愛らしい見た目と飼育のしやすさから一時期大ブームを呼んだ、水棲カメ。
今でもカメは幅広い年齢層のファンを持ち、カメを扱う専門店があるほど根強い人気を誇ります。
小学校やご自宅でカメを飼育した経験がある方も、結構多いですよね。
今回はそんな水棲カメ(ミズガメ)について、健康な個体の選び方や飼育に必要なアイテムをわかりやすく解説していきます!
カメはのんびり屋さんに見えて意外と素早く動く一面があったり、一生懸命お世話をすればなつかせることもできる生き物です。
皆さんも水棲カメの飼育を始めて、可愛らしい姿に癒されてみるのはいかがですか?
※販売目的ではない飼育や譲渡は認められます。
放流は絶対に行わないようにして、最後まで育てましょう。
カメを購入できる場所
縁日では定番の「カメすくい」や「カメつり」ですが、最近はあまり見かけなくなってしまいましたよね。
実は縁日で扱われていたミドリガメ(アカミミガメ)は外来種なのですが、飼いきれなくなったミドリガメを池に放すといった行為が生態系を崩し、問題視される事態になっていたのです。
そういった経緯もあり、現在カメは対面販売のみが可能となっています。
まずはカメを購入できる場所について解説していきますので、しっかりと確認しておきましょう。
対面販売のみ可能
カメは通販での購入が原則禁止されていて、店頭での対面販売のみが認められています。
主な購入先は、カメを扱っているアクアリウムショップやカメの販売専門店など。ホームセンターで取り扱っていることもあります。
購入する場合はお金を支払えばすぐに迎えられるというというわけではなく、基本的な飼育の仕方や生体についての説明を受けることと、書類へのサインが必要です。
書類へのサインには
「飼育する生き物に対する説明をきちんと受けました」という確認と、
「責任をもって飼育をします」という誓約の意味が込められています。
飼育するカメのことをよく理解し、責任感をもって購入しましょう。
専門店での購入
カメの販売ができるのは、資格をもったお店だけです。
そのため、カメを取り扱っている店舗は生体に対する知識が深く、管理も行き届いてしっかりしている印象があります。
専門店であればより詳しい飼育方法や病気に対する注意点なども細かく教えてもらえるので、さらに安心して購入できそうですね。
カメの選び方
続いては店頭で実際にカメを選ぶ際の注意点などをご紹介していきます。
注目しておきたいのは、
- 甲羅がガッシリしているか
- 元気に動いているか
- 目がきれいか
こちらの3点です。
カメの病気はなかなか厄介で飼育者自身での治療が難しく、治療できる病院も少なめです。
健康な個体かどうか、魚を選ぶとき以上にしっかり見ておきしょう。
甲羅がガッシリしている
触ってみたときに甲羅が硬くガッシリとしていて、厚みのある個体を選びましょう。
甲羅が柔らかかったり薄いような個体は、栄養や日照が不足している可能性が考えられます。
また、子ガメの場合は甲羅が柔らかいことが多いのですが、カメを初めて飼育するときは子ガメではなく成長した個体を選ぶのがおすすめです。
大きな個体のほうがトラブルが少なく、安心して飼育ができます。
元気に動いている
手で持ったときに動かずぐったりしているようなカメは、体調を崩していたり体力がない場合が多いです。
また、人の手を怖がったりあまりにも逃げ回るような個体は、飼育が難しい可能性があります。
そのような個体は避けて、たくましく堂々と動くような元気な個体を選びましょう。
目がきれい
カメの目が腫れていたり汚れているなど異常が見られる場合は、病気や体調不良の可能性が高いです。
目の病気は治療がとても難しいので、できるだけ目がきれいな個体を選びましょう。
飼育に必要な設備・心構え
最後に、カメの飼育に必要な設備や心構えについて解説していきます。
カメはとても長生きな動物で、上手に飼育すれば10年以上、平均して30年は生きることができます。
カメが心地よく生活できるよう、飼育設備はきちんと整えておきましょう。
長い付き合いになりますので、最後まで愛情を込めて育てられるような心構えも必要です。
カメ飼育に必要な設備
飼育に必要な設備としては、
- ケージや水槽などの容器
- ライト(UVライトやバスキングライト)
- ろ過フィルター
- エサ
こちらの4点が挙げられます。
カメは定期的に甲羅を乾燥させるので、陸地となる浮島や石などを水槽に設置しましょう。
はじめは水槽や浮島、ろ過フィルターがセットになった商品を購入するのもおすすめです。
ライトは屋内飼育の場合に必須で、甲羅を丈夫にするのに必要なビタミン類を合成したり、体温を保持するために使います。
エサは水棲か陸棲かによって食性が変わってきますので、飼育する亀の種別に合った餌を選びましょう。
水棲カメであれば肉食性が強いので、フィッシュミールが配合されたエサだと食いつきが良いですね。
また、カメの種類によっては冬眠も可能ですが、冬眠させない場合は水温が22℃を下回らないよう対策が必要です。
冬場に水温が下がってしまうときは、カバー付きの水槽用ヒーターを取り付けましょう。
カメはとても長生きです!
カメの寿命はとても長く、小型種で20年、全体的に平均すると30年は生きることができます。
最後まできちんと愛情をもって接し育てるという心構えをもってから、飼育を始めましょう。
もし途中で飼いきれなくなってしまっても、放流だけは絶対に禁止です!
生態系を壊すことにもなりますし、カメに対する世間の風当たりを厳しくしてしまいます。
以前は縁日のカメすくいで定番となっていたミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)ですが、長寿なことと大きく成長することから放流が相次ぎ、日本の在来生物から農業にまで悪い影響を与える事態になってしまったのです。
このような事態が続くと、外来種のカメの飼育が規制されてしまう可能性も考えられます。
もし飼いきれなくなった場合は絶対に放流せず、アクアリウムショップなどに相談するか、里親に出すなどの対応をしましょう。
まとめ:カメを飼うには!販売店・カメの選び方、飼育に必要な事柄を解説します!
今回は水ガメの飼育に必要なアイテムや、元気な個体の選び方などについてご紹介してきました。
カメはとても愛らしい見た目をしていて、愛情込めて飼育をすれば飼い主になつく一面もあります。
そんなカメと長く楽しく暮らせるよう、しっかりと飼育環境を整えてお迎えしましょう。
また、カメは一度病気になると治療が難しく、治療設備のそろった病院も少なめです。
店頭で飼育するカメを選ぶ際は、甲羅の硬さや目の綺麗さなどに注目し、健康で元気な個体を選んでくださいね。
トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!
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