ベタは他の熱帯魚と比べるとカラーバリエーションがかなり豊富で、特にヒレの美しさには目を見張るものがあります。
しかし、魅力はそれだけではありません!
ベタは感情表現が豊かで人に慣れる性質をしていたり、子煩悩な一面を持っているなど、愛らしさでいっぱいの魚なんです。
今回はベタのあらゆる魅力をたっぷりご紹介していきますので、飼育を検討している方は是非ご覧になってくださいね。
ベタの魅力!
アクアリウムの入門種として評されることも多いベタの魅力を、定番なものから意外と知られていないことまで詳しく解説していきます。
人懐っこい熱帯魚!
ベタは原産国のタイでは「闘魚」として扱われていて、オス同士の勝ち負けが賭け事の対象となっているのをご存知でしたか?
そう聞くとちょっと怖そうな魚だと思われがちですが、逆に言えば感情表現が豊かな魚と言えます。
闘争本能を掻き立てない相手、つまり人間に対してはかなり愛嬌を振りまいてくるなど、とても可愛らしい一面があるのです。
慣れてくると餌の時間に近寄ってきたり、こちらを正面から見つめるような仕草を見せます。
他の熱帯魚も餌を与える動作を見せるとこちらに近付いたりしますが、ベタのようにここまで警戒心を解いて姿を見せてくれる魚は珍しいのではないでしょうか。
華やかなカラーとヒレ!
ベタといえばやはり、華やかな姿が最大の特徴です。
わたしたちがよく目にするベタは、ベタ・スプレンデンスというお魚を品種改良した熱帯魚のことを指します。
最も普及しているのが、垂れ下がった長いヒレが特徴のトラディショナルベタ。
コンテストに出品できるほど美しいヒレの形状をしたクラウンテールやハーフムーン、スーパーデルタなども人気です。
品種によって異なる特徴を持ったヒレや、複雑で美しいカラー、メタリックな鱗など、ベタはどんな品種でもそれぞれ独自の美しさを持っているのがとても魅力的ですよね。
フレアリング!
ベタは闘争本能が強いため、縄張りに他の魚が立ち入るとフレアリング(威嚇行為)をします。
フレアリング中は自身の体を大きく見せるためにヒレを目一杯広げるような仕草を見せるのです。
水槽越しに鏡を見せればフレアリングしますが、威嚇行為にはかなりの体力を使うので1日5~10分程度に留めておくのがベスト。
しかし、フレアリングにはヒレの開きを鍛える筋トレのような意味合いも込められています。
コンテストに出品するようなショーベタの場合は、幼魚の頃に1日複数回フレアリングさせているという方もいらっしゃるようです。
小型水槽でも飼育できる!
ベタは長いヒレのお陰で泳ぎはあまり得意ではなく、強い水流を嫌います。
さらに、先述したように闘争本能が強いため基本的には単独飼育となり、サイズもそこまで大きくならないことから、小型水槽でも飼うことができるのです。
極論を言えばボトルでも飼育できますが、今では部屋に置きやすいスタイリッシュな小型水槽も増えてきています。
ベタのことを考えると、水質の安定感などの理由から水槽での飼育がおすすめです。
胸ビレを懸命に動かして泳ぐ姿はとても可愛らしいですよ。
子煩悩!ペアリングの魅力
ベタのオスは子どもの世話をするのが大好きです。
泡巣という卵の寝床を器用に作り、せっせと卵を口で運んで新鮮な水を吹きかけ育てます。
ベタを繁殖させるなら、このような子煩悩なベタの様子を観察できたり、稚魚の成長や美しい柄の出方を楽しみながら飼育できるのも魅力ですよね。
ベタのペアリングには少々コツが要ります。詳しくはこちらの記事で解説していますので、参考にしてみてくださいね。
ベタの魅力をさらに上げるアイテム3選
ここまで解説してきたように溢れんばかりの魅力を持つベタですが、そんな彼らの魅力をさらに引き立てるアイテムを3つご紹介いたします。
おやすみリーフ
一見何の変哲もない人工水草に見えますが、ベタ飼育の必需品と言っても過言ではありません。
こちらのおやすみリーフは、自然界では水草の影に隠れて休むというベタの習性を利用した商品です。
小型水槽は水草の管理が難しいですが、こうした人工水草であれば汚れてもこまめに洗えるので、飼育に慣れてない方でも安心して扱えますよね。
ベタがこの水草に慣れてくると、葉っぱの上に乗ってすやすやと眠る可愛らしい姿を見ることができるので、かなりおすすめですよ!
冷凍赤虫
ベタは肉食性が強いため、赤虫ももちろん大好きです。
水質の悪化を招くので与えすぎには注意ですが、ベタが餌をねだって喜んで食べる姿は本当に可愛らしく、見ていてとても癒やされます。
口の形状から沈下性の餌を食べるのは苦手なので、乾燥タイプを与えてあげてくださいね。
ただし、赤虫ばかり与えていると人工飼料を食べなくなってしまうことがあるので、与えすぎには注意しましょう。
小型水槽用ヒーター
ベタの適温は25~28℃のため、水温がそれを下回るようであればヒーターの設置は必須です。
最近では容量の少ない水槽向けの超小型ヒーターが販売されているので、水槽内で目立つことなく景観を保ったまま水温の管理ができます。
いつでも元気なベタの姿が見られるように、是非活用しましょう!
また、接地面積の広い小型水槽であればサーモ機能の付いたパネルヒーターでも水温が維持できるので、検討してみてくださいね。
ベタはグルメ?餌の食べ方も可愛いんです
最後に、ベタの食の好みについて少しだけ解説していきます。
ベタの餌の食べ方
ベタの口は上を向いているため、水面に浮かぶような餌を好みます。
餌を見つめてゆっくりと食べている様子を水面近くで観察できるので、とても可愛らしいですよ。
好きな餌であれば底に沈んでしまっても慌てて追いかけたりするので、感情表現豊かだなぁと感心します。
餌に飽きることも?硬い餌は苦手!
ベタは結構グルメなお魚。
餌に飽きることがある上に、硬い餌を飲み込むのが苦手なので、気に入らない餌はスルーしたり吐き出したりします。
餌に飽きてしまった様子であれば、気分転換に別の餌を与えてみましょう。
まとめ:ベタの魅力は姿だけではない!あらゆる角度からベタの魅力を解説します!
今回はベタの魅力についてお話させていただきました。
魚は一見して無表情なので、感情が読み取りづらい生き物ととらえられがちです。
しかし、ベタは体全体を使って目一杯感情を表現するので、とても愛着がわいてきます。
アクアリウム初心者の方にも飼いやすいお魚なので、是非お迎えしてみてはいかがでしょうか?
ベタの基本的な飼い方や改良品種、近年人気の鯉ベタなどについてわかりやすく解説した記事もありますので、ご覧になってみてくださいね。
トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!