イベントで展示されている綺麗な水槽を見て、「こんな水槽を自分の部屋に置きたい」と思う人もいることでしょう。自分なりに色々と調べ「こんな水槽を作りたい」と、理想のアクアリウムをイメージすることは誰でもありますが、実際に自分の理想とする水槽を作るのは難しいことで、理想的なアクアリウムを維持するには、それなりに人知れない努力をする必要があるんです。
今回は理想的なアクアリウムについてや、水質を安定させ理想的なアクアリウムを作るためのポイントなどについてお話していきます。
理想的なアクアリウムってどんなもの?
「理想的なアクアリウム」と聞いて、あなたはどんなアクアリウムを想像しますか?
綺麗で小さな熱帯魚が群泳している水槽、水草の美しい水槽などさまざまなイメージがあると思います。理想的なアクアリウムというものは、その趣旨を考えると、大きく次の3つに分けることができます。
最初に思い描いた水槽
イベント展示されている水槽や、友人宅の迫力ある水槽を見て「こんな水槽がいいな!」と感じ、自分がイメージした理想的な水槽は純粋に憧れている水槽です。
水草がこんもりと茂ったネイチャーアクアリウムや、カラフルな海水魚の泳ぐ、海水魚水槽、川魚のいる石組みレイアウトの水槽、シンプルな構造で生き物を長生きさせる水槽などがあげられます。
手間はかかるけどおもしろいと思える水槽
水槽セットなど初期投資以外にも、維持管理のためのコストや手間のかかる水槽でも、自分で運用していくうちにさまざまな工夫を凝らすことができ、「次はどんなこをとしよう?」といった、向上心や好奇心を刺激してくれる水槽は、モチベーションを保ちやすく長続きしやすいという点で理想的な水槽といえます。
例えばCo2(二酸化炭素)を用いる水草水槽や、光量などの調整が必要なサンゴ水槽などが、このパターンに当てはまります。
手間がかからず手軽に楽しいと思える水槽
ずぼらさんでも維持管理しやすい、「手間がかからなくて手軽に楽しめる水槽」も、アクアリストなら誰もが理想とする水槽でしょう。「水換えしなくてもOK!」「ゴミ取り不要!」「水質が悪化しにくい」といった言葉なら、アクアリストなら誰しもが反応してしまいます。
水草のトリミングの少ない、といったものも手間がかからないという点では当てはまります。
理想的なアクアリウムを作るポイントとは
3つの理想的なアクアリウムを作るためには、いくつかのポイントをししっかりと押さえなければなりません。
ろ過フィルターは水槽スペックよりワンランク上のものを使う
ろ過フィルターは機材の適合水量よりも、多少余裕がある機種を選ぶようにしましょう。なぜならろ過フィルター内には、生物ろ過を行う「バクテリア」が住み着くからです。住処が大きければそれだけバクテリアも増えやすくなるので、デメリットはないです。
しかし外部フィルターを使用する場合は、「酸素」が必要になるため、水槽内が酸素不足に陥らないためにも、エアレーションを行いましょう。特に夏場は水温上昇によって水中の酸素が失われやすいので、注意が必要です。
水量に対し大きすぎる場合は、水槽内に流れ込む水の水流が強くなってしまうので、シャワーパイプやフローパイプを使用することで、水流を抑えることができます。
メンテナンスフィッシュ(お掃除生体)を使う
水槽で熱帯魚などの生物を飼育していると、餌の食べ残しやフンによって水質の悪化を招きやすくなり、コケも発生しやすくなります。そのため未然に水質悪化やコケの発生を防ぐためにも、コリドラスやエビ、クーリーローチなどのメンテナンスフィッシュを、一緒に飼育することをおすすめします。
水槽の掃除をしてくれるメンテナンスフィッシュを入れることで、水質悪化が早まるのを防ぎ水質を安定社少なります。
しかし肉食性の高い魚の場合、エビや口に入るサイズの魚を食べてしまう事が多いので、事前に混泳させる生き物の食性などを調べておきましょう。
水槽を掃除してくれる生き物については、こちらの記事をご覧ください。
毎日水槽を観察し水槽の状態を見ながらメンテナンスをしよう!
水槽内の状況は日々変化しているため、「昨日は何でもなかったのに、今日見たらコケが生えていた!」なんてこともあります。また目に見えない水質悪化は、生き物の様子などからもわかることがあります。
そのため餌やりのときなどでもよいので、毎日水槽内の様子を観察して、適度にメンテナンスを行ういましょう。
水質悪化や水槽内の汚れがまだ軽度なうちに、きちんとメンテナンスを行うことで、綺麗で理想的なアクアリウム環境を維持しやすくなります。
水槽メンテナンスについては、こちらの記事をどうぞ。
不安なら水槽セッティング前に専門店など水槽のプロに相談を!
アクアリウム初心者の場合、周りにアクアリウム経験者がいないと分からないことをそのままにして、飼育を始めて失敗してしまう事が多いです。そのため水槽セッティングや混泳させる生き物の相性などについて、不安があるのなら機材や生き物を購入する前に、アクアショップなどの専門店の店員さんに相談してみましょう。
水槽のプロなら、アクアリウム初心者でもわかりやすく、そして的確な機材や生き物、そして育て方や水槽の維持方法について教えてもらうことができます。
理想の水槽を作るために準備や計画しっかりと!
水槽の管理は、水換えやごみ取り、水草のトリミングなど定期的にメンテナンスを行う必要があるので、大変なことも多いです。アクアリウム初心者が知識や準備などなしに、最初から大きな水槽で飼育を始めると、維持管理が大変で面倒になり、モチベーションを保てなくなって、アクアリウムを断念してしまう事も少なくありません。
「機材は後から買い足せばいいや」と思っていると、設置するスペースがなくなっていたり、追加設置するのが面倒になることもあり、環境維持のために場所や水槽サイズを変更せざるを得ない状況になることも。
水換えも「面倒だし見た目綺麗だからまだ綺麗だからいいや」と、見た目だけで判断していると実はかなり水質悪化が進んでいて、気が付いたときにコケが生え、生き物が病気になっていてやる気が失せたなんてことにもなりかねません。
そのため自分がメンテナンスしやすい大きさの水槽や、飼育しやすい生き物・水草を選ぶこと、そして必要な機材についても事前に調べておくなど、計画や準備をしっかりと行う必要があります。
シッカリと準備し計画を立て、モチベーションを保ち続けることのできる水槽が、理想のアクアリウムを作る秘訣です!
まとめ:理想的なアクアリウムを作る鍵は「モチベーション」!
イベントなどで見かける水槽や、個人宅の綺麗な水槽は放置していて綺麗な状態を保てているわけではありません。
透明度の高い綺麗な水槽を維持するためには、日ごろのメンテナンスが重要なポイントになってきます。そしてそのメンテナンスを定期的に行って、水質を安定させるためには、アクアリウムに対する「モチベーション」をいかに保つかが、大きな鍵になるのではないでしょうか?
水槽に対するモチベーションを維持し続けるためにも、水槽セットや生き物を購入する前に、機材についてや生き物について調べ、準備し計画的に運用するようにしましょう。不安を覚えたりわからないことがあるようなら、周囲で実際に熱帯魚飼育をしている人や、アクアショップなどの店員さんに教えてもらうことで、失敗を避けやすくなります。
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