ほっそりとした魚、ペンシルフィッシュを知っていますか?
アオミドロなど糸状のコケを食べてくれると言われるペンシルフィッシュですが、他にも様々な魅力を備えています。
ペンシルフィッシュ飼育上の注意点、種類ごとの特徴、面白さなどを解説します。
ありきたりのコケとり生体に飽きてしまった方には特におすすめです!
ペンシルフィッシュの飼い方の基本
ななめ45°の姿勢で泳ぐところがちょっとユーモラスなペンシルフィッシュ、具体的に飼育方法について解説します。
ペンシルフィッシュに最適な水温・水質
ペンシルフィッシュが好む水温は20~27℃程度です。案外幅があるな?とお感じになりますよね。というのは、厳密に言うと種類ごとに2℃程度の差があるからなのです。
好む水質は弱酸性~中性ですから、基本的に他の熱帯魚と変わらないと考えてもらって問題ありません。
ペンシルフィッシュを飼育するうえでの注意
ペンシルフィッシュは最大でも体長4cmにしかならない小型の魚です。また、あまり俊敏に泳ぐ種類ではありません。
ですから水槽内では「弱い」部類になりますので、動きの素早い熱帯魚や、縄張り意識の強い種類と飼育するよりも、ネオンテトラなどの温和な魚種との混泳が望ましいです。
種類によっては同種内でケンカをしますので、隠れる場所を用意してあげましょう。
また、ペンシルフィッシュは口が小さく、動きもそれほど早くないため、餌をうまく食べれないという特徴がありますので、粒子の小さな餌を与えてください。
おとなしい性格のこともあり、餌にガツガツ寄っていけない個体もいますので、すべての個体が餌を十分食べているか、気をつけて飼育しましょう。
アオミドロを撃退するって本当?
口が細くすぼまっていることから、糸状のコケを食べてくれると期待されるのですが、そこまで期待はできません。多少は食べてくれますよ!
コケを除去することをメインと考えている場合は、他のお掃除生体を導入しましょう。
有力なのは、フライングフォックス、ヤマトヌマエビなどですね。
他にもいくつかコケとりの得意な生体はいますので、好みのものを選んでみてはいかがでしょうか。
おすすめのペンシルフィッシュ
ナノストムス・ディグラムス
やや緑色を帯びるため、「グリーンペンシル」という名称で販売されていることもあります。体調がいいほどグリーンが際立ちますので、どれだけ緑にさせられるかが腕の見せ所かもしれません!
餌を探すかのようにホバリングする姿が落ち着いた印象を与えます。
温和な性格なので、他の魚とケンカすることはなく、同種で集まって泳ぐ傾向にありますので、群泳がお好きな方には特におすすめです。同種複数飼育も楽しいでしょう。
ナノストムス・ベックホルディ
自宅で繁殖が可能なタイプなので、繁殖に興味のある方に特におすすめです。
繁殖期にはオスは目立つ赤色に変わりますが、オス同士のケンカが起こりますので、隠れ場所を用意してあげる必要があります。
隠れ場所はシェルターとも呼ばれ、水槽のアクセサリーとして楽しむこともできます。魚のストレス軽減にも役立つので、ぜひ1つ導入しておきましょう。
アークレッド・ペンシル
赤い個体が好みの方にはイチオシなのがこちらのアークレッド・ペンシルです。
かなりはっきりした赤い体色が美しいですね。
ペンシルフィッシュの仲間は温和なものが多いのですが、その中ではこちらのアークレッド・ペンシルは気が強め。オスを複数飼育すると、一番強いオスだけがこのようにハッキリと発色します。
シェルターを入れて飼育してあげましょう。
マジナータス・ペンシルフィッシュ
小型のペンシルフィッシュの中でも小さいタイプで、最大3cmにしかなりません。ドワーフペンシルと呼ばれることもあります。
気をつけるべきは餌で、ブラインシュリンプや小型魚用の餌ではないと口が小さくて食べられませんので、注意してあげましょう。
スリーライン・ペンシル
シルバーのボディに走る3本のラインと、体のところどころに置かれた赤いスポットのコントラストが美しい、人気の種類です。
こちらも同種のオス同士はケンカをすることがありますので、シェルターがあると安心して飼育できます。
スリーライン・ペンシルには面白い特徴があり、真っ暗な状態にすると体色が変化して見えます。横に走るラインが縦になるとか…?!
ぜひ一度観察してみたいですね。ただし、急に照明を明るくすると魚が驚き、水槽から飛び出てしまうことがあるので注意して行いましょう!ストレスを与えすぎない範囲で行ってくださいね。
まとめ:ペンシルフィッシュを飼おう!アオミドロを撃退?飼い方とおすすめの種類!
ほっそりした体型がクールな印象をあたえるペンシルフィッシュをご紹介しました。
見た目に反して温和ですし、群泳を楽しめたり、繁殖をする種類もいます。コケもある程度食べてくれますので、掃除も期待できますね。
お気に入りの種類を見つける一助になれば幸いです。
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