アクアリウム初心者のうちは、こまめに水換えを行っていても、だんだんとなれてくると手を抜いてしまいがち。最悪の場合それで魚を死なせてしまうこともありますよね。
熱帯魚水槽、実はできる限り水換え回数を減らして維持する方法があるんですよ!
- ろ過機はワンランク上の容量のものを使用する
- 水槽内のお掃除生体を入れる
- 一度の水換えで水槽の半分の水を換える
- 餌を最低限の量にする
- フィルター掃除をしっかり行う
この5つのポイントを抑えるのが重要なポイント。今回は月1回メンテナンスで、水槽を長期維持していくポイントについてお話ししていきます。
▼水換えに関してはこちらもご参考にしてください。
水槽のお掃除を減らす方法を動画で解説!
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月一メンテナンスで水槽を保つ5つのポイント
熱帯魚数移送の水換え回数を、出来るだけ少なくしたいと思ったことのあるアクアリストは多いのではないでしょうか。
私も例外なく、水換えは極力回数を減らしたい派です。
実はこれからお話しする6つのポイントを抑えたメンテナンスを行うことで、月1回のメンテナンスで水槽を維持しやすくなるんです!
ポイント1:ワンランク上の濾過フィルターを使用する
まず月1回の水換えを目指すのであれば、使用するろ過フィルターはワンランク上の容量・ 流量のものや、ろ過能力の高いものを使用しましょう。
「ワンランク上の基準がわからない」というアクアリウム初心者さんがいるかと思いますが、ここでいう「ワンランク上」というのは、「メーカーが推奨している機材を基準」に考えます。
ろ過機は流量に比例してろ過能力が上がっていくので、ワンランク上のものを使用することで、水質悪化を緩やかにしやすくなり、次のメンテナンスまでの期間を延ばすことができます。
外部式の場合はろ過機本体に入る水の量が増えるので、水量を稼ぐことも可能になります。そのため水量が多ければ多いほど、ろ過機やフィルターの管理間隔を長く取ることができるようになります。
ただし、パワーが強い分、水流が強くなりすぎる恐れがあるため、水流に弱い生体(金魚など)の場合は注意しましょう。
▼水流に関してはこちらもご参考にしてください。
ポイント2:お掃除生体は必ず入れる
ポイントの2つめは、水槽内の掃除をしてくれる「お掃除生体(メンテナンスフィッシュ)」です。
お掃除生体(メンテナンスフィッシュ)は、必ず水槽サイズに合わせた規定量入れるだけで掃除の手間が減ります。コケを食べてくれるヌマエビ類やオトシンクルスはコケ対策にピったりですし、コリドラスやクーリーローチのように、底に沈んだ餌の食べ残しを処理してくれる生き物をプラスすることで、水質悪化しにくい環境を作りやすくなります。
生き物なら水槽レイアウトの景観を崩すことなく、長期間干渉性を維持するのにピッタリですよ。ただしコケはいくつかの種類があるので、コケ対策の生物を入れる場合は、発生したコケを食べてくれるかどうかをしっかり確認してから入れるようにしましょう。
おすすめの生き物は、オトシンクルスやコリドラス、クーリーローチ、ヌマエビ類です。
中でもコリドラスは愛らしい姿で人気ですよ。
▼お掃除生体に関してはこちらもご参考にしてください。
貝類はおすすめしにくい
お掃除生体ということで、ヒメタニシやラムズホーンなどの貝類を思い浮かべる方もいることでしょう。
しかし、貝類はおすすめしにくいです!
何故なら、一部の貝は「繁殖力が強い」ため。
私の経験で過去にこんなことが実際にありました。
メダカボトルに入れたアナカリスにスネ―ルが付いていたのですが、コケ対策としてそのまま入れていたんです。本来スネールはすぐに駆除しますが、コケを食べるのは同じかな・・・と、試しに入れておいてみました。
確かにコケや餌の食べ残しは物凄いよく食べてくれるのですが…。
繁殖力が凄いのであっという間に2匹から5匹と増え、さらに卵を産み続けるという悪夢が起こってしまったんです!
貝類は卵を水草に産み付けるだけでなく、ガラス面にも産み付けるため、水槽の見た目がとても悪くなるんです。結局メンテナンスのたびに卵を取り、増えすぎたスネ―ルを駆除するという手間がプラスされました。
この体験の貝は、あくまでスネールのことですが、貝類は爆発的に増えると大変なので、水槽内に入れるときは増えたときの対処もしっかりと勉強してから導入したほうがよいですよ。
その点、イシマキガイは卵は産んでも孵化しないので安心と言えます。
ポイント3:水換えは水槽の半分を行う
通常の水換えペースは3日~2週間に1度、水槽サイズや水の汚れ具合に合わせたペースで1回につき、水槽の3分の1程度の水を換えます。しかし月1度の水換えで水槽を管理する場合は、1回の水換えで水槽の半分、2分の1の量を水換えしなければなりません。
通常の水換えよりも量が多い理由ですが、1ヵ月に1度のペースになると、一般的なペースの水換え時よりも水中に溜まった硝酸塩の量が多くなってしまいます。
そのため通常よりも多い量の水換えを行わなければ、溜まってしまった硝酸塩を綺麗に排出することができないのです。しかし注意したいのは、「月1の水換えは、水槽のがしっかりと立ち上がっている場合」だけという点です。
水槽を立ち上げて間もない状態で水質が不安定な場合は、従来どおりのペースと量でしっかりと立ち上がるまで水換えを行う必要があります。水質が不安定な状態で半分も水換えをしてしまうと、毎回水質が変動して生き物へのダメージが大きくなってしまいます。
▼水換え頻度に関してはこちらもご参考にしてください。
ポイント4:餌は最低限の量にする!
水槽内の魚への餌は、1日2回程度与えている方が多いでしょう。しかし月1の水換えで長期間熱帯魚水槽を維持するのであれば、餌は1~2日に1回、1回あたり1分程度で食べきる量に減らします。
とても少なく感じてしまう方が多いかもしれませんが、魚はこのペースでも痩せることは滅多になく、餓死することもありません。
餌やりの回数と与える餌の量を最低限にすることで、餌の食べ残しだけでなくフンの量も減らしすことができ、飼育水の富栄養化や水質悪化の原因となる硝酸塩が増えていくのを防ぎます。
ポイント5:フィルター掃除はきっちりしよう!
水質維持のためにフィルタ―を使用しますが、定期的なメンテナンスをしっかりと行わないと、目詰まりなどを起こしてしっかりろ過することができなくなり、水質悪化をまねていしまうことがあります。
外掛け式フィルターなら、見た目的に汚れていなくても月1ペースでフィルターマットを交換しましょう。
外部式の場合は、2~3ヵ月に1度くらいのペースで清掃する必要がありますが、なるべく分解してこまかな部分まで徹底的に掃除したいところ。
底面フィルターの場合は、水槽底の半面積をプロホースなどのクリーナー道具を使って、しっかりと掃除しましょう。
まとめ:月1回の水換えで熱帯魚水槽を管理する方法とは!?5つのポイントを解説
面倒な水換えを月1回で済ませ、熱帯魚水槽を管理する5つのポイントについてお話ししました。
水換えを月1回にするには、水槽がしっかりと立ち上がっていることがまず第一の条件。そして使用するろ過機などのポイントをしっかりと抑えていくことで、面倒な水換えの頻度を抑えることが可能になります。
今回ご紹介した5つのポイントをしっかりと守れば、バランスの取れた水槽を月1回の水換えで長期間維持することが可能です。
実際に東京アクアガーデンでは月1回のメンテナンスだけで、維持できている水槽が多いんですよ。
東京アクアガーデンでは水槽のメンテナンスを1回単位で行うプランもあるので、どうしてもメンテナンスがうまくできない、コケが生えやすくて困っているという方は、問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
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