日本人に馴染み深い観賞魚である『金魚』は、交配により新品種をたくさん生み出してきました。
近年、メダカの交配で新品種をつくることがブームになっていますが、金魚の交配の歴史は長く、今なお新しい品種が生まれています。
2017年に金魚仙人こと、川原やどる氏が緑色の金魚『はるやどる』を生み出すなど、金魚の可能性は未知数にあります。
そんな、金魚の中でもニューフェイスや、珍しい種類のベスト10をご紹介します。
目次
1位:銀鱗三色和金(メタリックキャリコ和金)
根強い人気を誇る長物(ながもの)こと、和金のなかで最近注目されているのが『銀鱗三色和金』です。メタリックキャリコ和金や、メタリック三色和金とも呼ばれています。
シルエットは三尾の和金と同じですが、その名のとおり朱・白・黒の三色の色素と、メタリックに輝く鱗に覆われています!
そのため、全身がギラッとしており、遠くから見ても美しい光沢が見て取れます。
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飼育難易度は和金なので、丈夫でそれほど難しいわけではありません。しかし、希少価値から、なかなかのお値段が付けられることが多いです!
黒い色素は『墨』と呼ばれ、メタリックな鱗の中で、アクセントとして楽しまれています。
2位:土佐錦(トサキン)
高知県で独自の品種として確立された、非常に美しい金魚です。
流通している個体はすべて国産です!高知県の天然記念物でもあります。
とにかく大く開いた尾鰭が特徴です。それゆえ、泳ぎはとてもゆっくりなのですが、それがかえって優美さを際立たせています。
餌は、人工飼料でなくイトメが最良とされており、グリーンウォーターとも相性が悪く、透明な水を好みます。
若干、弱アルカリ性の水質を好むなど、他の金魚と飼育条件が異なることが多いため、『最も飼育難易度の高い金魚』とされています。
3位:藤六鱗
まだ、流通して歴史の浅いニューフェイスの金魚です。
朱と白の色素に体色を透かす、透明な鱗と優美なクジャク尾(X状に広がる尾)が特徴の美しい金魚です。
『地金』の中で、透明な鱗と更紗模様(朱と白のまだら柄)の個体を藤六鱗と呼びます。
流通量が少なく、高価です。また、飼育数も少ないのでどんな病気に弱いのかも、あまりまだわかっていません。しかしそれを補うほどに美しい金魚です。
4位:ジャンボオランダ(ジャンボ獅子頭)
オランダシシガシラと和金の交配種です。とにかく大きくなる金魚で、最大約50cmほどにもなります!九州や熊本県などで継承されてきた品種で、地元に愛される愛嬌ある金魚です!
獅子頭の名の通り、肉腫で頭がもこもこになるタイプです。
その成魚のサイズ感からか、あまり全国へは流通しておらず、珍しい金魚です!飼育する場合は120cm以上の大きな水槽が必要です。
大きな体につぶらな瞳が何とも可愛らしいです。ちなみに、肉腫がないタイプを隼人錦と呼びます。
5位:ブロードテール琉金
琉金(リュウキン)でありながら、蝶尾のような華やかな尾びれを持つ品種です!
ブロードテールの特徴は、しっかりした厚みの尾です。
尾の先は丸く、切込みが浅く長い形をしています。流通量は少なく、非常に高価な金魚の部類に入ります。
サイズも30cmほどに成長するため、飼育する場合は特徴である美しい尾を観賞するためにも、120cm程度の大きな水槽を用意しましょう。
尾鰭をたなびかせながら泳ぐ姿は優美そのものです!
短い尾の『琉金ショートテール』も人気で、高級な金魚です。
6位:寿恵廣錦(スエヒロニシキ)
日本で作出された朱文金(シュブンキン)をイギリスで改良したのが『ブリストル朱文金』で、それを逆輸入し日本でさらに改良したのがこの『寿恵廣錦(スエヒロニシキ)』です。
ブリストル朱文金は、吹き流し型(細長い尾)を丸いハート型の尾に改良した愛らしい金魚です。
寿恵廣錦はそのハート尾をさらに扇状に丸くし、体つきも体高をだしたシルエットの金魚です。流通量はブリストル朱文金よりもさらに少なく、高価です。
飼育難易度としては普通ですが、丸い尾を維持するのが思いのほか大変で、水流は少し強めに、水温はやや低めが良いと言われています。サイズは朱文金と同じくらいです!
7位:水泡眼
中国で人気を誇る、目の下に風船のような袋を持つ品種です!
袋の正体は眼球の角膜で、中はリンパ液が入っているため、触るのは厳禁です。
体色は赤や更紗柄が主流で、入手しやすいです。黒やキャリコ柄もいますがそちらは高価で流通量も少ないです!
飼育が大変難しい品種です。その理由はもちろん、目の下の袋です。
ほとんど視力が無いとされ、素早く泳ぐのも苦手なため、餌の確保に苦労します。また、岩などのアクセサリにぶつかって袋が破けることもあるため、レイアウトは控える必要があります。
8位:キラキラ
シルエットは和金。しかしその鱗は細かいラメのようにキラキラと輝く美しい金魚です!
銀鱗三色和金よりもさらにきめの細かい鱗で、細やかに輝きます。
山吹~オレンジ色の体色がほとんどで、コメットタイプもいます。
飼育難易度は普通で、水槽も普通の金魚と同じサイズぐらいで大丈夫です。
かなり新しい品種で、金魚界のルーキーです!
9位:ミューズ
『女神(ミューズ)』という、名前からして優美なイメージです。
金魚仙人・川原やどる氏が『理想の緑色の金魚(はるやどる)』を作出する過程で生まれた品種です。透明鱗からクリーム・山吹色など、体色に個体差があります。
土佐錦と東錦の交配で生まれました。個人的にはとても儚げな金魚ですね。
はるやどるの作出過程では、他にも『オーロラ』などの品種が生まれています。
10位:桜錦
透き通る朱と白の鱗がまじりあい、桜色のように見えることからその名が付いた丸手(背びれの無いランチュウ型)の金魚です。ピンクの体色が何とも愛らしい金魚です!
ランチュウ型のため、素早い和金たちとは混泳できませんが、ランチュウなどと混泳できる他、同一品種のみでも十分にキュートな水槽が出来上がります!
流通量が伸びてきているため、価格も安定してきました。(しかしまだまだ高いですが…)
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