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水槽用ヒーターを安全に使うために覚えたい知識5つ!バケツに使えない理由

水槽用ヒーターとは、水槽内の飼育水を加温するために必要な飼育機材です。暖かい地域に住む熱帯魚は低水温に弱いため、これがなければ飼育することができません。そのため、アクアリストならだれしも扱ったことがあるはずです。

そんな一般的な飼育機材である水槽用ヒーターですが、実はとても危険な一面を秘めています。誤った使い方をすれば、最悪の場合、火災に繋がってしまうことも。

そこで、今回はその危険性やバケツ・プラスチック容器では使用できない理由を交えつつ、水槽用ヒーターを安全に使うために必要な知識を5つご紹介します。

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水槽用ヒーターは危険?!

水槽用ヒーターは使い方を誤ると非常に危険です。予想以上に高温になり、飼育魚の全滅のみならず人に危害が及ぶ場合も。最悪のケースを避けるためにも、どのような危険が潜むのか知っておきましょう。

表面温度が400℃に達する?!

水槽用ヒーターは空焚き状態(空気中に出ている)だと表面温度が急激に上昇し、3~5分程度で400℃に達します。これ程の高温であれば、接しているものがいつ発火してもおかしくありません。「水替えの際にちょっと目を離したら煙が出ていた」という話も。水替えや掃除など、水槽内の水位が変化する場合は要注意です。

このような危険を減らすために空焚き防止機能付き水槽用ヒーターが販売されています。空焚き状態になると内部のヒューズが断線し、空焚きを防ぐことができますが、一度防止機能が働くと再使用することはできません。

屋外使用が危険な理由

屋外飼育では水槽用ヒーターの使用は禁止されています。

屋内飼育での使用を前提として製造されているため、雨や結露によってコードなどが濡れてしまうと故障に繋がります。

また、室内よりも温度差が激しく最低気温も低いので、常にフル稼働状態に。すると、大きな負荷がかかり、寿命が縮むだけでなく故障の原因となってしまいます。

室内と比べて異変に気付きにくいこともあって、知らないうちにボヤ騒ぎ、なんてことにもなりかねません。

水濡れと漏電に注意!

水槽用ヒーターは飼育機材でもあり“電化製品”でもあります。そのため、電化製品共通の危険である漏電に気を付ける必要があります。

火災に直結する可能性が高く、水槽用ヒーターに潜む危険の中で一番怖いと言っても過言ではありません。水槽メンテナンス(掃除)の際はコードやサーモスタット、コンセント周辺に水がかからないよう細心の注意を払う必要があります。

水槽用ヒーターを安全に使うための知識5つ

水槽用ヒーターは空焚きすれば非常に高温になり、漏電してしまえば火災に繋がります。では、トラブルを未然に防ぐにはどうすればよいのでしょうか?

ここでは、水槽用ヒーターを安全に使うための知識を5つご紹介します。

バケツなどプラスチック容器に使ってはいけない

バケツやコンテナなどのプラスチック容器に使用してはいけません

プラスチックは発火温度が低いため、水槽用ヒーターによって変形・発火する可能性があります。また、強度が低く、ちょっとした破損で水漏れしてしまい、空焚きになってしまうこともあります。

さらに、プラスチックはキスゴムでしっかりと固定することが難しく、ちょっとした拍子に外れて水槽用ヒーターが投げ出されてしまうことも。必ずガラス水槽を使いましょう。

掃除のときは必ず電源を抜こう

空焚きは水槽を掃除する際によく起こります。

掃除の邪魔だからと外へ出したり、水換えで水位を落としているうちに空気中に出てしまったりなど、空焚きの危険が至る所に潜んでいます。水槽を掃除する場合は電源を必ずOFF、もしくはコンセントから抜き、掃除を終え再び水槽に戻す際にも必ず水中にあることを確認してから電源を入れるよう心がけましょう。

また、空焚き防止機能付き水槽用ヒーターは不意に水中から出してしまうと防止機能が働き二度と使用できなくなってしまうため、電源から抜くことによって、そのリスクを下げることができます。

水槽用ヒーターは消耗品!

一本の水槽用ヒーターを長年にわたり使っている人を見かけますが、これは危険と言えます。なぜなら、寿命はおよそ1~2年とされており、それ以上使用すると故障のリスクがグッと高まるためです。

少しもったいない気もしますが、大切な飼育魚と安全のためにも1~1年半で買い替えることをおすすめします。

また、一般的にサーモスタットの方が寿命が長いため、サーモスタットとヒーターが分離できるタイプであれば、ヒーターのみ交換すればよいので長い目で見ると経済的です。

水槽用ヒーターは定期的に洗おう

水槽用ヒーターは底に近い位置に配置するため、周辺に残餌や排泄物が溜まることがよくあります。

これを放置すると焦げ付き次第に固形となって水槽用ヒーターの表面を覆い、正しく放熱できなくなってしまうことも。その結果、内部の温度が上昇して故障することがあります。

長期間放置すると分厚くなり、取り除くことが困難になるため、定期的に洗う必要があります。金たわしでは傷つき破損する可能性があるので、スポンジなどでの洗浄がおすすめです。

サーモスタットも容量を守ろう

サーモスタットは水槽の温度を感知して、水温が低ければヒーターをON、高ければOFFにする働きがあります。

電源タップと同様に、サーモスタットも容量を守らないと故障や火災の原因になるため、ヒーターに合った容量のものを用意しましょう。

まとめ:水槽用ヒーターを安全に使うために覚えたい知識5つ!バケツに使えない理由

水槽用ヒーターは飼育できる魚の幅を広げてくれるアクアリウムには欠かせない飼育機材です。おかげさまで、寒暖差の激しい四季折々の日本で熱帯魚を飼うことができます。

しかし、その反面、ちょっとした不注意で飼育魚の全滅や火災に繋がる電化製品だということも忘れてはいけません。

冬場、特に1~3月は寒さがより一層厳しくなり稼働時間が長く、負担がかかりがち。

悲惨な結果を招かないためにも正しい知識を持ち、危険性を把握した上で適切に扱うことが肝心です。「魚にとって快適に、人にとって安全に」をモットーにアクアリウムを楽しみましょう。

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コメント

  1. トシ より:

    とても参考になりました。
    また、為になる情報のご提供をお願いします。
    ありがとうございました。

    • 中島 より:

      コメントありがとうございます!
      ヒーターは使用方法を誤ると危険なアイテムですので、十分注意して使いたいですね。

  2. ツチノコ より:

    室内でのメダカのバケツ飼育の場合の
    越冬の加温は、必要なんでしょうか、必要であればどのように加温すればよろしいのでしょうか
    宜しくお願いします。

    • トロピカ編集部 より:

      冬眠させない場合は、餌を与えることになりますので、水槽用ヒーターで加温したほうが消化不良を防ぎやすいです。
      しかし、バケツには水槽用ヒーターを設置できないので、室温で管理する方法がおすすめです。
      または、餌を消化の良いフード(メダカの舞メンテナンス など)にかえ、様子を見ながら少量を与えると消化不良を防ぎやすくなります。
      よろしくお願いします。こちらのコラムもご参照ください。

      冬にメダカ・金魚にあげるエサとは!消化の良い餌ベスト5と与え方
      https://t-aquagarden.com/column/winter_feed

      よろしくお願いします。