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観賞魚とは!メダカや金魚など、熱帯魚との違いや特徴について解説します

観賞魚」という呼び方を知っていますか?

メダカや金魚、熱帯魚という言い方はよくありますが、観賞魚というのはどういった魚のこと、カテゴリーを指すのでしょうか。歴史に触れつつ、観賞魚と熱帯魚の違いについて解説していきます。

知っている用語を増やすことで、より一層アクアリウムの世界を理解していきましょう。

観賞魚とは

観賞魚というのは、簡単に言うと「観賞する価値をもつ美しい魚の総称」です。

アクアショップに行くと色とりどりの美しい魚たちがたくさん売られていますが、そういった魚のことですね。

では代表的な観賞魚にはどんな種類がいるのか見て行きましょう。

代表的な観賞魚

金魚

金魚たくさん

日本人にとって、非常になじみ深い観賞魚ですね。

元々は野生の川魚のフナを改良したものなので、丈夫で育てやすいので初心者の方にもおすすめの種類です。

日本には鎌倉時代に導入され、それ以来ずっと愛されている魚です。

現在は透明な容器で飼育するのは当たり前ですが、江戸時代ではお金持ちしかガラス製の容器を手に入れることはできず、庶民は桶やたらいで飼育していたため、上から金魚をのぞき込む形でした。そのため、「上から見た時にキレイに見える」品種が多く作られていったとされています。

上の画像にあるように、尾びれが体の左右に分かれて華やかなリュウキンなどはその代表例と言えるでしょう。

ニシキゴイ

こちらも日本で古くから愛されてきた観賞魚ですね。野生の川魚のコイを品種改良したものです。

日本では19世紀の新潟県で品種改良が始まったとされています。他のコイよりも色が美しいものを集め、かけあわせていくことで現在のような色鮮やかなニシキゴイが作出されています。

今は工夫すれば水槽でもニシキゴイを飼育することができます。いくつか注意点がありますので下のリンクで確認してみましょう。

また、美しいニシキゴイを観賞できるスポットもご紹介します。

メダカ

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最近、人気急上昇なのがこちらのメダカです。メダカといっても昔から日本の川で泳ぐ野生の種類ではなく、美しい色、形をした「品種改良されたメダカ」がかなりの人気です。

人気のポイントは「丈夫で、小型なので育てやすい、色や形が豊富で美しい」というところです。

ラメの入った幹之(みゆき)メダカなどがとても人気です。

青みゆき(幹之)ヒレ長スワローめだか 松井系 未選別 稚魚 SS~Sサイズ 10匹セット [生体]

えっ、これがメダカ…と思うような色形のものもいますので、あれこれ探してみるのも楽しみの一つですね。

ベタ

ベタは、非常に長く広いヒレをもち、多彩な色彩を楽しませてくれる観賞魚の代表的なものです。

最も特徴的なのは、「狭い水槽で飼育可能である」ことではないでしょうか。上の画像をみていただけるとわかるように、水質に気を付ければ、とても小さい水槽で飼育することができるのです。

「水槽を置きたいけど、場所がない」という方にはうってつけの観賞魚と言えるでしょう。

ベタは別名「闘魚」と呼ばれるほど、気性の荒い魚です。その理由は、オスの強い縄張り意識にあります。ですからベタは「小さい水槽で飼育できる」と同時に「単独で飼育しないとケンカを始めてしまう」魚であるとも言えます。

今でも東南アジアの国では、ベタを戦わせる競技が行われています。ルールは簡単で、2匹のベタのオスを同じ容器に入れること。ベタはお互いをつついたりして攻撃し、負けた方は死ぬほどのダメージを受けてしまうという、ベタにとっては命がけの戦いです。

よって普通に飼育する際にはベタのオス同士を同じ容器で育てることは無理です。他の魚との混泳は種類によって可能ですので検討してみてはいかがでしょうか。

観賞魚と熱帯魚の違い

でも観賞魚と熱帯魚ってどう違うの?」と疑問に思った方もいらっしゃるかと思います。この二つはどう違うのでしょうか。

観賞魚は作出された改良品種

観賞魚は、赤色や白色が強いものが多いです。

日本の自然界では、赤い魚や白が目立つ魚はいません。狙われて鳥など外敵の格好の餌になってしまうので、自然界では生き抜くことができないからです。

メダカなどは身を守るために飼育している環境に合わせて体色を変えます。いわゆる保護色ですね。こういったことからも、観賞魚は特別な色であることがおわかりいただけると思います。

観賞魚は人工の環境で飼育するため、赤色や白色など、ハッキリした美しい色合いでも全く問題ありませんので、そういった種類が人の手によって多く作出されています。金魚やニシキゴイは赤白のものが多いのもうなずけますね。

熱帯魚は野生のものが多い

一般に「ヒーターで加温しないと育たない魚を熱帯魚と呼ぶ」という認識をお持ちの方が多いですね。その認識は決して間違っていませんが、別の角度から熱帯魚を定義することもできます。

それは、「熱帯魚は野生の姿、そのままのもの」という見かたです。

「熱帯」、つまりアマゾンや東南アジアなど、熱帯地方原産の魚たちで、野生でも色鮮やかなものが多いです。代表例としてはグッピーがあげられるでしょう。現在流通しているのは改良種ですが、もともと尾びれが大きく、発色する素質(わずかな模様)を持っています。

※下の写真は改良品種です。

(熱帯魚)ブルーグラスグッピー(国産グッピー)(3ペア) 本州・四国限定[生体]

とは言え、グッピーの例でもわかるように、現在では「熱帯原産の魚を交配して、より美しい魚を作り出す」ことも多く行われています。

色々な品種がいても、元をたどれば同じ魚だった…なんてこともあります。

まとめ:観賞魚とは!メダカや金魚など、熱帯魚との違いや特徴について解説します

観賞魚というのは、人間が品種改良して美しく姿を変えた、観賞に適した魚であること、熱帯魚というのは野生の姿そのままであることも多いことがわかっていただけたかと思います。

どちらの種類にも美しくて飼育しやすいものがたくさんいますので、お気に入りの種類を探してみてください。