ボトルアクアリウムでエビを飼育!おすすめ小型シュリンプと維持のポイント

毎年夏になると小さなボトルに入った、エビがアクアショップやホームセンター、雑貨屋さんなどで販売されていることが多いです。

ろ過機がなければ飼育は無理と思っている人が多いようですが、エビは環境をきちんと管理することができれば、小さなボトルアクアリウムで飼育することも可能です。しかし同じエビでも種類によっては、ボトルアクアリウムでの飼育が難しいこともあります。

「ボトル入りのエビを購入したけれど、うまく維持できない」

「これからボトルアクアリウムでエビの飼育をしたい」

そんな人達にむけて、今回はボトルアクアリウムでおすすめのエビのご紹介と、餌や水換え・繁殖など、ボトルアクアリウムでのエビ飼育環境維持のポイントについてお話していきます。

ボトルアクアリウムにおすすめの小型シュリンプ4選

最初にボトルアクアリウム初心者でも育てやすい、おすすめなエビを4種類ご紹介します。

ミナミヌマエビ

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アクアリウムで誰もが知っているコケ取り名人の「ミナミヌマエビ」は、日本では野生のものも存在しています。エビの中でも一番飼育が容易でボトルアクアリウムでも飼育しやすいです。ぱっと見は透明な体をしていますが、よく観察してみると緑色や黄色がかっているようなものもいて、時期によって同じミナミヌマエビでも模様や色などで変化があります。

ヤマトヌマエビよりも小さいため、水草の葉の隙間や、流木などのレイアウト用品の隙間に生えたコケも取ることができ、淡水での繁殖が可能です。

ビーシュリンプ


ビーシュリンプはミナミヌマエビの近縁種で、白黒の模様が蜂の体の模様に見えることからこの名前が付けられています。大きくなっても3cmほどと小さなエビなので、水草と一緒にボトルに1匹入れるだけでも、おしゃれでインテリア性の高いボトリウムが完成します。

こちらもミナミヌマエビ同様に、淡水での繁殖が可能なエビです。

レッドビーシュリンプ

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レッドビーシュリンプは中国や香港産のビーシュリンプの品種改良種で、赤と白の模様が綺麗なエビですが、日本では1991年に愛知県に住んでいるとあるエビ愛好家の水槽で発見されて、品種改良を重ね赤い色を固定化しています。

体長は約3cm、夏になるとよくボトル入りで販売されているエビで、こちらも淡水での繁殖が可能です。

チェリーシュリンプ

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チェリーシュリンプに関しては、一般的にミナミヌマエビを品種改良されたものという認識が強いですが、いつ頃に改良されたものなのかという情報が無いに等しいため、確証はありません。突然変異説や亜種といった説もありますが、ミナミヌマエビの体色がはっきりとしたものと考えているアクアリストは多いです。

平均すると体長は3cm前後、赤や黄色だけでなくブルーや黒っぽい種類、オレンジと透明など実にさまざまなカラーバージョンがあり、レッドビーシュリンプと同じように、夏にボトル入りで販売されていることが多いです。

ボトルに入れるエビを選ぶ際に重要なポイント

ボトルアクアリウム向きのエビでも、1匹1匹環境への適応能力や病弱かどうかといった点には人間のように差があります。ボトルアクアリウム用のエビを選ぶときは、『環境の変化に耐えられる体力があるか』がポイント。

ショップに入荷したばかりといった移動直後のエビは、輸送で体力をかなり消耗しています。そのため入荷してから1週間くらい経過したものや、ショップで飼い込んで状態の安定しているものを選びましょう。

ボトルは大きめのものを選んであげよう!

ショップでエビ入りで販売しているボトルは、高さ5cmほどの片手に収まるほどの小さなものが多いです。また酷いショップだと、「水が汚れる」という理由で「ボトルのエビに餌を与えないでください」という注意書きをして販売していることも…。

餌を与えないで生きていられるエビなんていませんし、販売されているサイズのボトルでは小さすぎてエビが強いストレスを感じていることが多いです。

 

容器が小さくなればなるほど餌やりでボトルの水が早く悪化しやすい、外気温の影響を受けやすいというデメリットがあるので、できるだけボトルは大きめのものを選びましょう。なるべくエビ1匹に対して水1リットルはあったほうが、水質を維持しやすいです。またボトルが小さいほど入れる数が少ないほうが、エビの健康管理をしやすくなります。

 

容器の大きさと入れる生き物の数に関しては、こちらの記事で詳しく書いています。

ボトルアクアリウムでも水合わせは必ず行おう!

容器が小さいからといってそのまま新しい水にエビを入れてしまうと、体調を崩してしまうことが多いです。ボトルアクアリウムにエビを入れる場合、水は必ずカルキ抜きしたものを使用し、少しづつ袋に注いで慣れさせるようにしましょう。これを『水合わせ』と言います。

水合わせ後も数日は様子を見ながら飼育をしましょう。

もしも他に完成しているボトルアクアリウムや水槽があるのなら、その水を入れてると、立ち上げが早くなります。

水合わせの方法については、こちらの記事で解説しています。

ボトルレイアウトはシンプルに!

コンパクトなボトルアクアリウムのレイアウトでオリジナリティを出したいと、ついあれもこれもと入れようと考えてしまう人がいますが、ボトル内の掃除や水換えの時のことを考えると、レイアウトはシンプルなものがおすすめです。

また水草を入れ過ぎると夜間に水草の発する二酸化炭素で、エビが酸素不足になることもあります。アナカリスやカボンバ、ウィローモスは環境がよいとぐんぐん成長していくので、入れ過ぎには注意。ボトルアクアリウムに入れる水草やレイアウト物は、少な目にしておきましょう。

 

ボトルアクアリウムの作り方はこちらで詳しく説明しています。

 

ボトルアクアリウムのエビ飼育環境維持ポイント

エビ入りの小さなボトルアクアリウムを長期間維持するためには、しっかりとポイントを抑えておく必要があります。

 

基本的なエビの飼育方法に関しては、こちらの記事をご覧ください。

水草やソイルも入れてあげよう!

小さなボトリウムでは水質が変化しやすいですが、バクテリアがある程度繁殖していれば、急激な水質悪化を防ぎやすくなります。そのためには、ボトル内にバクテリアの住む場所を確保してあげましょう。バクテリアはソイルや多孔質な砂利に住み着きます。

底砂に根を張るタイプの水草を入れる場合は、ソイルは必須です。

水草はボトル内に酸素を補給してくれるだけでなく、水の中に含まれている栄養を吸収して水質を浄化してくれる役目もあり、エビの隠れ場所にもなるので1本は入れてあげたほうがよいでしょう。

 

ボトルアクアリウム向きのおすすめ水草やソイルについては、こちらでご紹介しています。

 

ボトルアクアリウムの水温の維持方法は?

みどり商会 ピタリ適温プラス 丸 小 小

まず第一のポイントは、水を適温に保つことです。ボトリウムでは容器内にヒーターを設置することができないので、気温の低い冬はできるだけ温かい場所に置いたり、ボトル用のヒーターなどで保温してあげましょう。


水温が上昇する夏は日陰にボトルを移動したり、プロペラタイプの水槽用クーラーを使用することで、水温を下げることができますよ。

ボトルアクアリウムでのエビの餌は?

エビはどの種類も雑食性なので、割と何でも食べてくれます。草食性の強いエビならボトル内に生えたコケも食べてくれますが、それだけでは足りないことが多いです。そのため普段から市販の沈降性のエビ用の餌を与えてあげましょう。また草食性が強い種類は、ウィローモスなどのモス類が餌にもなるのでおすすめです。

冷凍アカムシや生餌も食べてくれますが、水質悪化が早まるのでおすすめできません。

 

エビの餌やウィローモスについてはこちらの記事をご覧ください。

 

ボトル内の掃除や水換えはこまめに行おう!

神経質になりすぎて頻繁に水換えやごみ取りを行う方がいますが、あまりにも水換えやごみ掃除の回数が多いと、エビがストレスを感じて体調を崩してしまいます。水換えや掃除の頻度に関しては、容器の大きさや汚れ具合によって異なりますが、だいたい3日~1週間に1度くらいのペースで大丈夫です。

 

水換えに関してはこちらの記事を参考にしてください。

ボトルアクアリウムでエビの繁殖は可能なのか?

今回ご紹介した4種類のエビは、飼育環境がよく水温などの条件が揃えば繁殖は可能です。しかし繁殖まで考えるのであれば、数が増えたときのことを考えて小さくてもいいので水槽で飼育したほうがよいでしょう。

 

ビーシュリンプの繁殖方法に関してはこちらで詳しく説明しています。

まとめ:オシャレなボトルアクアリウムでエビの飼育を始めよう!

ボトルアクアリウムはデスクの上に設置しやすいサイズのものも作ることができます。しかしあまりに小さいボトルを選択すると、エビに強いストレスを与えてしまい体調を崩してしまったり、水質の管理ができなくて死なせてしまうことも珍しくありません。

ボトリウム自体は作るのは簡単ですが、維持するのが難しいのでアクアリウム初心者やボトリウム初心者の場合は、最初は大きめの容器で1~2匹の飼育から始めることをおすすめします。

6件のコメント

  1. ボトリウム より:

    シュリンプが繁殖して増えすぎてしまった場合はどうすればいいでしょうか。
    よろしくお願いします。

    1. トロピカ編集部 より:

      基本的には、淘汰に任せます。
      残酷なようですが、水槽を維持するためには仕方のないことでもあります。

  2. アヒャ より:

    育てる水草という商品に入れようと考えていますが
    可能でしょうか
    デメリットなどがあれば教えてください

    1. 中島 より:

      デメリットとしては、水草が育つまでエビが導入できないことと、水量の少ないボトルアクアリウムだとすぐに水草が繁茂してトリミングが大変という点ですね。
      ボトルのサイズを考慮して使用すると良いですよ。

  3. レッドビー より:

    突然すみません。
    レッドビーシュリンプの赤い色は、光をあてるといろがよくなることはあるのでしょうか。
    もしよろしければ教えてください。

    1. 中島 より:

      レッドビーシュリンプは光で色揚げします!
      色揚げ用の餌と合わせて、照明を調整すると鮮やかな色になります。

※返信にお時間をいただいております。
弊社公式サイトのお悩み相談フォームですと早めに返信できますので、よろしければそちらもご利用ください。

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