今回の記事では、「楽しく熱帯魚や水草のことを学べるコツ」をテーマとして色々と考えていきたいと思います。
自分の好きな魚を自己流&インターネットや雑誌などの書籍の情報でがっつり飼育するのも楽しいのですが……「まだ自分は初心者だと思う」「アクアリウムを始めて1年経っていない」という方は特に、今回紹介する方法はおすすめなので試してみて下さい。
はじめに/アクアリウムを学ぶには、他人の真似をすることから始めよう
……いきなり結論が出てしまいました。何事も上達するためには、上手い人の真似をするのが一番です。他人の真似をすることは「どんなことにも共通する、学びの基本」になります。
ちなみに、他人の真似をするということに対して「パクる」とか「盗作」とかいう悪い印象のある言葉もありますが……世の中のどんなことにも「王道」と呼ばれる常識だったり様式美だったり、ルールやマナーに近いものがあったりします。それを身に着けて自分のモノにするためには、ある程度のレベルになるまでは模倣することも大切です。
アクアリウムにおける自己表現も、アクアリウムの常識や基礎を身につけないことには上手くいかないです。もちろん、他人の著作物をあたかも自分の著作物のように主張するのは、非難されて当然です。水草レイアウト水槽のコンテストなども、オリジナルのレイアウト(=実力)で挑戦して下さいね。そうじゃないと、つまらないですから。
アクアリウムを学ぶコツ①/飼育器材を真似してみる
それでは、アクアリウムを学ぶコツの1つ目です。ここでは、基本となる飼育器材を真似してみることの大切さを紹介していきます。
標準装備の60㎝水槽セットで始めてみる
各メーカーさんが販売している水槽セット。その中身は、大抵が「水槽+フィルター+ガラス蓋+照明+取扱説明書+α」になっています。
ものによっては照明がついていない水槽セットもありますが、後々「絶対に水槽へ水草を入れたくなる」ので、特別な理由が無いのであれば照明付きのセットを購入しておくことを強くおすすめしておきます。
そして重要になるのが、水槽のサイズとフィルターの種類です。初めてのアクアリウムの場合には、予算が許せば「60cm水槽+外部式フィルター」を、予算が厳しくても「60cm水槽+上部式フィルター」のセットを購入することをおすすめします。
その理由はシンプルでこれらの水槽セットは「水量が多い」「濾過槽が大きい」というメリットがあるためで、これにより「水質が安定する」「魚が全滅する失敗が起こりにくい」「比較的たくさんの熱帯魚を混泳させられる」という、最初に躓きやすい落とし穴を回避できる利点が生まれます。
2本目の水槽は、あえて自分でチョイスしてみる
魚の飼育に慣れてきたら、2本目の水槽が欲しくなるのが人間という生き物。しかし、60cm水槽をもう一本買い足すのは数万円が飛ぶ覚悟が必要です。
そこでおすすめしたいのが「30cmキューブ水槽」の購入です。水量は60cm水槽のちょうど半分と水槽の管理をする経験値をステップアップして積んでいくのに良いサイズですし、購入金額もそこそこリーズナブルとお財布にも優しいです。
しかし、30cmキューブ水槽は一般的な水槽セットになっているものが少ないのが現実。自分で「水槽+フィルター+照明」を用意しないといけません。(逆に考えると、自由度が高いというメリットがあるとも言えます。30cmキューブ水槽を2本並べたら、60cm水槽と同じ迫力を演出することもできますし!)
そんな30cmキューブ水槽におすすめのフィルターは、安価で濾過能力が高い「スポンジフィルター」です。1つが1000円前後で購入でき、エアポンプを分岐させることで複数の水槽に設置することもできる便利モノです。しかし、使用するエアポンプのチョイスを間違えると騒音がうるさくて家族から苦情が出てしまう問題点も有ります。
そう、スポンジフィルターを使用するときにおいて「一番重要なのは、エアポンプのチョイスだ!」と個人的には思うくらい、エアポンプの騒音低減は重要です。
なお、最近では消音化が進んでいる製品も多いです。特に、下で紹介する製品は静かなので、個人的にはおすすめです。
○ノンノイズ
○水心
なお、照明やフィルターのチョイス方法は過去記事でかなり詳しく取り上げています。そちらも合わせて参考にしてみて下さい。
アクアリウムを学ぶコツ②/飼育する魚を真似してみる
アクアリウムを始める時に、いきなりピラニアなどの肉食魚やアロワナなどの大型魚を飼育する方もいらっしゃると思いますが……正直、アクアリウム初心者の方にはおすすめできないと言えます。
ここでは、水槽と熱帯魚の飼育技術について、順番にステップアップしていく方法を紹介します。
卵胎生魚で、熱帯魚の繁殖にチャレンジ
グッピーやプラティなど、「子どもの魚を産む魚」のことを卵胎生魚と言います。彼らの飼育や繁殖を通して、小さな魚(=体力が少ない魚。あっさりと死にやすい魚)の飼育経験を積むことができます。
小さな幼魚をコンスタントに大きく育てるためには、餌やりや水替えの他に病気の予防や水質の急変を防ぐなどの知識が必要です。最初は全滅などの失敗を繰り返してしまうかもしれませんが、経験値を積むことは間違いなく他の魚の飼育にもつながります。ぜひ、チャレンジしてみて下さい。
なお卵胎生魚で経験値を積んだら、今度はラスボラや赤ヒレ、メダカなどの「卵を産む魚」の繁殖にもチャレンジしてみて下さい。難易度が上がりますが、丁寧に飼育すればいけるはずです!
「水づくり」を意識してみる
熱帯魚の繁殖にもつながりますが、アクアリウムでは「水づくり」が欠かせません。水づくりと言われても最初はピンとこないかもしれませんが、「濾過バクテリアが十分に働いている、クリアな水」をイメージしてもらえると少しは伝わるかなと思います。もちろん、飼育する魚に合わせて弱酸性やアルカリ性などの水質を調整してあげることも大切です。
ポイントは「濾過バクテリアの活性化」と「こまめな水替え」です。完全にフィルターが綺麗な状態では濾過バクテリアの棲家は無くなってしまうので「ほどほどにフィルターが汚れている状態」かつ「定期的な水替えができている」という状態を維持するのです。
水づくりがしっかりとできている水槽は、水の透明度が違います。水づくりはアクアリウムに欠かせないものなので、ぜひ自分のモノにしてみて下さい。最初の内は、毎週水槽の3分の1の水替えを心掛けて、少しずつ「水の透明度の違い」を感じてみることがポイントです。
アクアリウムを学ぶコツ③/水槽のレイアウトを真似してみる
最後のコツは、水槽のレイアウトについてです。格好良い水草レイアウト水槽や綺麗だなと感じる水槽は、実は「とあるルールに基づいていること」が多いのです。
構図を考えてみる
水槽のレイアウトには、3つのパターンがあります。
それは「三角構図」「凸構図」「凹構図」と呼ばれるものなのですが……過去記事にかなり詳しく書かれていますので、ぜひそちらを見てみて下さい。読むだけでも、ステップアップすることができるはずです♪
二酸化炭素の添加を考えてみる
水槽のレイアウトを充実させたいと思ったときに、水草の栽培にも興味が出てくることかと思います。そして、水草の栽培には二酸化炭素の添加が効果的です。
もちろん、初心者向けと言われる水草の中には二酸化炭素を添加しなくても育つ水草もたくさんありますが、二酸化炭素を添加することでより活き活きとした姿を見せてくれます。栽培できる水草の種類も大幅に増えますので、少し投資が必要ですが、ステップアップを考えたときには選択肢の一つに入れてみて下さい。
おわりに/アクアリウムを学び続けるためには?
ここまで「飼育器材」「魚の飼育」「水槽のレイアウト」の3つのコツについて紹介しました。そして今回紹介したポイントを押さえるだけでも、脱初心者が可能だと私は思います。
しかし、脱初心者が達成できたら、もっと上手な飼育がしたくなるものです。そのためには情報収集が欠かせません。そこでおすすめなのが、最新情報を「観賞魚の雑誌」で得て、さらにそこで得られた知識や情報を「インターネットで深める」ことです。
それにより、自分の知らなかったキーワードや情報を知ることができます。トロピカの記事でも、アクアリウムについて色々な情報が紹介されています。ぜひ、時間のある時に色々な記事を読んでみて下さいね。
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