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水槽マンションとは!ベタ・メダカ・エビの多頭飼育に最適な水槽設計

水槽をマンションのように見立てて一括管理する、水槽マンション

水槽マンションとは、水槽の中を仕切ったり水槽を並べたりして小部屋を作ることで、複数の生き物を一括管理できる飼育方式です。
単独飼育が推奨されているベタの複数飼育や、水質が同じ水槽を一括で管理したい時などに用いられます。

もともとはアクアリウムショップなどで広く採用されてきた飼育管理方法なのですが、省スペースで様々な生体を飼育できるという点や、管理の利便性から、個人宅でも水槽マンション形式を採用するケースがかなり増えてきました

そこで今回は、魚や生き物の多頭飼育に便利な水槽マンションについて、特徴やメリット・デメリット、設計の仕方などについて解説をしていきます。

水槽マンションとは?


ここからはまず、「水槽マンションとは一体何なのか?」という部分について解説をしていきます。
水槽マンションの特徴やメリット・デメリットをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

水槽マンションの特徴

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まずは水槽マンションの特徴について。

水槽マンションとは、生き物を多頭飼いできる水槽環境・設備を指します。
複数個の水槽を横並びで置いてろ過などを一括管理しているイメージで、そのさまが小部屋がたくさん並んでいるように見えることから水槽”マンション”と呼ばれています。

横長の水槽内にいくつか仕切りを設けて管理している場合もありますし、個別の水槽を使用することもあります。

単独飼育が推奨されているベタを複数匹管理する際に好まれる飼育形式で、ベタ以外にもメダカやビーシュリンプなどの小型の生き物の飼育でよく見かけます。
生体や水草のストック水槽としてマンション形式が採用されることもありますし、ブリードを狙っているなど、多品種の生体を管理する場合にもおすすめです。

水槽マンションのメリット

続いては水槽マンションのメリットについて。
水槽マンション形式を採用するメリットとしては、

  • 魚や生き物を多頭飼育できる
  • 水槽を複数台運用できる

などの点が挙げられます。

魚・生き物を多頭飼育できる

(熱帯魚)ベタ・ハーフムーン 色指定なし(オス)(1匹) 北海道・九州・沖縄航空便要保温

水槽マンションを導入するメリットとしてまず挙げられるのが、魚や生き物を多頭飼育できるという点です。
多くの生き物を一括で管理することができますし、ベタなどの単独飼育が推奨されている魚や、混泳が難しい魚種も、水槽別に複数匹飼育することができます。

水槽を複数台運用できる

水槽マンションを導入するメリット2つ目は、水槽を複数台運用できるという点です。
複数の水槽が一箇所にまとまっているため、ろ過システムやエアーポンプなどを分岐して使うことができます

複数台の水槽を一括で管理できるのはかなり便利ですし、魅力的なポイントです。

水槽マンションのデメリット

続いては水槽マンションのデメリットについてお話をしていきます。
水槽マンション形式を採用する際にネックになりがちなポイントとしては、

  • 重量が大きく耐荷重が問題になりやすい
  • 耐震性があまりない

などが挙げられます。

重量が大きく耐荷重が問題になりやすい

水槽マンションを導入する際のデメリットとしてまず挙げられるのが、重量が大きく耐荷重が問題になりやすいという点です。

ひとつひとつの水槽は小さかったとしても、複数台並べると結構な重量になるため、無闇に水槽マンション形式を導入すると床や設置台の耐荷重をオーバーしてしまう場合があります

まずは床の耐荷重を計算しつつ個数を決めますが、後々水槽を追加したり、そばに別の家具などを設置する際などには注意が必要です。

床の耐荷重については以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧になってみてください。

耐震性があまりない

耐震性が低いというのも、水槽マンションのデメリットとして挙げられます。

水槽内に仕切りを設けるタイプの水槽マンションであれば、水槽台に落とし込み加工をすることで耐震性を高めることが可能です。
しかし複数個の水槽で水槽マンションを作っている場合は、残念ながら耐震性はありません
水槽台の補強などを十分に行ない、対策をする必要があります。

水槽マンションの設計について


上述したように、魅力的に思える水槽マンションにはデメリットも存在します。

そこで以下からは、東京アクアガーデンで実際に設計した水槽マンションの事例を用いながら、耐震性などのデメリットをできる限り軽減させるための設計例について解説をしていきます。

「ここを注意したら水槽マンションを導入しやすくなりますよ!」という観点からお話していきますので、導入を検討中の方はぜひお役立てください。

ベタマンション水槽の設計例

水槽マンション形式を採用する魚種としてもっとも多いのが、ベタです。
そして私たち東京アクアガーデンでも、横長の水槽に複数の仕切りを設置したベタ専用マンション水槽の設計を行なっております。

ここからは実際のベタマンションの設計例を用いながら、水槽マンションを成功させるポイントや特徴について解説していきます。

シャワーパイプで一括給水


こちらのベタマンション水槽を見たときにまずポイントとなるのが、給水をシャワーパイプで一括にしているという点です。
シャワーパイプで給水すると仕切りで分けられたすべての部屋の水を循環させることができるので、水質や水温の差をなくすことが可能となります。

ろ過槽室を設け温度管理を楽にする


続いてのポイントは、ろ過室を設けているという点です。

仕切りで分けた部屋の横にろ過室を設けることで、水流を調節することが可能となります。
また、ろ過スペースに水槽用ヒーターを設置することで、ヒーターの数を最小限にしながら、全体の水温を調節することもできます

1台の水槽を仕切るメリット

東京アクアガーデンで設計しているベタマンションは1台の水槽を仕切ったタイプなのですが、このタイプの水槽マンションには多くのメリットがあります。

  • 水槽台の落とし込み加工などで固定しやすく、耐震性が向上する
  • 機材が最小数で済む
  • 掃除が簡単
  • 仕切りを取り外しするだけで飼育数を調節可能

まずは耐震性が向上するという点について。
もともとは1台の水槽に仕切りをはめ込む加工をしているため、水槽台に落とし込み加工を施すことが可能となり、耐震性を向上させることができます。

また、水槽用ヒーターやポンプ、ろ材などの機材が最小数で済むというのも魅力的です。

水換えも一括でできるので簡単に掃除ができますし、仕切り板の数を調節することで飼育数を増減させることも容易にできます

マンション水槽や水槽台はオーダーがおすすめ


水槽マンションに使用する水槽や水槽台は、安全性を考慮してオーダーメイドで製作することを強くおすすめします。

確かに自作をした方が安く済む場合も多いのですが、先述したように水槽マンションには耐荷重や耐震性の問題がありますし、軽い水槽だとしても専用の水槽台が必須となります。
万が一の事故を防ぐため、土台となる水槽台だけでもオーダーメイドで制作をしましょう

水槽マンションの水槽台となると耐荷重性を一番に要求されるため、素材はSUS社製のアルミフレームや、鉄骨角柱のものを選んでおくと安心です。

なにより、オーダーメイドであれば欲しい機能や加工などの仕様をある程度自由に追加することができます。
東京アクアガーデンオンラインショップでは安全性を考慮し可能な限り要望にお応えさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください!

まとめ:水槽マンションとは!ベタ・メダカ・エビの多頭飼育に最適な水槽設計


今回は水槽をマンションのように見立てて一括管理する、水槽マンションについて解説をしてきました。

魚や生き物の多頭飼育に便利な水槽マンションですが、床や水槽台の耐荷重が問題になりやすかったり、耐震性が弱いなどのデメリットも存在します。

ただし、一台の水槽を仕切ったタイプのものであれば、水槽台の落とし込み加工を施して、耐震性を上げることが可能です。
耐震性の高い水槽マンションをご希望の場合は、仕切りで部屋を分けるタイプの水槽マンションを検討してみてください。

また、東京アクアガーデンオンラインショップでは水槽マンションの本体や水槽台などをオーダーメイドすることが可能なので、理想の水槽マンションをお求めの際はお気軽にお問い合わせください。