海水魚を飼育するのにとても役立つ「ライブロック」。
重要アイテムですが高価な品なので、大切に維持したいものですね。
イキイキしたライブロックの維持に役立つのが「ライブロックスタンド」です。
今回は、ライブロックスタンドとはどんなものか、ライブロックスタンドを使うメリット・デメリット、ライブロックスタンドの代用品になるアイテムについて紹介します。
海水魚を飼育している方の参考になれば幸いです。
ライブロックスタンドとは
ライブロックスタンドは、「ライブロックを浮かせるように設置するためのアイテム」です。
アクアリウムは一般に美しさを楽しむためのものですから、ライブロックスタンドは上記の画像のような、目立ちづらい素材でできていることが多いです。
ライブロックスタンド?普通に水槽内に設置すれば良いのでは?と思う方もいるかもしれません。
どうしてわざわざスタンドを使うのでしょう。
ライブロックスタンドを使った場合のメリット・デメリット
ライブロックスタンドを使用した場合のメリット
ではまず使用した場合のメリットから紹介します。
ライブロック上の生物が元気に生存できる
ライブロックには様々な微生物・小さな生物が住み着いています。その小さな微生物たちが水槽内の水を浄化してくれます。
そのためにはライブロックに住み着いた生物たちがイキイキと暮らしていけることが必要ですから、環境を整えてやる必要があります。
ライブロックを水槽内に直置きすると、ライブロックの一部が砂に埋もれてしまいます。そこは海水が巡回しない「嫌気層」となります。そうなるとデトリタス・硫化水素がライブロックの下部に溜まってしまい、生物にとっては非常に悪い環境となります。
砂に埋もれた部分の微生物たちは死滅してしまう危険性が高いです。
そういった状況を防ぐためにライブロックスタンドを使い、ライブロックを浮かせるような感じで設置します。そうすることでライブロックの全ての面に新鮮な海水が行き渡り、ライブロック上の生物たちが元気に暮らしていけるようになります。
ただし、嫌気層を上手に利用する方法もあります。
嫌気層には脱窒菌が住むことがあります。脱窒菌は水槽内に蓄積した硝酸塩を窒素に変え、空気中に放出するはたらきを行います。
ですが一般にはこういった嫌気層による脱窒に期待せず、水換えによって蓄積した硝酸塩を解消する人が多いでしょう。
ライブロックをかさましできる
海水水槽に非常に有効なライブロックですが、残念ながら高価なアイテムです。見栄えなどを考えて導入するとお財布に厳しいかも…そんな時、ライブロックスタンドを使うと「かさまし」の効果が期待できます。
少ない量のライブロックでもボリュームを出すことができますので、立体性と奥行のある水槽を演出できます!
ライブロックスタンドを使った場合のデメリット
デメリットにはどんなものがあるでしょうか。
費用がかかる
ライブロックスタンドは当然ながら無料ではありませんから、そのための費用がかかります。
DIYの好きな方は自分で作成することもあるようですが、そのためには道具や材料が必要になります。普段からDIYをする人は家に道具・材料があるかもしれませんが、1からすべてそろえるなら市販のスタンドを購入したほうが、早くて安く済むことも多々あるでしょう。
ライブロックスタンドの代用品となるアイテム
使うとメリットがあるのはわかったけれど、費用がかかってしまうライブロックスタンド。安価なもので代用できたらいいのに…と思いますよね!
こちらの項では代用できそうなアイテムを紹介します。
代用品を使う場合はいくつかの注意が必要です。
まず、生体に害のある成分が染み出てこなそうなものを選びましょう。塗料が塗られているものは避けた方が無難でしょう。
そして、十分な強度を見込めるものにします。ライブロックを乗せて数日経ったらボッキリ折れてしまった…という可能性もあるわけです。
小さなライブロックであれば心配いらないポイントですが、大きなライブロックを使うときは要注意です。
あとは何よりもライブロックの下部にも海水が循環することが重要です。そもそもライブロックスタンドを設置するメリットはそこにありましたので、板状のものよりはメッシュ状、棒状のものが良いでしょう。
猫よけ用アイテム
こちらのアイテムは猫に侵入されたくない部分に敷くシートです。このとげとげの上にライブロックを乗せるイメージで使います。かなり安価なところが嬉しいポイントです。
ただ、それほど強度がないアイテムなので、大型のライブロックだとトゲトゲが曲がってしまい、うまく浮かせられない可能性があります。
100均などで買えるプラスチックのかご
プラスチック製などのしっかりしたかごを伏せ、その上にライブロックを乗せるという方法もあります。
全ての面がメッシュ状になっているものだと新鮮な水が循環します。色は白などの目立ちにくものがオススメです。また、こちらの場合も強度に注意が必要です。
水槽用のシェルター
こういったアイテムでライブロックを浮かせるように設置することもできます。
こちらのアイテムであれば水槽用に作られているので、生体に害のある成分が染み出てくる恐れもなく、安心して使えます。
まとめ:ライブロックスタンドを導入して安価で健康なアクアリウムを
ライブロックスタンドを使うメリット・デメリット、スタンドの代用品などについて紹介しました。
高価なライブロックを長く維持し、健康な水槽にするためにいろいろ工夫してみるのも楽しいものです。ぜひ検討してみてください!
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