「このサイズの水槽ってどのくらいの水が入るのかな?」と疑問に思ったことはありませんか。
一般に水槽に入れられる生体の数は水の量で決まりますし、水槽全体の重さを知るためにも水槽に入る水の量を知っておくことはとても大切です。
今回は「水槽に入れる水量の計算機」のご紹介、水槽の理想の水量、薬浴時の水量などについて解説します!
アクアリウム水槽の水量計算機!必要な水量がわかる
アクアリウム用水槽にはいる水量の自動計算機です。
水槽に入る満水時の水量(L)と満水ではない9割程度の水量(L)が計算されます。
水槽の水量を自動計算!
※側面とは、底面以外の4面のことです | |
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※満水状態ではない、おおよその水量です |
水槽に入る水量はあくまでも、板厚を抜いた内寸で計算します。
どのくらいの水量が入るのかを事前に確認しておけば、添加剤や液肥、薬浴、塩水浴の際に計算が簡単になります。
水量の自動計算を使用する際のポイント
上でご紹介した自動計算を行う上でのポイントをいくつかお話しします。
- 単位はmmで入力する
- 水槽のサイズと板厚を入力する
単位が異なると当然数値が正確に計算できません。
水槽の販売時にはcmで表記されていることもありますので、ご注意ください。よく「60の水槽が」などという会話を耳にすることがあるかもしれませんが、それはcmでの表現です。
また、水槽の板の厚さによって入る水の量も変わってきますので板厚も入力する必要がでてきます。
たとえば下の水槽だと…
こちらの水槽の場合、商品名に入っている「300」というのは横幅のmmです。商品の詳細に「ガラス厚:5mm」とありますので、板厚は5mmとすぐにわかりますね。
ただ、ガラス厚が表示されていない水槽もありますので、その場合は購入後にだいたいの厚さを定規などで計って入力しましょう。
水槽の水量に関する豆知識
水槽の水量って、ベストの量があるのかな?と疑問に思ったことはありませんか。
こちらでは水槽の水量についての豆知識をご紹介します。
- 理想の水量
- 薬浴時の水量
- 満水のほうが水槽の耐久が上がるって本当? の3点です。
理想の水量はレイアウトや水槽構造によって変わる
水槽に入れる水の量の理想は、水槽のレイアウトやどんな生体を飼育しているかによって異なります。
例えば水草水槽と海水水槽を比べると、ろ過方式や比重がことなるので、維持すべき水量の割合が異なってきます。
ですから一概に「〇割くらい入れれば良い」とは言えないので、レイアウト、目的、ろ過や水流に合わせて調整してください。
薬浴時は管理しやすい水量で良い
生体が病気になった場合の薬浴時の水槽の水量は、必ずしも満水にする必要はありません。
薬や塩の濃度の管理がしやすい、たとえば30Lなどわかりやすい水量で良いでしょう。
また、水を清潔に保つことが治療の近道でもありますので、水換えしやすい量だと便利ですね。ただし最低でも10L以上は用意してあげましょう。
満水時の方が水槽の耐久性が上がる?!
満水時の方が水圧が全体にまんべんなくいきわたるため、水槽の耐久性が上がる!という説がありますが、筆者の実感としては「ほぼ違いを感じない」というのが正直なところです。
ただし、ガラス水槽の場合は「水に浸かっているところ」と「水がないところ」でシリコンの耐久性に差が出ることがあります。特に日光が当たりやすい環境での使用時には差がでます。水が入っていないと紫外線の影響を受けやすいからと推測されますね。
水を入れた水槽の注意点
こちらの項では「水を入れた水槽の取り扱いの注意点」を解説します。
- 水を入れた状態で水槽の運搬はしない
- 水を入れた状態での重量、水漏れの可能性を忘れない の2点です。
水を入れての運搬は禁止!
水槽に水を入れた状態では、絶対に運搬しないでください。
水槽は水を面で支えていますが、運搬するとなるとどうしても水平の状態を保つことが難しくなります。そうするとどこか一点に重量が集中し、そこから破損する可能性があるのです。
また、水を入れた水槽は非常に重たいものです。たとえば60cm水槽に水を一杯に入れ、レイアウトも含めると100kgを超えることもあります。そんな重いものを人間の力で動かすのはとても危険です!持てると思って持ち上げたものの落としてしまい、足を怪我する恐れもありますので絶対に行わないでください。
重量と水漏れに注意!
上記の通り、水を入れた水槽は100kgを超えることも珍しくありませんから、水槽を設置する台の耐荷重は必ず事前に確認してください。また、メタルラックのようなゆがみやすい台も危険です。
こちらのように比較的リーズナブルな水槽台も販売されていますので、ご予算によっていろいろ選ぶこともできます。
耐荷重を確認しないで設置した結果、台がゆがむと水槽が破損します。詳しい理由は下のリンクをぜひご覧ください。
水槽が破損するとどうなるか…考えただけでも恐ろしいですが、下のようなことが起こる可能性があります。
- 部屋中にガラスの破片、飼育水、生体が散乱する
- 生体の死亡
- 水がこぼれることによる床やカーペット、家具の傷み、下の階への漏水
- 水がない状態でのヒーターの加熱による火災の発生
「いやいや水槽破損とかありえないでしょう」と思うかもしれませんが、水槽の破損はガラスなどに亀裂が入ることから始まることもあります。じわじわと水が漏れ、気づいたら…という破損のケースもあります。
水槽は必ず耐荷重を確認した台に乗せ、水平になっているかどうか確認してください。
このような専用の水平器があると安心ですが、台にビー玉のようなものを乗せることでもある程度の水平は確認できます。
まとめ:水槽サイズから水量を計算しよう!水量計算機と必要な水量をご紹介します!
今回は水槽に入れる水量の計算器をご紹介しました。
さらに、水槽の水量の理想、薬浴時の注意点などもご説明しましたので、覚えておいていただけるといざという時も慌てずに済むのではないでしょうか。
魚たちにとって水は生活空間です。快適に飼育してあげられるように気を配ってあげましょう。
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