さまざまな種類の魚を混泳させるのは見た目も美しく、小さな水族館を自分で作れたかのような満足感が得られるという人もいるほどで、アクアリウムの醍醐味のひとつです。
しかしアーリーなどのシクリッド、野生個体のクマノミ類など気の強い魚は他の魚を攻撃してしまったり、餌を横取りしたりしてしまうことがあるので混泳や複数飼育する際には注意しなければいけません。
どのような種類の気が強いのかや、混泳・複数飼育を楽しむ際に気を付けたい注意点などをご紹介します!
気の強い魚7種!
気の強い魚は飼育する際に気を付けたい…といっても、どんな魚がそうなのか、知らないと気を付けられませんよね。そこでここからはどんな魚が気が強いのか、よくアクアリウムで見かけるけど、混泳に気を付けたい7種の魚をご紹介します。
アーリーなどのシクリッド
シクリッドはとても種類が豊富で色が美しいものも多くアクアリウムでも人気の高い魚ですが、アーリーとも呼ばれるアフリカンシクリッドを筆頭に、アピストグラマやラミレジィなど気の強い性格のものも多いです。
カラフルでコレクション性もあるので、水槽内を華やかにしてくれるのですが、混泳・複数飼育には注意が必要です。事前に飼育方法などをきちんと調べておくと良いですよ。
シクリッドについてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてみてくださいね!
ブラックテトラ
ブラックテトラは小型の淡水魚です。小さな水槽でも飼育でき、丈夫で水質変化にも強いことからアクアリウム初心者にもおすすめの熱帯魚です。
その一方で成長するにつれて温和な性格がどんどん荒くなる傾向があり、子どものうちは他の魚と混泳をさせて大丈夫だったとしても、成長した後では他の魚が尾ひれをかじられるなどのトラブルも起きることがあります。
ある程度の大きさになる前に、別水槽に移すなどの対策が必要になります。
スマトラ
スマトラは体に入る黒いラインと鼻先やヒレの赤色が美しく、ネオンテトラなどと同様に人気の高い熱帯魚のひとつです。飼育する人が多いことから、アクアリウム界では気が強い魚としても知られています。
小型淡水魚なので、複数飼育や混泳で水槽内を華やかにできますが、他の魚のヒレをかじったり、同種でケンカをするなど気性の荒さが目立つことも。
トラブルが起きたら隔離器や仕切り板を使うなど、しっかりと対策しましょう。
ピラニア
ピラニアはご存知の通り肉食ですので他の魚をかじってしまう恐れがあるため基本は単独飼育です。
しかし、ピラニアは『危険な肉食魚』としても知られ気が強いと思われがちですが、群れをつくるピラニア・ナッテリーは気が小さく臆病です。群れる習性があるため非常にセンシティブな一面を持ち、単独で飼育すると姿を隠してしまう事さえあります。
ピラニアの複数飼育をしたいという人はピラニア・ナッテリーを選びましょう。
ピラニアの飼育方法などを知りたい人はこちらを確認してみて!
エンゼルフィッシュ
エンゼルフィッシュは知名度がとても高く、アクアリウムに興味がない人の中でも1度は見たことがあるという人が多いことでしょう。でもエンゼルフィッシュはシクリッドの仲間で、こちらも気が強い魚なので注意が必要です。
美しいので混泳や複数飼育も楽しみたいところですが、混泳相手選びにはエンゼルフィッシュが攻撃を受けず、逆に攻撃をしても大丈夫な魚を選ぶことも重要ですよ。
エンゼルフィッシュの飼育方法や混泳相手を調べたい場合はこちらの記事も参考にしてみてください。
シリキルリスズメダイ
鮮やかな青い体色と尾の黄色のコントラストが美しいスズメダイの仲間です。
海水魚の中でも飼育がしやすく、マリンアクアリウムの入門魚としても知られています。
しかしスズメダイの名前が付くように気が強く、同種での混泳をはじめ、さまざまな魚とケンカをすることも非常に多い魚です。成長しても5cmほどと小さいですが、他の大き目めな魚がいても物怖じする性格ではないです。
生体数やレイアウトに気を付ければ、混泳に向いてないわけではないのですが、サイズや形が似ている魚を混泳させる場合は要注意です。
カクレクマノミ(ワイルド)
映画「ファインディング・ニモ」での大ブレークをきっかけにして、大人から子どもまで高い人気を誇るカクレクマノミ。
そんなカクレクマノミはブリード個体であれば気性的にも落ち着いているものが多く、温和な傾向にあるので他の観賞魚との混泳も問題ありませんが、野生種を指す「ワイルド」の場合は気が強く、近縁種と混泳させると縄張り争いをすることも多いです。
そのためカクレクマノミを混泳や複数飼育する場合はブリードかワイルドかで難易度が大きく変わります。できれば、ブリードのクマノミを選ぶのがおすすめです。
クマノミの飼育方法などを知りたい場合はこちらを確認してみて!
気の強い魚を飼育するときの注意点
ここまでは気が強い魚をご紹介してきましたが、これの熱帯魚や観賞魚の多くは混泳・複数飼育ができないということはなく、飼育環境や餌にきちんと注意をすれば、問題ない魚も少なくありません。
そこでここからはどういったポイントに注意すればいいのかを解説します。
混泳に注意!隠れ家の多い水槽で飼育しよう
気の強い魚を混泳や複数飼育させようとする場合、特に問題になのが他の魚を攻撃してしまうことです。
これの対策としては水草や隠れ家などを用意し、身を隠せる環境が整った水槽や、もともと広い水槽を使用するのが良いです。
しかし魚によっては、それでもひどい攻撃が続いてしまうケースもあり、そうなってしまった場合は残念ながら混泳や複数飼育をあきらめて別の水槽に移すか、隔離をするしかなくなります。
飼育している魚がケガをしてしまったり命を落としてしまってからでは遅いので、気の強い魚を混泳させる場合は普段の観察がとても重要です。
餌がいきわたるか
気の強い魚に他の魚が直接攻撃をされない場合でも、餌によるトラブルが起きることも少なくありません。これは気の強い魚が他の魚の分まで餌を横取りしてしまったり、怖気づいて餌を食べなくなったりしてしまうことがあり、栄養不足により病気にかかってしまうこともあるため。
かといって餌の量を増やすと水質悪化の原因にもなるので、複数の種類の魚を混泳させる場合はきちんと餌が全部の魚にいきわたっているかをチェックしてあげることが重要です。
まとめ:気が強い魚7種!混泳・複数飼育に注意したい熱帯魚・観賞魚たちを紹介!
熱帯魚や観賞魚はカラフルなものも多く、さまざまな種類の魚を混泳・複数飼育することで自分で水族館のような美しい水槽を作り出すことも可能です。
しかしシクリッドなどの気の強い魚を混泳させる場合、環境の調整や観察を怠ると他の魚との間にトラブルが起き、せっかくの混泳が台無しになってしまうことも少なくありません。
混泳を安心して楽しみたい場合は、隠れ家などをきちんと用意してあげ、魚たちにも安全な環境で楽しんでみてくださいね!
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コメント
水族館の150t以上ある大型水槽でグッピーやインパイクティスケリーが自然に繁殖していました、魚類飼育をしたことのない海獣担当の飼育員がスマトラを20匹程度放流してしまうとグッピーもケリーもほとんど食われてしまいスマトラだけ大繁殖を始めてしまい他の魚はいなくなりました。
ほぼ害魚です。
コメントありがとうございます。
グッピーなど大人しい小型魚ではスマトラの気性の荒さに太刀打ちできず、環境にハマってしまうと生態系のトップに立つことがあります。
本当の意味で単種飼育がおすすめの魚ですね。