「手のひらサイズから始められる、小さな植物園」ということで、テラリウムやパルダリウムをご家庭で始める方はかなり増えてきています。
インテリアショップなどでも、小瓶を使った「苔リウム」を販売しているのをよく見かけるようになりました。
ところで皆さんは、テラリウムやパルダリウムに適した植物は何なのかご存知でしょうか?
キーワードは、「湿度の高い密閉空間でも育つ植物」です。
今回はそんな、テラリウムやパルダリウム水槽におすすめの植物についてご紹介していきます!
テラリウム、パルダリウム水槽におすすめ!熱帯植物7選
水槽の中で育てやすい熱帯植物ということで、
- ベゴニア
- ソネリラ
- ブセファランドラ
- 苔類
- ラフィドフォラ
- ピペル
- テラトフィラム
今回はこちらの7種類の植物について解説していきます。
水槽で植物を育てる際に必要なものをまとめた記事もありますので、合わせてご覧になってみてくださいね。
ベゴニア
ベゴニアは高温で多湿の環境が用意できれば楽しむことのできる丈夫な植物で、確認されているだけでも2000もの種類が存在します。
葉の大きさや色の付き方、花の形などがそれぞれ異なるため、見ていて飽きないのが人気の理由です。
ご紹介するのはピンクのドットが可愛らしいベゴニア・ネグロセンシス ピンクドット。
水槽の中のアクセントにもってこいの色合いですよね。
ピンクの模様は植物の栄養状態や湿度が整っているほど増えていきます。是非、鮮やかなピンクに色づいた葉を目指して育ててみてくださいね。
ソネリラ
葉の模様やコントラストが美しく人気のソネリラ。
あまり大きくは成長しないため、小型水槽でも楽しめます。
ご紹介しているソネリラ・サバはボルネオ島サバ州原産の植物で、成熟株は丸みをおびた葉に白のラインが入る種類です。
育成難易度は低いですが湿度・温度の低下に弱いため、霧吹きなどを使用して植物全体を湿った状態に保ちましょう。水槽内の温度が15℃を下回るようであれば、パネルヒーターなどの使用をおすすめします。
ブセファランドラ
濃い緑色の葉が特徴的なサトイモ科の植物、ブセファランドラ。
水中でも育つため、水草として育てている方も多いのではないでしょうか?
成長が遅く小型なため、小さい容器や小型水槽での育成ができます。
ブセファランドラ・グリーンウェービーはブセファランドラの中でもかなり丈夫な品種で、海草のように波打った形状の葉が可愛らしい植物。
葉を横に広げるようにして成長するので、水槽の底面や壁面に色味のアクセントとして植えるのも良いですね。
苔類
パルダリウムでは必ずと言って良いほど取り入れることの多い苔類。
苔の種類は幅広いですが、今回は苔リウムや盆栽などでも扱われることの多い代表種としてシノブゴケをご紹介します。
丈夫で初心者にも扱いやすいシノブゴケは、繊細で特徴的な葉の形状からかなりの人気を誇ります。
ある程度の乾燥には耐えられますが、できる限り湿った状態を維持しましょう。
湿度が高い日陰で育てると鮮やかな緑色に育つようです。
シノブゴケは密閉空間だと細長く、通気性の良い空間だとマット状に成長します。
成長したあとのイメージに合わせて、通気性を調節してみてくださいね。
ラフィドフォラ
テラリウムでは欠かせない存在とも言われているラフィドフォラ。
中でも、いかにも南国の雰囲気を感じさせる葉の形状が特徴のラフィドフォラ・テトラスペルマは、観葉植物としても楽しめるほど丈夫で乾燥に強い植物です。
「ヒメモンステラ」として販売されていることも多いこの品種は、温度が10℃を下回らなければ日陰から日向まであらゆる環境にも耐えられます。
定期的な水やりの他に葉水を与えると、調子よく成長するようです。
存在感のある植物ですが、初心者でも扱いやすいほど丈夫なのが嬉しいポイント。
特徴的な切れ込みの入った葉を成長させるために、切れ込みのない葉は思い切って剪定してしまうのが良さそうです。
まれに白い花を咲かせるので、一度は見てみたいですよね。
ピペル
丸みをおびた葉にラメのようなピンクの模様が入るピペル。
こちらはテラリウム・パルダリウムどちらにも人気の植物です。
何より葉の色がとても可愛らしいく草丈も小型なので、ピペルをメインとした小さい容器をインテリアとして飾るのも良さそうですね。
育成難易度は低いですが水切れにやや弱い面があるため、湿度はしっかりと保ちましょう。
15~25℃の温度を保つと、調子よく育つようです。
夏場の気温上昇や直射日光、冬場の乾燥と低温には十分注意しましょう。
テラトフィラム
シダ植物の仲間でもあるテラトフィラム。
濃い緑色をしたものから透明感のあるものまで、さまざまな品種が存在します。
湿度が保てれば薄暗い環境であってもよく成長するのがテラトフィラムの特徴。
逆に増えすぎて水槽を埋め尽くしてしまわぬよう、ある程度の長さが出たらトリミングをしましょう。
壁面を這うように上方向へ伸びていくので、高さのある水槽でレイアウトすると長く成長が楽しめそうですね。
根腐れ・相性を考慮して植物を選ぼう
テラリウム・パルダリウムにおすすめの熱帯植物をご紹介してきましたが、気になる植物はありましたか?
冒頭でも触れたように、水槽や小型容器で植物を育てるには根腐れなどを防ぐため、湿度の高い密閉空間でも育つ植物を選ぶことが肝心です。
一緒にカエルやイモリなどの生体を飼育する場合は、植物と生体の適性環境をよく調べ相性の良い組み合わせにしましょう。
また、体重のある生体には丈夫な植物を選んだ方がレイアウトを維持しやすいのでおすすめです。
カエルなどはサイズや種類によって、せっかく敷き詰めた苔を荒らしてしまうことがあります。植物と生体の相性はしっかりと考慮しましょう。
アクアテラリウムなどでも取り入れられる植物について解説した記事もありますので、育てる植物を選ぶときにはこちらのページもお役立てください。
まとめ:熱帯植物特集!水槽内の陸地に使う熱帯植物おすすめ7選をご紹介します!
かなりのブームを呼んでいるテラリウムやパルダリウム。
育てる植物は「湿度の高い密閉空間でも育つ」ということを重視して、生体も飼育する場合には植物と生体の相性も考慮して選ぶと長く楽しめます。
皆さんも熱帯植物を自由にレイアウトして、理想のテラリウム・パルダリウムを作ってみてくださいね。
アクアテラリウムのメンテナンス方法や水槽の選び方、湿度を保ちつつより幻想的な雰囲気を生み出せる霧発生装置の使い方についてご紹介した記事もあります。こちらも是非ご覧になってみてください。
トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!