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アクアリウムの水質管理方法!魚・水草・サンゴを健康に育てる水質例とは

水質は目に見えませんが生体の健康状態に大きく関係するため、アクアリウムで重要視される項目の一つです。

水質が影響するのは熱帯魚だけではないので、水槽内の生体に合わせた水質を維持することが、健康状態を保つことにつながります。

今回は、魚・水草・サンゴごとに最適な水質例を解説しつつ、アクアリウムの水質管理方法をご紹介します。適した水質は生体の種類によって変わりますので、飼育の参考になれば幸いです。

※この記事における水質例とは、淡水・水草・海水・サンゴなどに最適なpHを中心に考えています。

水槽タイプ別!最適なpH

pHが生体に合っていないと、それだけで調子を崩したり病気になったりなど、健康に悪影響を与えることは珍しくありません

これは魚だけでなく水草やサンゴにも同じことがいえます。一見、問題がないように見えてもなぜか上手くいかない、そのような時は水質が合っていない場合があります。それ以外の成分(リンなどの養分など)ももちろん重要ですが、pHがもっとも生体に与える影響が速いうえに大きく、重視したい数値です。

ここでは、水槽タイプ別に最適なpHをご紹介します。飼育している生体に現在の水質が適しているかどうかチェックしてみてください。

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※以下の内容はアクアガーデンでいつも管理しているpHの目安値です。

pHについてはこちらの記事もご参照ください!

熱帯魚・水草水槽の理想のpH

熱帯魚・水草水槽の理想のpHは6.5(弱酸性)程度です。

これは、多くの熱帯魚や水草の生息地であるアマゾン川や東南アジアの水質に近いためです。中性付近であれば、すぐに影響が出ることはありませんが、大きくアルカリ性に傾いている場合は注意しましょう。水質を弱酸性で安定させたい場合はソイルの使用をおすすめします。

また、アフリカンシクリッドなどは、アルカリ性の水質を好むため、サンゴ砂などを使って水質をアルカリ性で安定させると良いでしょう。

アロワナ水槽の理想のpH

アロワナ水槽のpHは6.5が良いでしょう。

本来、水質の変化には強い魚なので、そこまで神経質になる必要はありません。しかし、あまりにpHが低いとウロコが変形してしまうことがあります。逆に高すぎても色落ちにつながることがあるため、注意しましょう。

大型肉食魚は水が汚れやすくpHが酸性に傾きやすいので、ベアタンクでの飼育がおすすめです。pHショックを避けるためにも一度に大部分を換えるのではなく、こまめな水換えを意識しましょう。

海水魚・サンゴの理想のpH

海水魚やサンゴ水槽ではpH8.0を目安にしましょう。

長期間水換えをしないとpHが下がってしまうので、定期的な水換えが大切です。ただ、水替えしてもpHが思うように上がらない場合は濾過槽が汚れている可能性があります。フィルターの掃除やろ材を交換して、本来の浄化能力に戻しましょう。

また、pHが上がらないからといって、安易にpH上昇剤を使うことはおすすめしません。メンテナンス不足でpHが下がっている場合は根本を解決しないと、すぐにまた下がってしまいます。日々のメンテナンスで水質を安定させるよう心がけましょう。

金魚水槽の理想のpH

金魚水槽ではpH7.0が理想です。

水質の変化に強い魚なので、この値と違っても体調を崩したり、急激に病気になったりなどすることは滅多にありません。しかし、長期になると健康に影響するだけでなく、長生きできない可能性があります。

金魚は餌をよく食べるので、水が汚れやすく水質が酸性に傾きがちです。水換えを行ったり、牡蠣殻を入れたりなどしてpHの低下を抑えましょう。

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水質管理方法

理想の水質に近づけるための水質管理方法をご紹介します。

生体の種類に関係なく、大事なポイントをまとめていますので、参考にしてみてください。

メンテナンスは適度に!

メンテナンスは一度にたくさんの箇所を大掃除するのではなく、適度な範囲を1週おき、月2回程度おこなうのが理想です

そうすることで、水質の急変を防ぎ生体に与える影響を最小限に抑えられます。底砂の場合も同様に全面を掃除するのではなく、半分ずつ行うことで水草などへの養分と水質のバランスを取ります。

水換えがもっとも効果の高い水質維持方法なので、周期を決めてしっかり行いましょう。

バクテリアを大切にして病気を防ごう

硝化バクテリアは十分に繁殖すれば、アンモニアなどによる変化を抑え水質が安定するので、魚が病気になり難い環境に整えられます。

良質な水質を長期間維持するためにはバクテリアの働きが必要不可欠です。バクテリアが多く住むろ材や底砂を掃除する際は飼育水を使うなどして、バクテリアにダメージを与えないようにしましょう。

水温は水質を左右する

水温は、生体の活性だけではなく、バクテリアやその他細菌の繁殖にもかかわってきます。

25度前後であれば問題ありませんが、極端に高いとバクテリアが弱ってしまうことがあり、逆に低すぎても活動が抑えられます。とはいえ、生体が活動できる水温であればバクテリアも繁殖できるので、あまり神経質になる必要はありません。

ヒーターやクーラーを使って、生体に合った水温を維持することを心がけましょう。

pHの調整方法

pHはパワーハウスなどのろ材、牡蠣殻、調整剤で調整することができます。

それぞれ、pHを上げたり下げたりする効果があるので、生体に適した水質に合わせることが可能です。しかし、牡蠣殻などは一度に大量に入れると水質が急変してしまうことがあるので、少しずつ入れて様子をみましょう。

また、調整剤はpHに影響を与えている根本(フィルターやろ材の汚れなど)を解決しないと効果が薄れるので、気を付けましょう。

まとめ:アクアリウムの水質管理方法!魚・水草・サンゴを健康に育てる水質例とは

アクアリウムでは水質の管理がもっとも重要といっても過言ではありません。

水質一つで生体の健康状態や発色具合など、あらゆる面に影響します。目に見えないので判断が難しい面はありますが、水質管理はアクアリストとして必須の技術で、マスターできれば生体の生存率は格段に上がります。

今回ご紹介した水質例を参考に現在飼育している、もしくは検討している生体の飼育に役立てていただければ幸いです。

コメント

  1. 匿名 より:

    「バクテリアが多く住むろ材や底砂を掃除する際は水道水を使うなどして、バクテリアにダメージを与えないようにしましょう。」
    これ、水道水で洗えって事ですか?