アロワナ水槽の掃除、メンテナンスをする時は他の熱帯魚水槽より注意しなければならないポイントがいくつかあります。
アロワナが他の熱帯魚と大きく異なる点は、何と言っても力が強いところにあります。
もし、アロワナ水槽のお掃除ポイントを知らずに、いきなり水槽のフタを開けてメンテナンスをしてしまうと、アロワナが水槽から飛び出すなどのトラブルが発生する可能性があります。
また、アロワナは生き餌を与えることが多く、一般的な熱帯魚水槽と比較し水が汚れやすいという点も理解して水槽メンテナンスをする必要があります。
ここでは、プロがアロワナ水槽メンテナンスをする時に気を付けるポイントを解説していきます。
アロワナ水槽をメンテナンスする時のポイント
アロワナは、とにかく力が強いため、水槽のメンテナンスにはより一層注意してメンテナンスをしなければなりません。
それぞれ掘り下げてポイントを解説していきます。
アロワナを驚かさないこと
アロワナ水槽をメンテナンスする時に一番気を付けなければならないことは、アロワナを驚かさないということです。
例えば水槽をメンテナンスする時に、アロワナが泳いでいる顔の前にいきなり手を入れる、アロワナが端にいて動きが取りにくい状態でアロワナの近くに手を入れるなど、アロワナが行き場を無くすような行動を起こすと飛び出す可能性が極端に高まります。
アロワナ水槽に手を入れる時は、できるだけアロワナが泳いでいない場所から手を入れてメンテナンスをする、またはメンテナンスをしている方向に向かってきたら一度作業を止めるなど、アロワナ重視のメンテナンスを心掛けましょう。
なお、アロワナが飼育管理者に慣れてくると触れても飛び出すことがほとんどなくなります。
順応してくれて懐っこい姿が見れるようになることも、アロワナ飼育のロマンですね。
他の熱帯魚とは違うアロワナの魅力です。
水槽のフタをすべて取らない
アロワナはとにかく飛び出し事故の多い熱帯魚です。
水槽を掃除する時に、いきないすべてのフタを開けて水槽メンテナンスすることは非常に危険なのでやめましょう。
手間ではありますが、水槽のフタは最小限に取ることを意識し、原則水槽に手を入れる場所以外のフタは水槽に乗せた状態でメンテナンスをしましょう。
そうすることで、例え飛び跳ねたとしてもフタでガード、メンテナンスしている場所で飛び跳ねそうな場合は、手で抑えることができます。
pH低下に注意
生き餌を好んで食べる性質上、水槽の水が汚れやすい、つまりpHが酸性に傾きやすくなります。
例えオーバーフロー水槽だとしても、ろ過材が詰まる、またろ過フィルターに負担がかかりやすいので、ろ過材は定期的に洗浄することが望ましいと言えます。
pHが酸性化してくると、アロワナ自身の動きが悪くなり餌食いも悪くなりますが、顕著に表れるのは、餌用の小赤と呼ばれる金魚の生き残りがいた場合、翌日にはほとんど死んでしまうことです。
とくに、ろ過フィルターを増強し強力にしているほど、慢心が招きpH低下を引き起こす可能性が高くなりますので、pH低下に注意しましょう。
pHが低下し水換えをしても戻らない場合は、牡蠣殻をろ過フィルターに混ぜると効果的です。
誤飲に注意
ここ最近は水槽のコケ取り掃除と言えばメラミンスポンジを使う方がとても多いかとおもいます。
実際に、水族館などの超大型水槽でもメラミンスポンジを使ってコケ取りをしています。
しかし、商品や使い方によってはメラミンスポンジがボロボロと崩れやすい商品もあり、砕けたスポンジの破片をアロワナが誤飲してしまうと非常に危険です。
アロワナだけに留まらず、飼育されている熱帯魚は何でも口に入れて丸のみしてしまうこともありますので、メラミンスポンジはできるだけボロボロになる前に交換するようにしましょう。
オーバーフロー管に注意
オーバーフロー水槽で三重管を使用している場合、水槽メンテナンス中に外側の管を外す時はとくに注意しましょう。
外側の管が無い状態でアロワナが暴れて管に激突すると、管が破損し水漏れを引き起こすことがあります。
できるだけ三重管を取らずに、パイプブラシなどを使い水槽メンテナンスをすることをおすすめします。
水換え時に注意
水槽の水を換える時には注意が必要です。
まず、水を抜く時ですが水槽水位が低くなることで、アロワナが過敏になり飛び出す可能性が高くなります。
そのため、アロワナ水槽の場合は長いホースで直接排水をして、水を抜いている間は水槽管理者本人が水槽の前で異変が無いか確認するようにしましょう。
また、新しく水を注ぐ時も水位が上昇による変化、そしてpHが高くなるので活性化して動き回る可能性が高くなりますので、注意するようにしましょう。
まとめ: アロワナ水槽のメンテナンスポイントを解説! 水槽メンテナンスのプロはここに気を付けます!
いかがでしたか。
アロワナ水槽のメンテナンスが、他の熱帯魚と異なり、気を付けなければならないポイントがあることをご理解いただけましたでしょうか。
とくに、導入当初のアロワナは水槽にも飼育管理者にも慣れてなく不安なために、暴れてしまうことも多いでしょう。
アロワナは個体ごとに性格が大きく異なるため、いつまでも暴れる個体もいますし、最初からおとなしく懐いてくれる個体もおり、そこがアロワナ飼育の魅力でもあります。
アロワナを安心して水槽管理する技術を身につけて、楽しいアクアライフをお過ごしください!

熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
よろしくお願いいたします!
コメント
今は、アロワナを、飼うかどうか色々下調べをしています。知ればしるほど、難しさばかり入ってくるようで悩んでいる状況。よく考えて答えをだすつもりです。
アロワナは一見シンプルな飼育環境ですが、気を付けるポイントが多くて悩みますよね。
必ずアロワナが回遊できる(オーバーフローなどの)配管位置と水槽内の余裕を意識すると良いです。
ヒントになる情報を発信できるように頑張ります!