アクアリウムを始めてある程度経験を積んでくると、少し難易度の高い魚や、見た目や行動などに独特の特徴のある魚を飼育したくなりますよね。
近くのショップやネットの通販ページを見て、ついつい購入しちゃうパターンはアクアリストあるあるです。見た目が面白い熱帯魚や、外見だけでは分からない習性や特徴を持つ熱帯魚には、以下のような魚もいるんですよ
- ペンギンテトラ
- ブラックゴースト
- フラワーホーン
- ナイフフィッシュ
- デルモゲニー
- ベタ
- ガラ・ルファ
- キッシング・グラミー
今回はある程度アクアリウム慣れした人向けに、自宅で飼育可能な面白い特徴を持つ熱帯魚を8種類ご紹介してきます!
生命の神秘!面白い特徴を持つ熱帯魚8選を動画で紹介!
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
ペットショップ、アクアショップで買うことができ、見た目や行動に面白い特徴を持つ熱帯魚を動画で紹介しています。
動画ではそれぞれの熱帯魚の飼育方法、ポイントも合わせてご紹介しています。
トロピカではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。
アクアリウム運用のコツやメンテナンス方法、熱帯魚の飼育方法を動画で解説しています。
面白い特徴を持つ熱帯魚7選
世の中にはどうしてそなってしまったのか不思議なくらいユニークな見た目だったり、独特の習性を持っていたりする生き物がいますよね。
熱帯魚だと、キスをする魚「キッシング・グラミー」が有名ですが、個性的な特徴を持つ熱帯魚は他にもいるんですよ!
これから見た目や泳ぎ方などで面白い特徴を持っていて、自宅飼育が可能な熱帯魚をご紹介していきます。熱帯魚選びに迷ったときの参考にしてくださいね。
ペンギンテトラ
ペンギンテトラは白い体に黒のラインがシックな印象の熱帯魚です。成長すると4~6cmとテトラとしては大きめですが、他のテトラと同じように群泳する習性があります。
見た目だけではわかりませんが実は泳ぎ方に特徴があり、普通魚は真っすぐ泳ぐものですが、ペンギンテトラは体を斜め45度に傾けて泳ぐんです!
群れて体を斜めにして泳ぐ姿は、見ていて楽しいですし水槽のワンポイントに入れると、今までとは違った雰囲気の水槽になることも。ただし、やや気が強い性格なので混泳相手に注意すること、亜硝酸塩に弱いので水質変化には気をつけてくださいね。
ブラックゴースト
見た目から独特な特徴があるブラックゴースト。デンキウナギ目の熱帯魚で、野生下では砂底に潜んで生活しています。飼育環境下だと水槽レイアウトアイテムの影に隠れていることが多いです。
ごく普通にショップで販売されている熱帯魚ですが、実は頭~尾にかけてデンキウナギのように「電気器官」があるんです!刺激を受けたときに電気を発するというよりは、周囲の状況を知るために微弱な電気を発します。
外見や発電するだけでも十分も面白い魚といえますが、飼育環境が適切でリラックスしているときは、物陰や隠れ家で横たわるという特徴もあるんですよ。泳ぎ方も独特で、縦にふわふわと漂うように泳ぎます。
野生下では水生の昆虫を食べている肉食系の熱帯魚ということ、水質変化に弱いということから、他種と混泳させるよりは単独飼育向けです。
フラワーホーン
店頭や通販で購入するサイズだと、ごく普通の外見で体の光沢が綺麗な魚という印象を受ける人が多いんじゃないでしょうか。
しかし、フラワーホーンには成長するとオスにだけ現れる特徴があります。それが、頭部にできる大きなコブです!
このコブは金魚の肉瘤のように凸凹していなく、つるっとぷっくりした、たんこぶのような形をしています。
この魚は品種改良で誕生した品種で、人によくなつくことも知られていますが、水槽内ではかなり気が強くなることもあり、混泳には向いていません。また成長すると30cm程度になるので、大型水槽での単独飼育が望ましいです。
ナイフフィッシュ
ナイフフィッシュは「アロワナ目ナギナタナマズ科」の魚で、体全体が平らでナイフのように見えることからこの名前がつけらました。和名では「ナギナタナマズ」とも呼ばれていますが、こちらも日本古来の武器、薙刀の刃の部分に似ていることが由来です。
また、一部の「デンキウナギ目」に分類される魚の中にもナイフフィッシュと呼ばれるものがおり、先ほどご紹介したブラックゴーストもその一つだったりします。
平たい体も十分に個性的ですが特徴は他にもあります。それは成長に伴い身体の模様が変化する種がいることです。
ナイフフィッシュの中でもスポッテッド・ナイフフィッシュは、幼魚の時は体に横シマが入っていますが、成長するにつれてシマ模様が消えていき、体の大きさが10cmを超えたあたりから目玉模様が出現するのです。飼育しながら模様の変化を楽しめますね。
飼育するときには、夜行性なことと、気が強い・縄張り意識が強い魚なことから、混泳には向いていません。
ちなみにナイフフィッシュは、生息地域ではごく普通に食べられていて、日本にも冷凍フィレといった形で輸入されることがあります。
デルモゲニー
デルモゲニーは何といっても長く伸びた下あごが特徴の熱帯魚です。思わず2度見してしまうインパクトですよね。卵胎生の熱帯魚なので繁殖を楽しむこともできます。
見た目が古代魚っぽいので大きくなりそうですが成長しても4~5cm程度なので、45cm水槽でも飼育可能です。
小型なので混泳させやすいと思う人がいるかもしれませんが、実は喧嘩っ早い一面があるんです。さらに口が上を向いていることから、水面に浮いている餌しか食べられないため、同じ上層域を泳ぐ混泳相手だと餌を取られてしまうことも…。混泳はコリドラスなどの低層域を泳ぐ魚がおすすめです。
ベタ
今やホームセンターなどでもごく普通に販売されているベタ。空気中から直接酸素を補給することのできる「ラビリンス器官」を持っていたり、「フレアリング」と呼ばれるヒレを広げる動作をしたりと様々な魅力がありますが、実はその寝姿も面白いんです!
まず、葉の大きな水草の上に乗って寝ることがあり、「ベタのおやすみリーフ」なんて商品も販売されています。また水草に乗るだけでなく、浮いたり、底で横倒しになって寝ていたりと様々な寝姿を見せてくれることも。体が水面からすこし出ている状態で眠ってしまうこともあるんですよ。
ベタを飼育している方は、ベタが眠っているときの姿をチェックしてみると面白いかもしれませんね。
ベタについては、こちらをチェック!
ガラ・ルファ
ガラ・ルファと聞くとどんな魚かな?と思うかもしれませんが、「ドクターフィッシュ」と聞けばピンとくる方も多いのではないでしょうか。
「水中に入った人間や動物の皮膚の表面にある、古い角質を食べる」と、メディアで紹介されていたあの魚です。
実は角質を食べるのは幼魚のうちだけで、成長するにつれ食べなくなってしまいます。そもそもなぜ角質を食べるのかというと、餌の少ない温泉地を住処としていたガラ・ルファが、温泉に浸かっていた人の角質を食べたことが始まりとされているようです。
もちろん角質だけを食べているわけではありません。雑食性で普段はコケや藻、微生物などを餌としており、飼育環境下ならば人工飼料も食べてくれますよ。
ガラ・ルファ(ドクターフィッシュ)飼育については、こちらをチェック!
キッシング・グラミー
最後にご紹介するのは、「キスをする魚」キッシング・グラミーです。スズキ目の中型魚で、20cmぐらいまで成長します。
キッシング・グラミーはキスをしているような愛らしい仕草で一時期話題になりました。まるで愛情いっぱいの幸せな恋人同士のように見えますよね!
しかし、見た目とは裏腹にこの仕草は実はオス同士の闘争行為。好き好んでやっているわけではないのです。性格もグラミーの中では荒く混泳もあまりおすすめできません。
また、餌は人工飼料も食べてくれますが、アカムシ、イトミミズ、水苔などが主流で、水質にも敏感なので飼育には少々コツがいる熱帯魚でもあります。
そのためか、第一次熱帯魚ブームと言われる1960年代はとても人気がありましたが、2021年現在では飼育している方は少なめです。
個性に適した環境で飼育しよう
面白い外見や面白い習性を持つ熱帯魚は魅力的なものも多く、思わず飼いたくなるものばかりですよね。
しかし、どんな環境でも飼育できるというわけではありません。飼育するには、やはり下準備が必要です。
それぞれに適した環境やストレスのない状態でないと面白い行動や、成長過程の模様の変化などを見ることができない場合もあります。
ユニークな習性を楽しむにはまず、熱帯魚がのびのびと泳げる水槽作りをしっかりと行い、環境に慣れてもらうことを最優先にしましょう。
水槽の状態が熱帯魚にとって心地よい状態ならば、自然と可愛らしい仕草がみられるようになりますよ。
まとめ:面白い特徴を持つ熱帯魚!体型・習性がユニークで自宅飼育できる種類
今回は自宅で飼育可能な、面白い特徴を持つ熱帯魚を8種類ご紹介しました。
2021年1月現在でも、まだ習性がはっきりとしていない熱帯魚がいるので、今後もユニークな習性が発見されることでしょう。
またアマゾンなどにはまだ未発見の品種が存在している可能性がありますし、新しく改良品種が登場することも考えられますよね。
見慣れた熱帯魚たちにも飼育環境によっては、意外な発見があるかもしれません。
しかしどんな熱帯魚でも、飼育環境が不適切だと、その習性を見れずに終わることもあります。
ユニークな習性を見るならば、熱帯魚が安心してのびのび暮らせる環境を整えてあげることが大切です。
【関連項目】
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