熱帯魚と一口に言っても、その原産国は東南アジアや南米などさまざまな地域があります。特にメリカ大陸は南米のアマゾン川の存在が大きく、熱帯魚が豊富なのをご存知ですか?
現在は改良品種が作られている熱帯魚もいますが、その原種はアメリカ出身ということが多く、アクアリウム初心者さん向けとしてよくおすすめされやすいテトラ類なども、アメリカ原産だったりします。
今回はアメリカ原産の熱帯魚を10種類ご紹介していきます。
アメリカ原産の熱帯魚10選
今回ご紹介するアメリカ出身の熱帯魚たちは、アクアリウム初心者さんも名前を聞いたことがある、店頭でよく見かけるというものをピックアップしました。
ここでご紹介したもの以外でもアメリカ原産の熱帯魚はいますし、原種はアメリカ原産の場合でもタイなどで養殖されたり、愛好家の手によりドイツなどで品種改良がおこなわれているものなどもあります。
アピストグラマ
シクリッド属のアピストグラマは南アメリカ出身、体の大きな品種でも体長が10cm程度で、シクリッドの中でも小さな品種なんです。
繁殖期に見られる「フィンスプレッディング」というオスの行動があります。これはメスに対してヒレを大きく広げて見せることで、ボディカラーがとても映えて美しく見えるのが人気の理由のひとつになっています。
性格は少々クセのあるタイプで、同じシクリッドの仲間でも自分と同じくらいの体格のもの・体の小さな品種と混泳させると争いが起きることが多く、同じ底層を泳ぐコリドラスなどとの混泳も注意が必要です。
アピストグラマ飼育の基本や種類についてはこちらのページをチェック!
テトラ類
ネオンテトラなどに代表されるテトラ類も、その多くは南米原産ですが、アクアショップや通信販売でよく見かけるコンゴーテトラは、テトラという名称ですがアメリカ産ではなく中央アフリカ原産です。
飼育自体はアクアリウム初心者さんでも容易なもの多いですが、個人宅での繁殖は難しいといおう特徴があります。
群泳するので、大型水槽で群れさせると迫力がありますよ。30cmくらいの水槽で飼育する場合でも5匹以上で飼育したほうが、落ち着きやすいです。
ただ、ネオンテトラ同士でも体格に差があると、いじめなどが発生してしまうこともあります。混泳させる場合は同じくらいの体長のこを選んであげてくださいね。
アクアリウム初心者さんでも飼育しやすい、トロピカでおすすめなテトラの品種は、こちらの記事をチェック!
ネオンテトラやレッドテトラの飼育方法については、こちらの記事をチェック!
プラティ
アクアリウム初心者さん向けともいわれることが多いプラティは、中米出身の熱帯魚。卵胎生メダカの仲間とされ、品種改良されて某ネズミキャラのシルエットに似た模様のでる「ミッキーマウスプラティ」などの種類が知られていますよね。
グッピーと同じくメスの胎内で孵化して稚魚の状態で生まれてくる卵胎生の魚で、飼育はとても簡単なのですが繁殖力が強いため、ペアで飼育するときは増えすぎることがあります。
飼育の際は、増えすぎに注意しましょう。
プラティ飼育の基本については、こちらのページをチェック!
プレコ
ナマズ目に属しているプレコも、南アメリカを中心とした熱帯域に生息しています。
体長10cm~1mを超えるものまで種類が豊富で、水流の強い場所に生息しているものが多いですが、種類によっては水流が弱い・止水域に生息しているものもいます。
ショップで販売されているものは稚魚のことがほとんどなので、購入前にしっかりと品種と成長後の体長を確認することをおすすめします。
小型のブッシープレコなどはコケ取りにおすすめと紹介されることもありますが、混泳させる相手の体をなめて傷つけてしまうこともあるので、混泳させる相手には十分な注意が必要です。
プレコの飼育方法はこちらの記事をチェック!
ピラニア類
総合通販サイトで検索すると、生体よりもB級ホラー映画ばかり出てくることが多いピラニアも、南アメリカに生息しています。
アクアリウム初心者さんや熱帯魚の種類についてあまり詳しくない人だと、ピラニアは1種類だけと思っているかもしれませんが、実はいくつかの品種があり小さなもので15cm、大きな品種だと60cmサイズになるものもいるんですよ。
アクアショップや通信販売で購入することができますが、全体的に販売価格が高い傾向にあり「肉食」という食性があるため、アクアリウム初心者さんが最初に育てる魚に選ぶのはおすすめしにくい魚です。
これからピラニア飼育をしたいと思っているのなら、ピラニアの中でも性格が大人しく繊細なナッテリー、「気性が激しくてもワイルドさがいい」というのであれば、ブラックピラニアがおすすめです。
ピラニアの飼育方法についてはこちらの記事をチェック!
オスカー
アメリカン・シクリッドの仲間のひとつ、オスカー(アストロノータス)は、南アメリカが原産の熱帯魚。生息地では水流の緩い河川に棲んでいます。
成長すると体長が45cmくらいにまでなるので大型水槽での飼育が必須、肉食傾向が強い熱帯魚ですが、ワイルド固体は原産地によってボディカラーが変わり、改良品種が多く存在していることもあって、鑑賞性が高いため人気のある熱帯魚です。
オスカーの飼育についてはこちらの記事をチェック!
エンゼルフィッシュ
熱帯魚といわれて多くの人が思い浮かべやすいエンゼルフィッシュですが、この魚も南アメリカが原産で、シクリッドの仲間なんですよ。
泳ぎがとてもゆったりとしていますが、原産地では水流のほとんどない水域で水草などの陰にとどまっていることが多いです。
マーブルやゴールデン、ダイヤモンドなど、改良品種が多く世界中で愛されている熱帯魚です。
エンゼルフィッシュの飼育方法については、こちらの記事をチェック!
グッピー
グッピーには国産と外国産がありますが、ドイツが本場と思っている人もいるのではないでしょうか。実はグッピーの原産地はラテンアメリカなんです。
1858年頃に発見され、ドイツで品種改良がおこなわれ、現在はシンガポールなど海外で養殖されているものを外国産と呼んでいます。
オスのボディカラーが色鮮やかで、大きくな尾びれなど、鑑賞性が高く海外でも人気の高い熱帯魚ですが、卵胎生・繁殖力が強いということから増えすぎに注意する必要があります。
グッピーの飼育方法や、国産・外国産の違いについては、こちらの記事をチェック!
ディスカス
改良品種の多いディスカスも、原種は南アメリカ・アマゾン川出身で、独特の体型や子育てをすることから人気のある熱帯魚です。
ひと昔前と比べると現在は機材などが充実し、比較的飼育しやすくなってはいますが、独特な餌の好みなど、アクアリウム初心者さんがいきなり育てて繁殖させるのは、ちょっと癖のある魚です。
ディスカスの種類や飼育方法については、こちらの記事をチェック!
ペンシルフィッシュ
ひと昔前はコケ取りといえばペンシルフィッシュの名前がよくあげられていましたが、コケがないとすぐにやせてしまいやすいという理由や、エビやモーリーなど他のコケ取り生体が注目されることが多くなって、最近はコケ取りで名前を聞くことが少なくなってきました。
このペンシルフィッシュ、実はカラシンの仲間でアマゾン川などに生息しています。いくつかの種類があり、品種によってボディカラーやスポットの入り方、脂ビレの有無などの違いがあります。
ペンシルフィッシュの飼育方法については、こちらの記事をチェック!
まとめ:アメリカ原産の熱帯魚10選!水槽飼育におすすめな魚種や生き物をご紹介!
今回ご紹介した熱帯魚10種類、他地域が原産だと思っていた人も多いのではないでしょうか。現在はワイルド種の入荷が難しくなっている熱帯魚もいて、東南アジアなどで養殖されたものが流通していることが多いです。
改良品種の場合でも原種の生息地を調べることで、その種類にあった環境を作りやすくなる・かかりやすい病気などを知ることができるという利点もあるので、一度自分の飼育している生き物や、これから飼育を考えている品種の原産国を調べてみるのもおすすめですよ。
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