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アクアリウム用品が販売店ごとに値段差がある理由!同じ商品が倍の価格?

世の中には様々な商品がありますが、他店より1円でも安く販売することを掲げる企業がいくつも存在します。

それはアクアリウム業界でも例外でなく、同じ商品でも販売店ごとに値段の差が大きく思わず二度見した方もいるのではないでしょうか。

とくにここ最近、アクアリウム用品での金額差は顕著に表れており、一例を挙げればネットの販売価格に路面店が付いていけず価格競争で負けてしまうことが多いでしょう。

価格競争で負けると売上が下がり、その結果閉店を余儀なくされてしまいます。

では、そもそもなぜ価格差が生まれてしまうのでしょうか。

ここでは、アクアリウム業界に身を置く専門者として、その理由について解説していきます。

値段差がある理由1: 固定費

路面店がネット販売に勝ちにくい理由の1つに、固定費の問題が挙げられます。

固定費は大きく2つに分けられます。

それぞれを解説していきます

人件費

インターネット販売は個人販売ができるため、人件費を抑えることで利益を少なく設定して販売することができます。

インターネットでアクアリウムメーカー用品を販売する場合は、必ず値段勝負となります。

極力値段を下げるためには人件費を抑える必要があり、個人商売は有利に働きます。

それに対し、多くの路面店は人を雇用するため、どうしても用品にも人件費が乗るため金額が上がります。

家賃(賃料)

路面店は毎月お店の家賃(賃料)が発生しますが、ネット販売は自宅の空き部屋や簡易倉庫をレンタルすれば商売ができるため、人件費同様固定費を抑えることができます。

ただし、自宅兼ショップとして経営したりお店の家賃が無い場合は、当然ネット販売と対等の条件となります。

値段差がある理由2: ロット発注

多くのインターネット販売店は、薄利多売で会社を回しています。

そのため、メーカや問屋に大量発注する代わりに他より安価で仕入れる交渉をしています。

ロット発注数が大きくなればなるほど、仕入れ価格を抑えることができる可能性が高くなります。

また、交渉役の交渉スキルで仕入れ値段が変動することもあります。

対して路面店の多くは、アマゾンや楽天などのプラットフォームで販売しないため、圧倒的に販売者数が少なく数が捌けません。

となれば、余程のことがなければロット発注をできないため、ネット販売店より当然仕入れ価格も販売価格も上がってしまうというわけです。

値段差がある理由3: 直仕入れ

大量発注の場合は問屋から仕入れるのではなく、メーカーから直接仕入れることができるケースもあります。

基本的には、メーカー→問屋→販売店といった商流ですが、メーカー→販売店と問屋をショートカットすることで、仕入れ価格を抑えることができます。

なお、問屋の価格には2種類存在し、卸価格と大卸価格があります。

一般的には卸価格ですが、大量発注したりお得意さんとなれば大卸価格での仕入れ交渉も可能です。

問屋を介しても大卸価格で仕入れることができれば、価格勝負の土俵に十分乗っかることが可能です。

値段差がある理由4: プライベートブランド

メーカーと交渉をし、パッケージをオリジナル化したり【会社名〇〇〇オリジナル】と商品に加えたり商品説明に明記することで販売価格を抑えています。

ただし、メーカーがこれを承認するには、先ほどの大量発注が大前提となるため、この交渉に入るまでの敷居は高いでしょう。

値段差がある理由5: 閉店したお店の商品

ネット販売より路面店が値段勝負で勝てる可能性が高い場合は、このケースです。

閉店したお店の売れ残り商品を格安で買い取っていれば、ネット販売店より安く販売していることがあります。

値段差がある理由6: メーカーPR商品

知名度がある熱帯魚専門店の場合、アクアリウムメーカーから商品PRのために特別価格で値段設定して販売されていることがあります。

とくに、新作商品はメーカもPRしたいことで路面店に協力を仰ぐことが多いため、ネット販売より安価なケースがあります。

また、新作商品はどのくらい売れるか分からないため、ネット販売店もロット発注を控えます。

まとめ: アクアリウム用品が販売店ごとに値段差がある理由!同じ商品が倍の価格?

販売店ごとに値段が異なる理由について、考えられるすべてのケースをまとめてみました。

今まで、なぜこんなに価格差があるのか不思議だった方も、これを読んでいただくことでご理解いただけるかとおもいます。

インターネット販売が拡大するにあたり、路面店の経営が苦しくなってきているのは事実でしょう。

とくに、大型熱帯魚店は顕著にその影響があらわれています。

しかし、マイナスなことだけではありません。

インターネット販売の普及に伴い、今まで近くに専門店が無かった方もアクアリウムを楽しめるようになったこと、さらに本当に技術力やサービス力がある専門店は売り上げを伸ばしているといった現実もあります。

専門性や権威性が評価されてきたことで、これから残るアクアリウム専門店は頼りになり知識も豊富な良いお店が増えていくことでしょう。

これからアクアリウムを始める方は、ネットを利用しながらお気に入りの専門店を見つけて遊びにいくようにしてみてはいかがでしょうか。

もしかしたら、ネット販売価格よりお得な掘り出し物もあるかもしれませんよ!

それでは、楽しいアクアリウムライフをお過ごしください!!