熱帯魚の餌にはパラパラとしたフレーク状のものと、丸い粒のような顆粒状のものが主に販売されています。
どちらにも熱帯魚の餌と書いてありますし、大きな違いはないように見えますよね。
皆さんはどちらの餌を使っていますか?
コスパ重視?食いつき重視?
飼育している熱帯魚の大きさや種類によって使い分けているという方もいるかもしれません。
実際のところ熱帯魚の餌としてはどちらがよいのでしょうか?
そこで今回は、熱帯魚の餌について、フレーク状と顆粒状の違いやメリット・デメリットなどをお伝えしていきます。
熱帯魚の餌の種類
熱帯魚の餌として販売されている顆粒状やフレーク状の餌は、人工餌と呼ばれる熱帯魚の総合食品のようなものです。
まずは、簡単に熱帯魚の餌について触れていきましょう。
熱帯魚の餌には大きく分けて以下の2種類が販売されています。
人工餌
人工的に作られた熱帯魚用の餌です。今回のテーマである顆粒状やフレーク状の餌は、この人工餌に分類されます。
熱帯魚の栄養バランスを考えて作られた熱帯魚のため総合食品で、もっともポピュラーな餌ともいえるでしょう。
熱帯魚用のような大きなくくりの餌もあれば、金魚用、テトラ用のように細かく魚の種類が限定されている餌もあり、初心者でもわかりやすく手に取りやすいというのも特徴です。
活餌
冷凍のアカムシやミジンコなど、熱帯魚の餌となる生き物のことです。
熱帯魚の野性環境下での食事に近いものなので、基本的にどの熱帯魚も大好物で大変食いつきの良い餌です。
しかし、活餌ばかり食べさせてしまうと栄養が偏って体調を崩してしまうことがありますので注意が必要です。
また、活餌は管理が大変ですし、人工餌に比べるとコストパフォーマンスも悪く、見た目が苦手という方もいるでしょう。
基本的に活餌は餌の食べが悪いときに与えるなど、人工餌の補助的な意味合いで使用することが多いと餌と認識しているとよいでしょう。
顆粒状とフレーク状の餌の違いは?形状によるメリット・デメリット
熱帯魚の餌の中でも、人工餌には形状に違いのあるものが複数販売されています。
餌の形状による違いとメリット・デメリットなどについて解説してきましょう。
顆粒状
丸い粒状の餌です。熱帯魚の餌といったらコレというぐらい、目にすることの多い餌ではないでしょうか。
顆粒状の中でも粒の大きさや、水面に浮きやすいか沈むかなどで種類が分かれていますので、飼育している熱帯魚の大きさや遊泳層によって使い分けるとよいでしょう。
顆粒状のメリット
顆粒状の餌は、他の形状に比べて栄養価が高いものが多いのが特徴です。
水槽の底まで沈む(沈降性)の餌には顆粒タイプのものが多いので、水槽の下層を泳ぐ熱帯魚やエビ類などにも餌を行き渡らせることができます。
粒の大きさに種類があるため、魚の大きさに合わせた餌を選ぶことができるのも魅力です。
また、フレーク状のものに比べると水に溶けにくく水を汚しにくいというのもメリットといえるでしょう。
顆粒状のデメリット
固形の餌になりますので、フレーク状のものに比べると消化吸収がしづらいです。
熱帯魚が消化不良を起こしているようなときには餌を変えてあげるなど、注意してあげるとよいでしょう。
水を吸収すると底に沈んでしまうため、上層~中層を泳ぐ熱帯魚が多いと餌の食べ残しが発生しやすくなります。
他の形状に比べて栄養価が高い分、餌の食べ残しが多いと、餌の栄養分が水に溶けだして水の富栄養化を引き起こすことがあります。
富栄養化は水の中の栄養が過剰となることで、植物性プランクトンやコケが大量発生する現象です。
水の濁りや泡立ちの原因になったり、水中の酸欠を引き起こしたりすることもありますので、富栄養化が起きないよう、餌のやり過ぎには注意するようにしましょう。
フレーク状
細かくパラパラの板状に加工された人工餌です。
水に浮きやすいという大きな特徴があるため、水槽の上層を泳ぐグッピーなどの熱帯魚にはこのタイプの餌がおすすめです。
代表的な商品としては、テトラミンなどが有名です。
フレーク状のメリット
とにかく水に浮きやすく時間がたっても沈むことはないので、水槽の上層を泳ぐ熱帯魚がしっかり餌を食べれるというのが大きなメリットです。
消化吸収がよいので熱帯魚の負担軽減にもなります。
餌特有の匂いが少ないものが多いのも特徴です。
また、食べきれなかった餌が水の中に散らばりづらいので、餌をやった後でも見た目がよく鑑賞性に優れているといえます。
フレーク状のデメリット
フレーク状の餌はサイズが大きめで、熱帯魚のサイズごとに製品が分かれていません。
小さな熱帯魚の場合、餌のサイズが大きすぎて餌が食べれないこともあり、手でつぶして与えるなど、ひと手間加える必要が出てきます。
水には沈まず溶けてしまうので、水槽の下を遊泳域とする熱帯魚には餌が届かないということも注意する必要があります。
また、フレーク状の餌は消化吸収が良い分水にも溶けやすいので、餌が食べ残ってしまっていると水を汚しやすくなります。その分水換えの頻度も上がる傾向にあるようです。
目を離していると水に溶けてしまって食べ残しが発生していることに気づけないこともあるので、食べ残しが無いかよく観察してみるとよいでしょう。
番外編・タブレット状の餌について
熱帯魚の餌の中には、丸く平べったいタブレット状の餌が売られていることがあります。
タブレット状の餌は水に沈みやすいのが特徴で、主に水槽の底を遊泳域とするコリドラスやプレコによく使用される餌です。
他の餌に比べると固くできており、水に入れると時間をかけて熱帯魚が食べれる固さまで柔らかくなっていきます。
熱帯魚の餌はどちらの形状をえらんだらよい?
餌選びに迷ったら、とりあえず顆粒状を選ぶことをおすすめします。
熱帯魚の種類によって餌が細かく分かれているのでわかりやすいですし、栄養価が高く、ほとんどの熱帯魚に使用できる汎用性の高さもあります。
ただ、ほかの形状の餌が優れている点もありますので、最終的には餌をあげてみた様子を観察しながら、飼育している熱帯魚に合った餌を選ぶとよいでしょう。
まとめ:熱帯魚の餌はフレーク状と顆粒状どちらがいい?メリット、デメリットとは
フレーク状の餌と顆粒状の餌、どちらにも特徴があります。
それぞれのメリット・デメリットを見比べながら、飼育している熱帯魚にあった餌を選んでみてください。
汎用性が高く使いやすいのは顆粒状ですので、迷ったら顆粒状をあげてみて様子を見るというのも良いでしょう。
熱帯魚の種類や体調などを考慮しながら、健康を維持できる熱帯魚に合った餌を選んであげることが大切です。
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トロピカライターの長嶋です。
金魚すくいで連れて帰った、和金の『よしえ(名前)』を飼育してました。
可愛らしい魚とワニが大好きです。
生物を飼う楽しさを伝えていけたらな、と思います!