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メダカを餌なしで育てる!青水(プランクトン)の作り方と屋外飼育について

青水は「グリーンウォーター」とも呼ばれ、その名の通り緑色に濁った水を指します。この色の正体は植物プランクトンで、色の由来はそれらが持つ葉緑体にあります。メダカを屋外で飼育する時は、この青水をうまく利用すれば餌をほとんど与えずとも育成が可能です。

なぜなら、メダカは雑食性で植物質のものも口にするので、青水だと餌が常に豊富に存在している環境になるからです。ただし、青水に含まれる植物プランクトンの種類にも良し悪しがあり、悪い種類のプランクトンが増えると飼育環境が不適切なものになってしまうので注意が必要です。

ここでは、メダカの屋外飼育に焦点を当て、青水の作り方や青水で飼育する際の注意点などについて解説していきます。

屋外飼育ではプランクトンに注目しよう

メダカは屋外での飼育も一般的に行われています。屋内飼育と比較して屋外飼育の場合は、水質の維持は水換えにあまり頼らず、水草を多く入れることで発生する硝酸塩を吸収してもらい、濃度を低下させる方法が一般的です。

つまり、自然下で行われている水質浄化のサイクルを簡易的に再現して維持管理を容易にしているのですが、その他にも注目すると主に餌の面で有利になる要素があり、それがプランクトンの存在です。

植物プランクトンとは

植物プランクトンとは、水中や水面で浮遊生活を送っている生物(プランクトン)の中で、細胞内に葉緑体を持ち、光合成をすることで生存に必要な栄養を自身で合成できるものを指します。

メダカの屋外飼育においては、植物プランクトンをうまく活用すれば、餌をほとんど与えずとも飼育が可能になります。なぜなら、メダカは雑食性で植物質のものも食べるので、飼育水中に植物プランクトンが豊富に存在していれば、それらが餌になるからです。

さらに、植物プランクトンも水草と同様に水中の硝酸塩や有機物を吸収するので、水質の維持にも貢献してくれます。

植物プランクトンが数多く存在している水は「青水(グリーンウォーター)」と呼ばれており、その名の通り緑色をしています。青水は特に、口が小さいために人工飼料を物理的に口にし難い、稚魚の飼育に効果を発揮します。

メダカの繁殖に挑戦していて稚魚は生まれるけれど、その後の育成がうまくいかずに悩んでいる方は、青水での飼育がおすすめです。

植物プランクトンの増やし方

クロレラなどの濃縮液を入れる

濃縮生クロレラ 30ml 原液 1本 グリーンウォーター 300リットル相当

植物プランクトンを増やして青水にしたい場合は、生クロレラの濃縮液を飼育水に添加する方法が手軽かつ早いです。同濃縮液は、現在では通販などで市販されているので入手は容易です。

クロレラとは緑藻の1種で、5~10μm程度のほぼ球形をした単細胞生物です。葉緑体を持つため緑色に見え、健康食品に利用されていたりもします。濃縮液を添加した後は、日当たりが良い場所で管理すると、より早く青水化が可能です。

青水は日光とエアレーションで作る

青水は濃縮液などを添加せずとも、自然に作ることも可能です。その方法は、バケツなどの容器に水を入れて、日当たりが良い場所に放置しておくだけです。ただし、水が腐敗してしまうことを防ぐために、エアレーションで対流が生じるようにはしておきましょう。

耐久卵が風に運ばれてくるなどして、容器内にミジンコなどの動物プランクトンが発生しなければ、やがて青水化します。

青水の注意ポイント

良い青水と悪い青水がある!

青水には良いものと悪いものが存在し、その差は含まれる植物プランクトンの種類で決定されます。まず、悪い青水とは、「藍藻(アオコ)」や「アオミドロ」が多く含まれるものです。

藍藻は「シアノバクテリア」とも呼ばれる細菌の仲間で、水面を覆うように増殖するので酸欠の危険があるうえに、タイプによっては毒性物質を生成することが知られています。

また、毒性の有無に関係なく悪臭を発し、その臭いはかなりの広範囲にまで及ぶため、飼育環境としては著しく不適切な状態になってしまいます。

アオミドロは藻類の1種で、毒性はありませんが成長すると丈夫で長い糸状になるので、あまりに増殖するとメダカが絡まり身動きができなくなる危険があります。

これらは水中の有機物が多い、富栄養化した状態だと増殖しやすくなります。他のビオトープの水を入れた時なども増えやすくなるため、水質には十分注意してください。

対して良い青水とは、「クロレラ」などの緑藻類や「ミドリムシ」で構成されていることが特徴です。

ミドリムシは鞭毛虫の1種に数えられていますが、細胞内に葉緑体を持ち光合成をすることから植物としても扱われています。学名では「ユーグレナ」と言い、現在では健康食品としても利用されています。

これらの植物プランクトンは毒性はもちろんありませんし、悪臭を放つこともないので安心して飼育が可能です。

酸欠の危険性

青水中の植物プランクトンが増えすぎると、酸欠の危険が出てきます。光合成によって酸素を生成しているのに、なぜ酸欠の危険があるのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、植物プランクトンも光合成を行っていない時は呼吸をして酸素を消費しているからです。

そのため、日光が当たらない時間帯に、水面から溶け込む酸素だけでは供給量が足らなくなることが起こり得るのです。水に粘性が出るほどに増殖すると流石に危険なので、水換えなどで青水の調整を行ってください。

視界の低下

青水は植物プランクトンによって水が緑色に濁っているので、単純にメダカの姿が見えにくくなります。青水で飼育することにより、鑑賞性が低下することは留意してください。

また、屋外飼育の場合は、外敵の存在に気付き難くなることにも注意が必要です。ヤゴなどの肉食性水生昆虫が飼育容器に混入してしまっても、底の方までの見通しが悪いと発見できないことが考えられます。

青水で管理する場合は、メダカの数が減るなどの異常に気付けるよう、日頃からよく観察しておくことが重要です。

メダカを安全に育てるなら水草飼育もアリ

青水にしたくない場合は?

鑑賞性や飼育環境の維持管理の観点から、青水で飼育したくない方もいると思います。そのような場合は、水草をたくさん入れて成長・増殖する際の柔らかい新芽などで餌を賄う方法もあります。

ただし、繁殖を狙う場合、誕生直後の稚魚は水草を摂食できないので、別途に餌を用意しなければ飼育ができない点には留意してください。

ちなみに、水草を入れると水草が水中の硝酸塩など、植物にとって養分になる物質を吸収してしまいます。その結果、植物プランクトンが利用できる養分が減少するので、基本的に青水にはなりません

おすすめの水草

アナカリス

(水草)メダカ・金魚藻 国産 無農薬アナカリス(10本) 本州・四国限定[生体]

「オオカナダモ」の別名を持つ、トチカガミ科に分類される沈水性の水草です。非常に丈夫かつ成長が早い種類なので、メダカに食害されても問題なく生育してくれます。

さらに本種は「金魚藻」の1種として扱われており、葉が柔らかくメダカにとっても食べやすい水草なため、植物質の餌としても適しています。

マツモ

(水草)国産 無農薬マツモ(10本) 本州・四国限定[生体]

マツモ科に属する沈水性の水草で、国内においても普通に自生しています。沈水性の浮遊水草と言える特徴を持ち、根を張ることもなく水中を漂いながら成長します。アナカリスと同様に丈夫で成長が早く、金魚藻の1種として数えられている点も同じなので、餌としても最適です。

ホテイソウ

charm(チャーム) (ビオトープ/浮草)ホテイ草 国産(ホテイアオイ)(3株) 金魚 メダカ 【生体】

「ホテイアオイ」とも呼ばれているミズアオイ科に属する種類で、浮き草タイプの水草です。葉の部分は日よけや隠れ家になり、根の方は産卵床になるのでメダカの飼育においてよく利用されています。

本種も丈夫で増殖が速いのですが、根が伸びすぎるとメダカが絡まって死亡する恐れがあるので注意してください。

ミジンコウキクサ

(浮草)ミジンコウキクサ 大パック(無農薬)(1袋)

サトイモ科ウキクサ亜科に分類される浮き草タイプの水草で、「ミジンコ」の名が示す通り、1株が1mmに満たない非常に小さな種類です。水草としてはデンプンが豊富で整腸作用もあるので、小型魚の餌として与える方もいます。

本種はメダカにとっても良い餌となるうえに、繁殖力が強いため十分な光量や養分があればどんどん増殖します。

まとめ:青水は安全なものを使おう!

青水は植物プランクトンが豊富に含まれる水のことを指し、グリーンウォーターとも呼ばれています。特に、メダカを屋外で飼育する場合に有用なケースが多いのですが、植物プランクトンの種類によってはメダカを危険に晒してしまうので注意してください。

また、安全な種類の植物プランクトンであっても、増えすぎると弊害が発生することにも注意が必要です。青水にしなくても水草で代替できる場合もあるので、メダカが健全に成育できるよう、ご自身が維持管理しやすい方法を選択してください。