世の中には様々な職業がありますが、趣味や好きなことを仕事にと、誰もが一度は考えることでしょう。アクアリウムが趣味だったり、水棲生物が好きな方の場合は、アクアリウム業界への道を考えるのもごく普通のこと。
しかしアクアリウム業界への就職はどうしたらよいのかと、悩む人も多いです。そこで今回はアクアリウム業界の就職経路や、主な就職先についてお話ししていきます。
アクアリウム業界に就職するには
まずはアクアリウム業界に就職するために、どのような知識が必要なのかや、求人情報の取り扱いなどについてお話ししましょう。
動物の専門学校に入らなくても就職できる!
生き物を扱うのだから、専門の学校に行かなくてはいけないんじゃないか?と思われがちですが、アクアリウムを専攻として学べる学校以外からでも、アクアリウム業界に就職できます。
事実、さまざまな学歴、分野の人たちが働いています。業務や職種も生体の飼育からウェブサイトの運営までさまざまです。
まずはその企業・施設の求人をみつけることがアクアリウム業界へ就職する近道になるでしょう。
しかし、生体を専門に扱っている部署への就職は、魚やエビといった水棲生物への愛情や情熱だけでなく、飼育する上での専門的かつアクアリウム上級者なみの知識も必要になってきます。
動物専門学校へ入学して基本的なことからさらに専門的な知識を学び、学校経由で各種の就職先を探すという手順を踏むこともできます。
基本は求人募集!
アクアリウム業界の求人は新卒の場合専門学校に新卒の募集を出すところもありますが、基本的には求人募集を探して応募する形になります。
最近多いネットの求人サイトや、地元のフリーペーパー、情報誌などに求人広告を掲載することもあります。ショップによっては店頭や自社のHP上でだけ求人募集をしていることも多いです。
ホームセンターのペットコーナーの場合は比較的選考基準が緩めで、熱帯魚の飼育経験があればなお良しとしているところが多い傾向にあり、店頭やアルバイト情報誌で募集していることが多いです 。
アクアリウム業界の主な就職先
アクアリウム業界といってもかなり広く、その業種はさまざま。いろいろな就職先がありますが、今回はその中でも多い6つの就職先についてお話ししてきます。
アクアリウム業界に絡んでいる業種に、「養殖場」がありますが一般の企業とは少し就業形態などが異なるので、今回は割愛させていただきます。
熱帯魚ショップ
アクアリウム業界への就職と聞くと誰もが真っ先に思いつくのが、熱帯魚や海水魚などの生体を扱っている「専門のショップ」ではないでしょうか。
熱帯魚や海水魚などのショップへの就職は、基本的にハローワークや求人サイト・アルバイト情報誌、店頭での募集広告などで応募することがほとんどです。
給料はお店や担当する業務内容などによって異なりますがそれほど高くはありません。アクアリウム初心者からコアなお客様の質問にもしっかりと答えられるように、生き物についてや飼育方法・機材などに関して専門的な知識が必要となってきます。
動物専門学校卒業者以外の方でも就職可能です。
水族館
飼育に関するスタッフは、水族館は国内でも数が限られているうえに求人を出すことが少ないので、自分で直接水族館に問い合わせるといった活動をしなければならないです。求人情報を探すのはかなり厳しいです。
たとえ見つけたとしても、海水・淡水問わず生態や飼育についての知識はもちろん、学術的なレベルの知識を要求されることも。
しかし、もちろん一つの施設ですから、飼育部門だけではありません。総合職での就職口もあります!
生体(熱帯魚)問屋
生体の取り扱いを行っている問屋は、求人広告やハローワークなどで人材を募集していることがほとんど。しかし最初は営業職などの直接生体とは関わることの少ない部署からスタートするケースが多い傾向にあります。
問屋で生体を扱う部署に就職する場合には、「熱帯魚管理士」などの専門の資格だけでなく、原産国から熱帯魚などを輸入する必要があるために、国際取引についての専門的な知識など幅広い知識を必要とされるケースもあります。
商品問屋
商品問屋とは、アクアリウム用品や機材を取り扱っている業者のことで、商品の発注や管理、検品作業などを行なう問屋です。正社員よりもパートやアルバイトなどが多い傾向にあり、求人情報サイトなどの一般的な求人募集で人材を募集していることが多めです。
動物専門学校卒業者以外の方でも就職可能です。
アクアリウムメーカー
アクアリウム関連用品を開発・販売している企業ではハローワークや求人誌などでの求人募集を行なっていることが多いです。配属先となる部署によって異なりますが、アクアリウムに関する知識はもちろんのこと、機材の開発などに携わる部署などは、工学的・科学的な知識やスキルを求められます。
動物専門学校卒業者以外の方でも就職可能です。
水槽メンテナンス業者
東京アクアガーデンはこの業者に分類されます。ハローワークや求人サイトなどの一般的な求人で募集を出すことがほとんどです。生き物に関する知識だけでなく、水槽レイアウト技術や、熱帯魚などの生体を良い状態で維持・管理していくための管理スキルも問われます。
しかし、動物専門学校卒業者以外の方も多数活躍しています。
今後は生体取引の知識も必要になる?!
近年環境破壊や業者の乱獲、外来種などの増加などによって絶滅危惧種に認定されている品種が増えていることもあって、保護条例やワシントン条約対象品種が増えるなど生き物の取引自体が厳しくなってきています。そのため今後は今まで以上に生体に関する知識や資格、取引に関する知識が必要とされてくることでしょう。
しかし知識や資格、経験だけあればよいというわけではありません。一般社会人としての常識やマナー、コミュニケーションスキルなども必要となることは忘れないでください。
まとめ:熱帯魚アクアリウム業界で働きたい!ショップ?問屋?就職先をまとめました
アクアリウム業界へ就職を考えているのであれば、知識や経験、資格を身につけ追及していくことが就職活動の強みになることでしょう。
生体に関する取引が複雑化してきていることから、アクアリウム業界は衰退している、今後がどうなるかわからないなどといったことがあちこちで言われていますが、アクアリウムに対する情熱があるのであればぜひ足を踏み入れてください。
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