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金魚と病気をまとめました

金魚は病気にかかりやすい、と言われています。

それは、環境などから受けるストレスを敏感に感じてしまう魚だからです。

可愛い金魚には、いつもでも健康でいてほしいですよね。

なぜ病気にかかるのか、金魚と病気の関係をまとめてみました。

金魚は環境に敏感!ストレスは厳禁

金魚は人の近くで暮らしている魚です。それゆえ、環境の変化にさらされやすい生き物です。

大きな物音がしたり、人通りやドアの開け閉めが激しかったり、ライト(光)が一定でなかったりすると、ストレスを感じてしまいます。中には怯えてしまう金魚もいます。

また新しい金魚を追加したり、もしくは減らしたりすることで、慣れ親しんだ環境でも怯えてしまうこともあります。

魚類には記憶能力があまりない、という話もありますが、一度網ですくうと二週間は近寄ってくれない金魚などもいました。やはり色々考えて、感じているのだと思います!

ちなみに、魚類は長年痛みを感じないとされてきましたが、最近の研究では、感じているのでは、と言われ始めています。
寄生虫などが体についたら、擦り付ける行動をしますよね。私も痛覚はあると考えています。

ストレスを抱えた金魚は、様々な病気を発症してしまうリスクを持っています!尾ぐされ病などは、実はストレスが大きな原因です。

ストレスにより免疫力が低下して、菌に感染しやすくなるのです。

人間と同じです。平和に過ごさせてあげたいですね。

環境(ストレス)でかかる金魚の病気

  • 尾ぐされ病
  • スレなどの傷
  • 転覆病
  • 免疫力の低下

魚を保護するヌメり・体表粘液の役割

金魚をはじめ、魚類には、ヌメヌメと体を覆う保護粘膜である『体表粘液』がついています。

魚を触ったときに、ぬるっと感じるのは体表粘液です。

金魚は鱗がそれほど強靭な魚ではありません。ですので、体表粘液こそが最大の防御壁です!

菌や寄生虫が体内へ侵入するのを防ぐ役割を担っています。この体表粘液が万全な金魚=健康な金魚といえます。

よく、外国産の金魚が弱い、と言われるのは、遠い産地から輸送される際に、個体同士がぶつかったりして体表粘液が傷つき、薄くなってしまうからです。

ですので、遠い産地から入手した金魚はまず、トリートメントタンク(隔離水槽)などでしっかり養生してストレスなどを取り除き、体表粘液の回復をさせてやることが必要と言えます。

体表粘液が傷つくことでかかる金魚の病気

  • エロモナスやカラムナリスなどの菌の病気
    (皮膚炎、水カビ病、穴あき病など)
  • イカリムシやツリガネムシなどの寄生虫

エサのやりすぎで体を壊す!

金魚はとにかくエサを欲しがる魚です。

暇さえあれば、底砂をつつき、エサを探しています。

しかし、欲しがるから…といってあげてしまうと、病気になってしまいます。

金魚は消化器があまり発達していません。ですので、食べ過ぎるとすぐに不調になります。

一般家庭で金魚が突然死んでしまうのは、餌のやりすぎによる水質悪化や消化不良によることが多いです。

食べ過ぎて消化不良をこじらせてしまうと、転覆症状になることもあります。

最初はもちろん軽い転覆なのですが、次第に本当の転覆病になってしまいます。

転覆病は、松かさ病や抗酸菌症と同じく治療方法が確立されておらず不治の病と言われています。自力で潜ることができず、浮いてしまいます。

消化不良による転覆病なら、便秘を解消してやることで回復できることがあります。食物繊維(水草やコケ、ゆでたグリーンピースなど)をあげると良いです。

また開封して半年以上過ぎた古い餌には菌が繁殖している場合がありますので、沢山余っていても思い切って買い替えましょう!

餌のやりすぎでかかる金魚の病気

  • 消化不良
  • 腸満
  • 転覆病
  • 突然死
  • 古い餌による菌の感染症(エロモナス、カラムナリスなど)

水質・水温にご注意!

魚は0.1度の水温差すら感じることができます。

変温動物ですから、自ら体温をつくり出しているわけではないので、水温によってコンディションは大きく変化します。

一番大きな影響は、消化能力です。

ただでさえ消化機能が弱い金魚ですが、水温が15度以下になると、更にエサを消化できなくなってしてしまいます。

寒い季節は餌を極力減らし、2日に一回にするなどの工夫が必要です。

また、水質にも敏感です。

金魚は新しい水でも生きていける魚ですが、古くなった水には弱い傾向にあります。たとえば、部屋の中に水槽を置いていて、ほこりなどが沢山入ってしまった場合、体調を崩す金魚もいます。

水換えがあまりできず、水質が傾いてしまうと体表粘液の過多食欲不振、最悪の場合、急死することもあります。

しかし、水を普段あまり換えていないのに、急に新しい水に換えてしまうと、pHショックを起こしてしまうことあります。

普段から少しづつ(1~2週間で1回、1/3~1/2を目途)水換えをしてあげてくださいね。

水の変化でかかる金魚の病気

  • 消化不良
  • pHショックによる突然死

金魚の病気を防ぐには

金魚の病気を防ぐには、安定した環境で飼育してやること、が一番だと思います。

理想を言えば果てしないのですが、大きな物音などがせず、狭すぎない水槽が一番だと思います。金魚は、金魚鉢に2~3匹入っているイメージが強いですが、それでは過密飼育です。

金魚同士がぶつかり、体表粘液が傷つく原因にもなり、ストレスで免疫力が下がる恐れもあります。

エサの量も、トータルの量を考えてあげ過ぎないようにしましょう。

なにかと弱いといわれがちな金魚ですが、安定した環境で育てればずっと健康でいてくれます!逆に体調が悪いときは必ず原因があるので、いつもと水換えのペースをかえたり、すこしアレンジしてあげると良いです。

金魚の健康状態は、フンをみれば一目瞭然です。空気が入ったり、弱よわしかったり、色が白いフンは、体調不良の証です。

このフンはちなみに、空気が入っている消化不良のフンです。体調が悪いのですね。

しっかり観察して、健康に育ててあげましょう!

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