水草にはたくさんの種類がありますが、初心者だと扱いが難しいものもいくつか存在します。
水草の難易度を左右するのが、育てるのに必要な肥料や光量のバランス、植えやすさなど。
もし育成がうまくいかない水草がある場合は、肥料の量や光の強さなどを一度見直してみましょう。
今回はそんな、扱いが難しく初心者におすすめしない水草を、全部で8種類ご紹介いたします。
初心者向きではないということは、裏を返せば水槽の管理に慣れてきたらチャレンジしたい水草でもあるということ。
ワンランク上のアクアリウムに挑戦したい方は、是非このページを参考にして水草を選んでみてくださいね。
初心者におすすめしない水草8つ
それではさっそく、初心者におすすめしない水草をご紹介していきます。
- キューバパールグラス
- グロッソスティグマ
- ロタラ ナンセアン
- ミニグロッソスティグマ
- リシア
- ウォーターローン
- ネサエア
- シペルス ヘルフェリー
今回解説するのはこちらの8種類。
育成が難しい理由などを、ひとつずつ確認していきましょう。
キューバパールグラス
「水草で美しい緑の絨毯を作りたい!」と考えたとき、多くの人が候補に上げるのがキューバパールグラスではないでしょうか。
しかし、こちらの水草は硬度が高めの水を好み、肥料が不足するとすぐに枯れてしまいます。強い照明が必要な上に、植えてもすぐ浮いてきてしまうのが難易度の高い理由です。
キューバパールグラスを上手に育てるには、時間はかかりますがミスト式で根付かせるのがおすすめです。
詳しくはこちらの記事でも解説してますので、ご覧になってみてくださいね。
グロッソスティグマ
こちらのグロッソスティグマも緑の絨毯として定番ですが、光量が足りないと縦に長く伸びてしまう、扱いの難しい水草です。
本格的な水草育成設備が必要で、肥料を大量に消費するためにコストもかかります。
しかし育成に成功するとこれまでの手間を上回るほど美しい水草水槽が仕上がるので、ワンランク上のアクアリウムを目指している方は是非チャレンジしてみてください!
詳しい育て方などはこちらの記事でもご紹介しています。
ロタラ ナンセアン
比較的丈夫な種類の多いロタラ。しかしロタラ ナンセアンは肥料切れに弱く、ソイルの効果がなくなると枯れやすいのが特徴です。
美しく育てるためには与える肥料を多めにして、少量のCO2も添加しましょう。
成長が早いためこまめなトリミングが必要だという点も、初心者には扱いが難しい理由のひとつです。
ミニグロッソスティグマ
ぷっくりとした小さな葉が可愛らしいミニグロッソスティグマ。別名をエラチネハイドロパイパーとも呼びます。
こちらは普通のグロッソと同様、肥料や光の加減、CO2のバランスがかなり難しい水草。
ある程度育ってきても、葉が重なると光量不足ですぐに枯れてしまうため、シビアなトリミングが必要です。
リシア
ふさふさとした芝生を彷彿とさせるリシア。
美しく育てるのに必要な光量が高いため、LED照明を使用するのであれば2台以上の設置が必須となります。
リシアはもともと浮草のため、根を張ることがありません。
そのため、浮いてこないように専用のネットに入れて育てるか、石などに巻きつけて沈めるといった対策が必要です。
詳しい育て方やレイアウト方法などについては、こちらのページも参考にしてみてくださいね。
ウォーターローン
可愛らしいリボン状の葉が特徴的なウォーターローン。
こちらは食虫植物とだけあって、必要な肥料やCO2の量がかなり多い水草です。
光量が足りないとすぐに溶けてしまいますが、うまく育ったウォーターローン明るい草原のような雰囲気はかなりの絶景なので、水槽の管理にある程度慣れてきたら一度は試したい水草でもあります。
ネサエア
鮮やかな赤色が美しいネサエア。こちらも強い光量やCO2の添加が必要な、育成難易度の高い水草です。
成長はそこまで早くないのでトリミングは楽ですが、調子をくずすと葉の赤みが抜けて溶けてしまいます。
水質管理は慎重に行ないましょう。
シペルス ヘルフェリー
最後にご紹介するのは長く伸びる後景向きの水草、シペルス ヘルフェリーです。
こちらの水草はたくさんの肥料や光量が必要というわけではないのですが、成長が遅いためコケが付きやすく、適切でない水質で長期間管理していると葉の色がしだいに薄くなり枯れていってしまいます。
しっかりとコケの対策をしつつ、定期的に観察をして肥料やCO2を適度に添加しましょう。
育成が難しいポイント
育成が難しい水草を8種類ご紹介してきました。
解説を読んで気付いた方もいらっしゃると思いますが、水草の育成難易度を左右する条件として、以下の2つのポイントが挙げられます。
- 根が短く植えづらいこと
- 成長させるのに強い光が必要なこと
これらのポイントをいかにして対策していくか、その方法を解説していきます。
共通点は根が短いこと
根が短い水草は底砂から抜けやすいため、魚やエビが少し突いただけでも浮いてきてしまうことがあります。
これを防ぐためには専用のネットなどを使用して、水草が浮いてこないように沈めるといった工夫が必要です。あらかじめネットや石、流木などに絡めた状態のものが売られていることも多いため、そのような商品を購入するのもひとつの手段と言えます。
また、根が短い水草は栄養の要求が高いことがほとんどです。
肥料を切らすと枯れてしまうため、定期的に観察をして追肥をしてあげましょう。
おすすめの肥料についてはこちらのページで解説していますので、ご覧になってみてくださいね。
強い照明が必要
強い照明が必要だという点も、育成難易度を上げる要因のひとつです。
蛍光灯など強い光を発する照明を持っていれば問題ありませんが、初心者用の水槽セットに付属しているような照明はLEDであることがほとんどです。
ランニングコストを考えても、LED照明を使用している飼育者さんは多くいらっしゃいますよね。
しかし、水草によってはひとつのLED照明だけでは光量が足りず、2灯以上必要な種類もあります。
照明時間を長くしたり光を強くするとコケが発生するリスクが高くなるため、水槽の管理がますます難しくなるというのが初心者泣かせのポイントです。
水草を育てるのに適したLED照明は以下の記事で詳しく解説していますので、育成の難しい水草をLEDで育てたい場合は是非お役立てください。
まとめ:初心者におすすめしない水草8つ!レイアウト・育成など難しい点も解説!
水草の育成難易度を左右するのは、植えやすさや要求する肥料・CO2の量、照明の強さなどです。
やはり肥料やCO2の添加が不要で光もそこまで必要ない水草が育てやすいので、初めて水草を育てる場合はどのような水質が適しているのかをよく確認してから購入しましょう。
以下の記事では初心者向けの美しく育てやすい水草についてご紹介していますので、読んでみてくださいね。
トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!
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