アクアリウムで生体と言えば、魚のイメージが強いですが「シュリンプ」の人気も侮れません。
カラフルな外見や愛嬌のある仕草に惹かれて、導入を検討している方を多く見かけます。しかし、飼育難度や魚との相性が気になってしまうのも当然のことです。
そこで、今回は具体的にエビについて説明しつつ、アクアリストが憧れる人気の小型淡水エビ・海水エビを7種ご紹介します。
水槽にエビを入れたい、と考えている方は必見です。
アクアリスト憧れのシュリンプ7選
アクアリウムにおけるシュリンプの魅力はたくさんあります。
- 観賞性の高さ
- 魚の混泳相手・お掃除生体として
- 飼育や繁殖の楽しさ
淡水のレッドビーシュリンプは品種改良も盛んで、とても美しい品種が数多く作出されています。また、海水のスカンクシュリンプなどは赤と白の体色が目立つことから、水槽のアクセントとして、もしくは水槽内や魚の体表の寄生虫を食べてくれるお掃除生体として人気です。
人気のポイントは人の好みで変わるものの、多くのアクアリストが憧れるシュリンプがいます。
ここでは、淡水・海水エビから特にアクアリストから支持を得ている7種をピックアップしてご紹介します。
飼育のしやすさや魚との相性にも触れるので、エビの飼育に興味があったり魚の混泳相手を考えたりなどしている方は参考にしてみてください。
レッドビーシュリンプ
レッドビーシュリンプは淡水エビで一番人気と言っても過言ではないでしょう。
2~3cm程と小さく赤と白のコントラストが美しい種類で、バンド模様の現れ方など、味わい深いポイントが沢山あります。黒いビーシュリンプから現れた赤い個体を固定したものです。
水質に敏感な面があるので、水質の悪化と高水温に注意して飼育する必要があります。
バンドの本数や体色によって、
- 日の丸
- 進入禁止
- タイガーバンド
- モスラ
など、種類はさまざま。
穏やかな性格なので小型熱帯魚であれば混泳はできますが、目立つうえに小さなエビということもあって、捕食対象なってしまう可能性が少しでもあれば混泳は避けた方が良いでしょう。
また、脱皮の最中に突かれると“脱皮不全”で死んでしまうこともあります。
レッドチェリーシュリンプ
その名の通り赤い体色が際立つ3~4cm程のかわいらしいエビです。
黒いチェリーシュリンプから突然変異で現れた赤い個体を固定したもので、かわいいだけでなく、ちょっとしたコケ取り役としてもヤマトヌマエビなどには劣るものの導入されることがあります。
飼育は難しくありませんが、水質や水温の急変には弱いので、環境を大きく変えないメンテナンスが重要です。安定した環境であればたくさん増えることも珍しくはないため、繁殖を楽しむこともできます。
レッドビーシュリンプと同様、品種改良が盛んで、
- レッドファイアーシュリンプ
- イエローチェリーシュリンプ
- オレンジチェリーシュリンプ
など、さまざまなカラーのチェリーシュリンプが作出されています。捕食されない小型淡水魚であれば混泳可能です。
スラウェシのシュリンプたち
インドネシアのスラウェシ島に生息する色とりどりの美しいエビたちです。
これらのエビは、生態が良くわからず飼育や繁殖が難しい種類も少なくありません。飼育する場合は現地の水質に近いpH8程度の硬水が理想的です。
一般的なエビのように嗅覚に頼って餌を探すことが少ないため、餌との距離が遠いと探しきれない場合もあります。淡水小型エビの中では憧れと同時にまだまだミステリアスな存在です。
スカンクシュリンプ
スカンクシュリンプ(アカシマシラヒゲエビ)は海水のエビではとても有名で、赤い背中に入る1本の白いライン特徴です。
大きさは5cm程度ですが、ヒゲまで含めると10cmを超えることも珍しくありません。このエビは水槽内を掃除する“クリーナーシュリンプ”として優秀で、食べ残しを処理したり魚の体表に付く寄生虫を食べてくれたりと有難い存在です。
多種多様な魚と混泳できますが、複数飼育は難しくややクセがあるものの、水槽にはメリットの多いエビと言えます。
ホワイトソックスシュリンプ
体全体が赤く足先だけ白い、まるで“白い靴下”を履いたような見た目がかわいらしい、6~8cm程度の海水エビです。
外見の華やかさもさることながら、クリーナーシュリンプとしても人気が高く、海水魚水槽に入れている人も少なくありません。基本的に食べられることはありませんが、魚種によっては食べてしまうこともあるので注意しましょう。
丈夫で飼育しやすいこともあって、水槽に1匹は入れておきたいエビです。
オトヒメエビ
赤と白のコントラストが鮮やかで美しいクリーナーシュリンプです。
大きさは4cm程と小ぶりですが、気性が荒いため、他のエビとの混泳には気を付ける必要があります。また、小さかったりあまり動かなかったりなどする魚を攻撃してしまうこともあるので、水槽に入れる際は混泳相手との相性が大切です。
その1点だけ注意すれば、丈夫で飼いやすいエビと言えます。
キャメルシュリンプ
小型の海水エビで、小さなマリンアクアリウムにおすすめです。
カーリー(セイタカイソギンチャク)を食べてくれるため、クリーナーシュリンプとしても優れています。
温和で飼育自体は容易なので、水槽のアクセントとして、もしくはクリーナーシュリンプとして1匹入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ:憧れのシュリンプ!アクアリストに人気の小型淡水エビ・海水エビ7選!
淡水・海水エビともに非常に華やかで、観賞性の高さには驚かされるものがあります。
淡水エビのレッドビーシュリンプやレッドチェリーシュリンプように繁殖や品種改良という楽しみもあれば、スラウェシのシュリンプのように飼育難度が高くマニア心をくすぐるエビもいます。
また、スカンクシュリンプやホワイトソックスシュリンプなどの海水エビは、観賞性はもちろん、クリーナーシュリンプとして水槽や魚の状態をより良い状態に保つために一役買ってくれる有難い存在です。
魚の陰に隠れがちなエビですが、とても魅力的な一面を持っているので、興味のある方は飼育や魚との混泳に挑戦してみてください。
トロピカライターの高橋風帆です。
アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。
魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。