子どもが中心となって熱帯魚を飼育するのであれば、次のポイントを押さえて魚を選ぶ必要があります。
- 大きくなりすぎず、丈夫で病気になりにくい
- 餌やりが簡単で稚魚が増えすぎない
この2つのポイントを押えると、アカヒレをはじめとした次のような熱帯魚がおすすめです。
- アカヒレ
- ネオンテトラ
- ベタ
- グローライトテトラ
- ラスボラエスペイ
飼育用品や水槽などもにも気をつかう必要がありますが、子ども中心での熱帯魚飼育は可能です。
今回は子どもでも簡単に飼育できるおすすめの熱帯魚と、飼育用品についてお話ししていきます
子どもでも簡単に飼育できる熱帯魚とは
子どもが中心になって熱帯魚を飼育することを考えたとき、「どんな熱帯魚でも同じだろう」なんて簡単に考えていませんか?
水質に敏感だったり病気になりやすい種類は、水換えのタイミングや餌の加減の分からない子どもだとすぐに死なせてしまうことも珍しくありません。
子どもが中心になって熱帯魚の世話をするのであれば、次の4つのポイントをクリアしている熱帯魚を選ぶことで、長期飼育しやすくなりますよ。
大きくなりすぎない
ショップで販売しているときは小さくても、古代魚のように飼育していくうちにどんどん大きくなってしまう魚もいます。飼育する魚の大きさが大きくなればなるほど、体長に合わせた大きな水槽が必要です。
水槽が大きくなると子どもだけで水換えやコケ取り、ゴミ掃除などをやり切れないことも多いですし、普段のお世話が重労働になって途中で飼育を放棄してしまうことになりかねません。
そのため子どもが中心になってお世話をするのであれば小型の魚を選び、小さな水槽での飼育から始めることをおすすめします。
丈夫で病気になりにくい
これはアクアリウム初心者さんにもいえることですが、はじめのうちは水換えや水槽掃除のタイミングをつかみにくいため、水質悪化などから病気になってしまうことも多いです。また子どもの場合、「ちょっとくらい大丈夫だろう」と、お世話をさぼってしまうことも多いです。
そのため水質にあまりうるさくないもので病気になりにくく丈夫な品種を選びましょう。
餌やりが簡単
生餌や冷凍アカムシなどを餌にする肉食系の場合、その姿形を見て子どもが餌に対して嫌悪感を持つことも珍しくありません。また解凍しなければいけない冷凍餌などは手間がかかるので、最初のうちは良くても段々と面倒だと思って餌をあげる間隔があいてしまうことも。
そのためフレーク状や顆粒状など市販されている人工餌に対して食いつきがよい、餌やりの簡単な種類を選ぶのがポイントです。
稚魚が増えすぎない
メダカやグッピー、プラティなど丈夫で飼育しやすい魚は多いですが、稚魚が増えすぎてしまうと水槽がパンク状態になって、水槽を増やしたり、水槽サイズを大きなものに変えなければならないというデメリットがあります。
繁殖したときの稚魚のお世話も子どもにとっては初体験で楽しいものではありますが、稚魚の世話は成魚よりも難しいですし、何より数が増えることによってお世話が面倒だと思ってしまうことも少なくありません。そのため繁殖力の強い品種は避けたほうが無難です。
子どもでも簡単に飼育できる熱帯魚5選!
それではここからは、子どもでも比較的容易に飼育できる熱帯魚を5種類ご紹介していきます。サイズも小さく、増えにくいものばかりなので子ども中心のお世話でも長期飼育しやすいですよ。
アカヒレ
アクアリウムでは初心者にもおすすめされ、パイロットフィッシュとしても名高いアカヒレは、初めて飼育をするお子さんにピッタリな魚でしょう。
水質悪化に強くとにかく丈夫なので、水換えのタイミングが少しくらいズレても病気などになりにくいですし、人工餌の食いつきもよいです。
アカヒレの飼育方法については、こちらの記事を参考にしてくださいね。
ネオンテトラ
こちらもアクアリウムでは定番で、見た目が鮮やかですし、複数匹で飼育すれば群泳姿を見ることも可能です。こちらも丈夫な種類で顆粒タイプや浮上性のフレーク状の人工餌も抵抗なく食べてくれますよ。
ネオンテトラの飼育方法はこちらのページで解説しています。
ベタ
「コップでも飼育可能」と一時期有名になったベタ。実は水中の酸素がなくても空気中から酸素を取り入れることができるという特徴があるんです。性格が荒いため基本的には単独飼育ですが、オスの見事な尾ひれは金魚のように大きく美しいですし、飼い込んでいくと懐いてくれるので子どもにも人気があります。
冷凍アカムシなども食べますが、基本はベタ用の人工餌でOK。水槽も25cm位の物で十分ですが、サイズが小さいと水質悪化が早まりやすいので注意してくださいね。
ベタの飼育方法などについては、こちらのページで詳しく解説していますよ!
グローライトテトラ
グローライトテトラはネオンテトラと同じカラシン系の熱帯魚。ネオンテトラ同様に丈夫で、体のオレンジが水草に映えて綺麗ですよ。人工餌もしっかり食べてくれます。1匹よりは数匹で飼育したほうが落ち着きやすいです。
テトラ系の飼育の基本はこちらのページで解説しています!
ラスボラエスペイ
オレンジ部分に独特の形状の黒いラインが入ったラスボラ・エスペイも、アクアリウム初心者におすすめされやすい熱帯魚で、子どもでも飼育しやすいです。飼育環境がよいとより発色がよくなり、温和なタイプなのでネオンテトラなどと混泳することが可能です。
子どもにおすすめの飼育用品
アクアリウム用品は水槽だけ見てもさまざまなタイプのものがありますよね。そして維持管理するためのアイテムもいろいろなものがあります。基本的に使用するアイテムは変わらないのですが、その中でも子どもが取扱いやすいものを3つご紹介します。
小型バケツ
一般家庭では10~15Lほどのバケツを使っていることが多いと思いますが、このサイズは水を入れると重くて子ども一人ではなかなか持てないです。仮に持つことができたとしても、運んでいる途中でこぼしてしまうこともあります。
そのため子どもの年齢や力などに合わせた、専用の小さなバケツを用意してあげましょう。
簡単に水換えができる水槽もある!
水槽というと小学校などで理科の授業の一環でメダカ飼育に使用する30cm前後のものを思い浮かべる人が多いでしょう。比較的小さなサイズで、メジャーな形状ですがこのサイズでも水や底砂が入ると小さな子どもの場合は重くて持ち運びができないことも。
一般的な形状の水槽でも、子どもによっては水換えがしにくいと感じることも少なくありません。
最近は水槽の小型化も進んでいますが、ジェックスからこのような小型で子どもでも水換えが簡単に行える水槽が販売されています。
こちらはベタの飼育などにおすすめな小型水槽で、アカヒレのような小型の熱帯魚なら3~5匹くらいまで飼育できますよ。魚を入れたまま水換えが可能。スイッチひとつで水を排水することができるので水槽を移動させる手間がありません。
こちらはガラス水槽なのでやや重さはありますが、排水レバーを持ち上げ回転させることで排水できます。小型の魚なら水槽のレイアウトなどにもよりますが最大10匹くらいまでは飼育可能です。
どちらのタイプも排水が簡単にでき、水を足すだけで水換えが完了しますが、水槽内に溜まったフンや餌の食べ残しなどはスポイトなどで取ってあげる必要がある点は注意してください。
ハイポ
最近は液体のカルキ抜きが主流ですが、子どもの場合ちょっとしたはずみで容器を倒して床にこぼしてしまったり、適量がわからず多く入れてしまうこともあります。そのため液体のものよりは時間がかかりますが、固形の「ハイポ」を使用してカルキ抜きをすることをおすすめします。
ハイポなら固形なのでこぼしたときも拾い集めやすいですし、価格も安いというメリットがあります。
カルキ抜きについてはこちらの記事で詳しく解説していますよ!
まとめ:子どもでも簡単に飼育できる熱帯魚5選!飼育の工夫で子供におまかせ!
今回は子どもでも簡単に飼育可能な熱帯魚の選び方や、おすすめの熱帯魚の紹介、そして子どもが使いやすいアクアリウム用品についてお話ししました。
親戚やお友達が飼育しているのを見て、自分も飼いたいというお子さんは多いです。ひと昔前とは異なり、今ではアクアリウム用品が充実し、市場に出回っている熱帯魚の種類や数も豊富で簡単に飼育を始めることのできる環境が整っています。
しかし熱帯魚飼育を始める前にしっかりと熱帯魚もひとつの命であること、そしてお世話の大変さなども教えてあげてください。
また飼育に飽きてしまった・飼えなくなったからといって河川などに放流するのもいけないこともしっかりと教えてあげて、最後まで面倒を見るという約束のもと、熱帯魚の飼育を始めてくださいね。
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