水槽のフタが汚ない!その原因と対策、お掃除方法をプロが解説します!

熱帯魚の飛び出し事故防止のために欠かせない存在である水槽のフタですが、使用し続けていると汚れてきます。フタが汚れると鑑賞性が低下しますし、汚れて不衛生な状態になっていると飼育している生体の健康を害する恐れもあります。

フタの汚れの原因には主にコケやカビ、水垢が挙げられ、これらは湿気や水分とは切り離せない存在なので、小まめに掃除することが重要です。

ここでは、水槽のフタが汚れる原因と対策、フタの掃除方法を解説していきます。

水槽のフタが汚れる原因と対策を動画で解説!

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水槽のフタが汚れる原因

原因1:コケ

水槽のフタの内側は常に多湿な環境なので、コケが発生しやすいです。このコケは水槽内部に発生するものと同じで、特に茶ゴケが生えることが多いです。コケが発生すると鑑賞性が悪化するのはもちろんのこと、光の透過性も失われてしまいます

原因2:水垢

水垢の正体は水中に含まれる、カルシウムをはじめとしたミネラルです。精製水でもない限り、水には多かれ少なかれミネラルが含まれているので、水垢を完全に防止することは不可能です。水垢は放置しておくと、累積して硬くなり除去が困難になるので、小まめに取り除いておくことが重要です。

原因3:紫外線焼け

ガラスもアクリルなどの樹脂も、紫外線に晒され続けると変色してしまいます。これは経年劣化の1つの形なので如何ともし難いのですが、なるべく日光が当たらないように管理するしかありません。

原因4:カビ

コケの場合と同様の理由で水槽のフタにはカビも生えやすいです。湿気の他に有機物が豊富に含まれた飼育水がはねることで、カビに養分が供給されて増殖してしまうことも考えらます。また、飼育水がはねてフタに付着すると、飼育水中のバクテリアがコロニーを形成することもあります。

水槽のフタ汚れ対策とお掃除方法

コケの場合

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コケを掃除するのであればメラミンスポンジで擦ると良いでしょう。角の部分のコケがスポンジだけでは落としにくい場合は、使い古した歯ブラシなどで軽く擦ってから、メラミンスポンジを使用すると奇麗に落とせます。

フタに発生するコケの対策としては、フタについた飼育水を小まめに拭き取ることが挙げられます。また、生体の育成に差し支えがなければ、照明時間を短くすることも効果的です。

水垢の場合

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水垢の場合も基本的にはスポンジで擦って掃除します。ただし、硬くなってしまった水垢は、ダイヤモンドスポンジなどの研磨効果があるものでないとなかなか落とせません。ここで注意が必要なのが、樹脂製のフタの場合は研磨効果が高いもので擦ると、傷だらけになる恐れがあることです。

樹脂製のフタに生じた硬い水垢を落とすときは、水垢の正体は前述の通りカルシウムなどの無機物なので、クエン酸などを溶かした酸性の液体を用いると良いでしょう。

pHを低下させられれば効果が得られるため、「テトラ pH/KHマイナス」などの水質調整剤でも代用が可能です。もちろん、ガラス製のフタを掃除する時にも効果的で、使用すればより簡単に落とせます。

水垢の対策は、やはり小まめに水分を拭き取ることです。そして、水垢はカルシムなどが多く含まれている硬水だとより発生しやすいので、水道水の硬度が高い場合は、水質を調整して軟水にすると幾分かは抑制できます。

ただし、飼育水の硬度が低すぎるとpHが急激に低下することがあります。フタの水垢対策のために、飼育している生体を危険にさらしては本末転倒なので注意してください。

紫外線焼けの場合

紫外線が原因による変色の場合は前述の通り経年劣化なので、基本的には交換する他にありませんアクリルや塩ビといった樹脂製のフタは、ガラス製よりも紫外線の影響を受けやすく、汚れも落としにくいことには留意しておいてください。

それでも樹脂製のフタはガラス製の物よりも軽くて割れにくく、破損したときの安全性が高いなどの利点があるので選択肢に十分入ります。

紫外線焼けに対してはこれといった対策はありません。強いて言えば先に述べた通り、日光が当たらないように管理するくらいです。日光が当たるとその強力な光によってコケの増殖も促進してしまうので、水槽は日光が当たらない場所で運用することが基本です。

カビの場合

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カビは柔らかい物で軽く拭けば落とせることがほとんどです。フタを傷つけないように柔らかい材質のスポンジや雑巾などで拭き取ると良いでしょう。

カビの対策としては高温多湿を避けることが基本です。よって、定期的にフタを開放して湿気を逃がしたり、コケの場合と同様にフタに付着した水分を小まめに拭き取ることが有効です。

また、飼育水中に含まれる有機物が多い「富栄養化」状態だと、カビの増殖を助けてしまうので水質の管理も重要です。飼育水が富栄養化しているかどうかは、「硝酸塩」や「リン酸」の濃度を調べれば分かるので、水質検査キットを用意しておくことをおすすめします。

飼育水が富栄養化していると水中にもカビが発生しやすくなるため、水槽の中もしっかりと確認し、カビが見られるようでしたら多めの換水が必要です。

まとめ:水槽のフタが汚ない!その原因と対策、お掃除方法をプロが解説します!

水槽のフタは直接飼育水や生体が触れる物ではありませんが、使用しているうちにはねた飼育水が付着するなどして汚れていくので、水槽と同様に定期的に掃除する必要があります。

フタの汚れの原因になるのはコケやカビ、水垢などで、掃除をする際にはフタの材質に注意が必要です。汚れを放っておくと鑑賞性が低下するだけでなく、特にカビは観賞魚の病因になることがあるので、常に清潔な状態を保てるようにしましょう。

 

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