音声付きで解説します。
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小型水槽に外掛けフィルターがおすすめな理由
外掛け式フィルターはモーターの力で水槽内から吸い上げられた水がろ過槽を通ることで、専用カートリッジで水をろ過します。この専用カートリッジはほとんどが活性炭入りで、水の中の毒性の強い物質や不要な物質を吸着し、ウール部分にはフンや水草の枯れ葉など物質的なものが引っかかる仕組みになっています。
小型水槽に外掛け式フィルターをお勧めする理由は、水槽内がすっきりするということ以外にもいくつかのポイントがあります。
設置しやすい
外掛け式フィルターが小型水槽におすすめなひとつめの理由ですが、ほかのろ過機材と比較すると値段が安く、コンパクトで設置場所を取らないことでしょう。水槽の上部にひっかけるだけなので、誰でも簡単に設置することができます。
音が静か
外掛け式フィルターは、小型水槽向けのフィルターの中で一番音が静かなんです。
どれくらい静かなのかというと、寝室などに外掛け式フィルターを使った水槽を置いても気にならないほど。ただし水面と排水場所の高さがあるときなどは、水が落ちる音がしますし、メーカーの違いやモータの設置位置によってはモーター音の大きさに差があることも。
さまざまな熱帯魚に対応している
外掛け式フィルターは水流を調整できるため、ベタのような流れのない場所を好む熱帯魚にも使用することができます。また小型水槽向けのフィルターの中ではCO2を逃しにくく、照明を設置しやすいので水草の育成にも向いていますよ。
外掛け式フィルターを使うデメリットは?
設置や手入れがとても簡単な外掛け式フィルターは、購入時の費用は比較的安いのですが、カートリッジが専用のものなので比較的高くつく場合があるといったデメリットもあります。このほかにも次のようなデメリットがあります。
ろ過能力が低い
ろ過槽が小さいため、ほかのろ過機材と比べるとろ過能力は低く、カートリッジは2週間~1ヵ月ほどで交換していかないと、活性炭が毒性物質などの吸着をすることができなくなり、水質が悪化してしまいます。
しかしアクアリウムのプロレベルになると、外掛け式フィルターを改造してろ過能力をUPさせるという強者もいます。
水流が強いものがある
メーカーによりますが、一部水流の調節できない外掛け式フィルターもあります。ベタのように流れのない場所を好む熱帯魚に強い水流を与えると、体力が落ちてしまうことが多いです。飼育する熱帯魚に合わせた外掛け式フィルターを選びましょう。
ろ過バクテリアが毎回リセットされる
外掛け式フィルターはろ材の量が少ないため、すぐ汚れてしまいます。しかしカートリッジ(ろ材)を新品に変えてしまうと、フィルターの中で育っていたろ過バクテリアもカートリッジと一緒に処分してしまうことになるため、生物ろ過の環境が毎回リセットされてしまいます。
外掛け式フィルターのろ材
水槽用のフィルターで必要とされるのは、水のろ過能力です。
フィルターのろ過能力は、ポンプの性能もさることながら、ろ材の種類によるところも大きいです。特に外掛け式フィルターはコンパクトなため、それほど多くのろ材が収納できるわけではないので、効率のよいろ材を選びたいものですね。
純正ろ材とセラミックろ材、どちらがいい?
外掛け式のような小型のフィルターには、メーカーによる純正のろ材パックが売られています。そのほとんどがウールマットや活性炭などの素材でできています。
しかしそれらは基本的に消耗するタイプのろ材ですので、交換時期のたびに新しいものと取り換えてしまうと、せっかくのバクテリアを捨ててしまうことになります。
この問題を解決するのがリングろ材などのセラミック製のろ材です。
セラミックろ材は定期的にメンテナンスさえすれば、形崩れするまで半永久的に使用できます。メーカーによる推奨の交換時期は存在するので、自己責任にはなりますがお手入れをしっかりすれば何年も問題なく使用できます。
セラミックろ材のメンテナンス方法は、飼育水で軽くすすぎ洗いをして目詰まりを解消するだけなので、それほど手間がかかりません。またバクテリアの棲みやすい多孔性ですので、亜硝酸塩などのろ過に効果を発揮してくれますよ。
ただしセラミックろ材は、物理的なゴミ(フンやエサの食べ残し、水草の破片など)のろ過はできません。目詰まりの原因になりますので必ずウールマットなど、ゴミを除去できるろ材もセットで使用しましょう!
最近は外掛け式フィルター用のセラミックろ材パックも販売されています。
セラミックろ材は、粒状ですのでメーカー関係なく使用できます。ろ過能力の強化を検討されている方は、ぜひ小型のセラミックろ材をご使用ください!
小型水槽におすすめの外掛け式フィルター人気機種3選
それではここから、小型水槽におすすめの外掛け式フィルターをご紹介します。
今回ご紹介するのは、小型水槽向きの中でも特に人気の高い3機種です。
テトラ オートワンタッチフィルター ATシリーズ
アクアリウム商品のメーカーで有名なテトラの外掛け式フィルターを使っている人は多いですよね。こちらの商品は自動呼び水機能など基本的な機能がついているので、初心者でも使いやすいフィルターです。
水中モーター式なので音もとても静かで、水流の調節も他メーカーと比較すると一番弱い流れを作ることができます。弱い水流や水流のない所を好むベタ、金魚、メダカなどの飼育に向いていますよ。
テトラの外掛け式フィルターにはOTシリーズもありますが、あちらは外部式モーターなので水中モーターのATシリーズよりも音がうるさいです。しかし外にモーターがある分、水槽内が割とすっきりした見栄えになります。
GEX 簡単ラクラクパワーフィルター
テトラ同様、アクアリウム用品メーカーとして名高いGEXのこの商品も人気があります。外掛け式フィルターを使用する人が欲しいと思う機能が付けられています。ろ過槽はやや大きめで生物ろ材を投入することもでき、独自のエアレーション機能がついているので、水槽内に酸素の供給をすることが可能。
水の流量が大きいので水流が強めですが、排水場所で水流を一度受け止めるため、角度の調整などで水流の調整をすることが可能で、ストレーナースポンジは購入時に付属しています。
水流を好むネオンテトラのような熱帯魚を飼育する場合には、テトラ製品よりもこちらがよいようです。
コトブキ工芸 kotobuki プロフィットフィルター X
アクアリウム用品で有名なメーカーkotobukiが販売しているこの商品は、テトラの外掛け式フィルターと同じようなタイプのものになります。
デザイン的にはかなりすっきりしていますが、小さいだけにフィルターの交換はまめにしなければなりません。購入時にストレーナースポンジがついており、水流は強めです。水流の調整や自動呼び水機能も付いていますが、エアレーションが必要な場合は別で購入する必要があります。
小型水槽に外掛け式フィルターがおすすめな理由とおすすめ商品3選まとめ
今回は外掛け式フィルターが小型水槽におすすめな理由と、おすすめの外掛け式フィルター機種を3つご紹介しました。ろ過槽の大きさや付属する機能などで、自分の水槽にあったものを選んで購入してくださいね。
DIYに自信のある人は、フィルターを改造してろ過能力を高めてみるのもいいかもしれませんよ。
小型ろ過フィルターや、フィルターの種類・選び方については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
質問です。
私はメダカ飼育で、簡単ラクラクパワーフィルターMを使用しているのですが、エアレーションができていません。ゴミの詰まりや水が入っていないかなど自分なりにチェックしていますが、稼働して2秒ほどで、空気が出なくなってしまいます。
不具合の可能性があるので、メーカーへお問い合わせをしてみると解決するかもしれません!
よろしくお願いいたします。