【プロが教える】熱帯魚の餌付け方法!魚を買ってきた最初が肝心です!

熱帯魚を飼うにあたり、大切な作業の1つが「餌付け」です。

与えた餌をパクパク食べてくれるタイプの魚もいますが、中には簡単に餌を食べてくれない気難しい魚もいます。そこでこちらのページで、餌を与えるのが難しいタイプの魚に餌を上手に食べさせる方法について解説していきたいと思います。

当然ですが餌は熱帯魚の命綱ですので、餌をよく食べさせるために餌付けのテクニックをぜひ会得してください。

熱帯魚の餌の分類

ではどんな餌があるのか、まず分類していきたいと思います。

人工餌

人工的に加工された餌で、以下のようなメリットがあります。

  • 栄養のバランスが良い。
  • 長期間保存が可能。
  • 量の調節が容易。
  • 魚の色を美しくするものもある。
  • 水が汚れにくい。

とてもメリットが多い人工餌なのですが、初めて見る餌だと魚が食べてくれない場合があります

また同じ人工餌でも、水に浮くタイプ、水の中を漂うタイプ、すぐに底に沈むタイプなどに分けることができます。

魚によって好む遊泳域があります。それによって餌も変えましょう。

上のほうに浮かぶのが好きなら浮かぶ餌、底にいるのが好きなら底面に沈む餌を選びましょう。目の前に餌がないと食べてくれないかもしれません。

活餌(いきえ)

生きた生物を餌とするものです。

活餌にも様々なものがあり、

  • 冷凍されたもの:保存性が良いですが解凍の手間と保存場所が問題になる。アカムシなどが代表例です。
  • 乾燥されたもの:クリル(乾燥したエビ)・ブラインシュリンプなど。
  • 生の餌:アサリやシジミのむき身、鶏のササミ、魚の切り身など。

が代表例でしょう。

活餌はどの魚も大好物なのでよく食べますが、栄養に偏りがでる、頻繁に買いに行く必要がある、コストパフォーマンスが悪い、水が汚れやすい、保存性が低いというデメリットがあります。

ですが餌をなかなか食べてくれないような気難しい魚でも活餌なら食べてくれることがありますので、非常に助かる餌です。

具体的な餌付け方法

できれば熱帯魚の栄養バランスに優れ、保存性も良い人工餌を食べてもらいたいですね。

では具体的にはどうやったら熱帯魚たちは人工餌に慣れてくれるのでしょうか。その手法をこちらの項で具体的にご説明していきます。

飼育し始めが重要なポイント

最初が肝心」の言葉通り、飼育し始めから餌付けを行なうことが大切です。

最初に美味しい活餌ばかりをもらってしまうと、その後で人工餌を与えても「この環境ではあの美味しい餌がもらえるはずだ、このまずいのは食べなくてもいいや」となってしまう可能性があるからです。

「この環境ではこの餌を食べていくんだな」「初めて見るけどこれは餌なんだな」と思わせることが重要です。

人工餌を食べてくれない場合は

人工餌を素直に食べる種類の熱帯魚もいれば、初めての人工餌には反応してくれない熱帯魚もいます。そういった場合はどうしたらいいか。いくつかの手法をご紹介します。

活餌と人工餌を同時に与える

活餌と人工餌を同時に与えるやり方です。

最初は活餌に食いつくと思いますが、間違って?人工餌をつつく可能性があります。一度口にすれば「あれは食べられるものだ」と認識してもらえるのです。

徐々に活餌を減らし、人口餌の割合を増やしていきましょう。

バラバラと入れると人工餌を食べてもらえない可能性が高まります。活餌に粉状にした人工餌をまぶしたりするのもオススメです。

人工餌の種類を変える

人工餌もいくつかの種類が販売されています。A社の製品では食べないけど、B社のものなら食べるということもあります。初めて与える餌はいくつかの種類を買い揃えられるとベストですね。

水槽の環境を見直す

初めて入れられる人工水槽に戸惑っている場合もあります。

何か環境が気に入らず、元気がなくなって食欲が減退している可能性がありますので、環境がその熱帯魚に合っているか見直してみましょう。

見直すポイントとしては

  • 水槽に入っている魚の数
  • 水槽内の水流:強すぎないか・弱すぎないか
  • 水槽内に魚がゆっくり休める隠れ場所があるか

などが挙げられます。

極端に活発な魚と大人しい魚が一緒に水槽内にいて、ケンカになってしまっている場合、大人しい魚は強いストレスを受けており、食欲が落ちてしまいます。

そういうケースでは大人しい魚だけ小さい水槽に避難させ、落ち着いた環境に慣れさせてやる必要があります。そういった静かな環境であれば餌を食べてくれる可能性が高いです。

餌を食べ物として認識させる工夫をする

例としてはピンセットなどで人工餌をつまみ、熱帯魚の目線の先でヒラヒラと揺らしたり、熱帯魚の口元へ運んでやるなどの工夫が功を奏するケースもあります。

正に餌付け、手間はかかりますが魚への愛情も深まるのでオススメの方法です。

人工餌を食べる魚と混泳させる

人工餌を見たことが無い魚にとって、「あれは餌だ」という認識はありません。

ですから人工餌を食べる魚が、食べる様子を見られるようにしてやれば「ひょっとしてあれって食べられるの?」と理解し、つられて食べます。

しばし様子を見る

熱帯魚は初めての環境に戸惑っていて、食事どころではない場合も多々あります。

そういう場合は無理に餌を与えても水が汚れるだけです。数日間であれば餌を食べなくても生きていけますので、魚が落ち着くのを待つのも手です。

そうして様子を見ているうちに魚もお腹が減ってきますので、「とにかく何でも口に入れてみよう!あれ、これ美味しいかも」となる可能性が広がります。

ただし餓死させないように注意が必要ですので、毎日チャレンジは続けてもらいたいと思います。それでも餌を食べてもらえなかったら速やかに水槽から餌をすくい出しましょう。放置すると水が汚れてしまいます。

まとめ:熱帯魚の餌付け

熱帯魚にうまく餌を食べてもらえる工夫をご紹介しました。

人工餌は栄養バランスがよく手軽に購入・保存ができる餌ですので、上手に活用し健康で美しい魚を飼育したいものですね。