金魚は、気温が下がると冬眠する動物です。
気温の下がりやすくなる秋から冬季にかけて、金魚を冬眠させた方がいいのでは?と考える方も多いと思います。
特に、睡蓮鉢などのビオトープで屋外飼育をしている方にとっては、水槽の冬越しの方法が気になる場合が多いのではないでしょうか?
金魚を冬に飼育する場合、屋内飼育と屋外飼育では方法が違います。また、金魚を無加温で飼育するのは、金魚が強くなるといったメリットがあります。
今回は、金魚の越冬方法について詳しくご紹介させていただきます。
金魚を越冬させるポイントを動画で解説!
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金魚を冬に飼育する方法!冬眠はさせたほうが良い?冬越しの方法教えます
金魚は水温が15℃以下になると、餌食いが悪くなります。
特に水温が10℃を下回ると、エサへの食いつきが悪くなるばかりか、金魚の活動が停滞し、冬眠モードに入ります。
屋外飼育の金魚にこの傾向は顕著ですので、冬時期は金魚を冬眠させて、冬越しさせてあげましょう。
金魚は冬眠させた方がいいのか?
金魚を無加温飼育すると強くなる?
屋外飼育の金魚の場合は、四季の温度変化に慣れさせた方が、金魚が丈夫で強い体質になりやすいといわれています。
冬時期、水温が下がると冬眠モードに入る金魚を、無理なく冬眠させてあげましょう。
金魚の活動水温と冬眠
- 金魚の活動水温:15~28℃
- 金魚の冬眠:水温が10℃以下になると動かなくなり、冬眠に入る。
金魚を冬に飼育する方法
金魚を冬眠させなくてすむ屋内飼育の場合でも、部屋の中の温度が下降するにつれ、水槽内の水温は下がっていきます。そして、暖房をつけると水温が上がるため、金魚には負担のかかりやすい時期でもあります。
また、暖房を使用しない部屋に金魚水槽がある場合は、水温が下がった時だけ動きが悪くなり、金魚が冬眠に入ってしまうことも考えられます。
ヒーターは必要に応じて設置しましょう
金魚の水槽が置いてある部屋に、暖房が設置されている場合、水温の上がり下がりが激しくなり、金魚には負担がかかりやすくなります。
寒暖の差が激しい部屋では、暖房のスイッチを切っている際も、水温を一定にするために、水槽用のヒーターを設置しましょう。
ヒーターなしの場合
屋内でも、暖房のヒーターを使用しない時の部屋の温度は下がります。
同時に金魚水槽の水温も下がるため、水温が低くなると金魚の消化能力が落ちてきます。
冬時期は、消化の良い脂質の少ないエサを与えるようにして、消化不良による転覆病を防ぐようにしましょう。
金魚を冬眠させる方法
屋外飼育の場合
冬眠時の金魚のエサについて
ビオトープなど外の水槽で金魚を冬眠させる場合は、気温が下がりだしたら、水換えの回数をへらしていき、消化のいいエサを与えるようにします。
水温が下がると、脂質の多いエサほど消化が悪くなり、転覆病の原因になったりするので、金魚に与える、脂質を含んだエサ(活餌や肉こぶ形成用のエサなど)の量を減らしていきます。
餌食いが極端に悪くなってきたらエサを与えるのをやめ、そのまま様子を見ていきます。
金魚の冬眠に必要な青水
特に屋外水槽では、温かい時期に水槽の栄養分と日光によって、アオコと呼ばれる青水が発生しやすいです。この青水は、金魚にとって必要な、ミネラルやビタミンなどの栄養分を含んでいます。
冬眠中の金魚は、エサを食べなくなるため、この青水の中で冬眠させると、春まで元気に冬眠することができます。
冬時期に水換えをおこなうと、青水に戻る際に時間がかかってしまうため、水換えはよほどでない限り、おこなわないようにしましょう。
冬眠に必要な水量や水深
屋外で金魚を冬眠させるさせる際は、水面に氷が張りやすいです。
その下で金魚は冬眠するわけですから、水面の温度変化の影響を受けにくくなるように、水深は深く保ち、水の量は多めにして、全部の水が凍ってしまわないようにしましょう。
この際、金魚は水槽の底面で動かなくなるので、多くの酸素を必要としません。
よって、水温をむやみに変動させないためにも、水流を攪拌させるような機材はストップしておいても大丈夫です。
また、水草を多めにいれておくと、金魚の隠れ場所にもなりますし、全部の水が氷るのを防ぐことができます。
屋内飼育の場合
屋内でも、暖房のない寒い部屋に水槽があると、金魚が冬眠する場合があります。
寒さに弱い金魚以外は、水温が下がれば動かなくなり、冬眠に入ることが予想されるので、なるべく温度変化の少ない場所に水槽を置き、金魚を冬眠させる必要があります。
冬季にヒーターが必要な金魚の種類
- らんちゅう
- ピンポンパール
- 出目金
- 琉金
丸型の金魚は、基本的に温度変化による消化不良で転覆病にかかりやすいです。
飼育に慣れてきて、金魚が大きくなると、丸型の金魚でも冬眠させることができるようになってきますが、飼い始めの小さい金魚や、飼育にヒーターが必要なピンポンパールなどは、長期の冬眠には向いていませんので、水槽用のヒーターを設置してあげましょう。
特に、低水温に弱いピンポンパールの水槽には、ヒーターを設置する必要があります。
まとめ・金魚を冬に飼育する方法を紹介!冬眠はさせたほうが良い?冬越しの方法教えます
普段はハイテンションな金魚も、水温が下がると冬眠します。
金魚を冬越しさせる場合は、屋内の場合は、水槽用のヒーターを設置して温度変化が少ない環境で冬越しさせるか、屋外の場合は、水深の深い水槽で冬眠させるのがおススメな方法です。
冬は人間も寒く感じますが、金魚にとっても、活動が低下する時期です。
それぞれの飼育環境に合った方法で、金魚の冬越しを手伝ってあげてくださいね!
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水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
コメント
こんにちは
教えて下さい、20年間冬眠をした事の無いコメットが今年初めて冬眠しました、冬眠中にヒーターを入れても良いのでしょうか?
水温があたたまると、冬眠から目覚めます。
春になると目覚め始めるので、できれば自然に活動を始めるのを見守ってあげてください。
よろしくお願いします。
教えてください。
屋外の睡蓮鉢で金魚を飼っています。越冬で酸素ポンプは止めた方が良いでしょうか?
そして、その期間も、お教え下さい。
コメントありがとうございます。
凍結防止にもなりますので、エアーポンプはつけたままで問題ありません。
ただ、機材の結露には気を付けましょう。
こちらの記事もご参照ください。
・屋外で水槽機材を使う方法!エアーポンプなどを外で使う工夫を紹介
https://tropica.jp/2022/09/03/post-48283/
よろしくお願いいたします。
冬眠中でも太陽光に当てた方が良いですか
太陽光は当ててあげてください。
過度な冷え込みや凍結を防げます。
よろしくお願いいたします。
勉強させて頂いております。
屋外で水槽で12匹飼育しています。
氷までは張りませんが、水温計で1〜2度位を示しており、たまにマイナス(!)になることもあります。
見ていてかわいそうなので、夕方冷え込んできてから朝まで水槽を何らかの方法で覆って冷気を遮蔽することも考えているのですが、有効でしょうか?
もし、有効であれば良い覆い方があればご教示頂きたいです。
波板をしてやるのがおすすめです。また、断熱材(発泡スチロール板、断熱シートなど)で飼育容器を囲うのも一定の効果が見込めます。
凍結対策についてはこちらのコラムもご参照ください。
・水槽凍結を防止するには!冬の屋外水槽はエアレーションと断熱材で守ろう
https://t-aquagarden.com/column/freezing_measures
※弊社運営の外部サイトが開きます。
よろしくお願いいたしま。
庭池金魚越冬最低水深どれ程必要でしょうか?
20~30cmほどです。
凍結の危険は水面から約10cmほどですので、それを目安に水位を設定しましょう。
よろしくお願いします。
外飼の金魚です 何回も越冬したのですが 今年は 度々 水草に絡まって浮いて、いる事が あります
みっけたら心配で軽く触ると 慌てて
動いて見えなくなります
このまま で良いのか教えて下さい
良いお願い致します
今年は暖冬なので、水草や藻類が育つことが多いようです。
低水温で活性が鈍っている金魚に負担のない範囲で、カットしていくのがおすすめと考えています。
一気に取り除くのではなく、少しづつ伸びたらトリミングするイメージです。
よろしくお願いいたします。