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【プロが教える】中古水槽を買う時、もらう時にチェックすべき5つの注意点

これからアクアリウムを始めようとしている方や、別に新しく水槽を立ち上げたい方にとって避けて通れないのが水槽の用意です。そのような方たちにとって、中古水槽の販売や水槽を譲ってくれる方の存在は、ありがたく映るかもしれません。

しかし、安く済ませたいからと盲目的に購入、あるいは譲り受けることは危険です。なぜなら、状態が悪い中古品に手を出したばかりに水漏れなどが発生し、水槽を新調しなければならなくなり、かえって高くつく事態に陥りかねないからです。

ここでは、アクアリウム初心者の方や新しく水槽を増やしたいとお考えの方向けに、状態が良い中古水槽を入手するために、購入する時や譲り受ける時に注意すべき点をご紹介します。

中古水槽って大丈夫?水漏れが怖い!

中古水槽を手に入れて、一番怖いのはズバリ水漏れです!

手に入れた時は、水漏れしていなくても、近い将来水漏れする可能性は十分にあります。新品の水槽より、水漏れの可能性はかなり高いと思って間違いないでしょう。

中古水槽をネットで買ったとき、友達から使い古した熱帯魚水槽をもらう時、気をつけたいポイントをプロの目線で5つ紹介します。

これは、最低限チェックしておいてください。

中古水槽が大丈夫かを見極める5つのポイント

基本的に水槽の劣化具合は、水を張ってからの運用年数に比例します。アクアリウムとして水を入れていた年数が多いほど、中古水槽としての水漏れ危険性が高まります。

パッと見ただけでは、中古水槽が劣化しているのかどうか分かりません。ぜひ、下の項目を一つ一つ念入りにチェックして、水漏れしない状態の良い水槽を手に入れてください!

水槽に傷がついていないかチェックしよう

まずは、基本となる傷のチェックです。水槽の表面に傷がないか、ぐるりと一周してチェックしましょう。傷があっても、買うのをやめてくださいというわけではありません。水を入れて使用していたのなら、水槽表面には多かれ少なかれ傷はあります。

ポイントは傷の大きさや深さがどの程度か、どこまでご自身が許容できるか、ということです。また、水槽の使用目的でも傷の許容範囲は変化します。

アクアリウムとして運用するための水槽ならば、なるべく傷がないものの方が当然ながら見栄えは良くなります。よって、できるだけ奇麗な状態の水槽を選択した方が、後々になって後悔しないはずです。

しかし、例えば水槽導入前のトリートメント用や病魚の治療用など、鑑賞を目的としない用途で使用する際は、多少の傷があっても問題にはならないことでしょう。

それから、水槽底面の傷は底砂などで自然に隠せるので、特に気にしなくても大丈夫です。水槽表面の傷は場合によっては目立つので、よ~く注意して見てください!

水槽表面の傷のチェックで注意していただきたい点は、傷の状態によってはアクアリウムを運用していると傷に汚れが入って見栄えが悪くなってしまったり、傷を起点にコケが増殖してしまう可能性があることです。

ただ、安心してください。アクリル水槽でもガラス水槽でも大抵の傷は、水槽の傷消しを目的とした研磨剤などが普通に市販されており、ご自身で消せます。

特に、アクリル水槽は傷が付きやすく、一般的な中古水槽ならば細かい傷がたくさん付いていることが普通です。しかしながら、わざわざご自身で傷を消さなくても細かい傷であれば、水を入れれば気にならない程度には見えなくなります。

水槽のつなぎ目をよく見よう、水漏れの可能性があります

水槽を使用していると、寿命はそのつなぎ目に現れます。寿命に近づくにつれて、つなぎ目が徐々にはがれていく感じですね。ここは非常に重要なチェックポイントです。ここの見極めを誤ると、買ってすぐに水槽から水漏れした、なんてことがあるかもしれません。

ガラス水槽の場合は、シリコンの劣化具合、アクリル水槽の場合はアクリル同士のつなぎ目の気泡の入り方をみれば、大体わかります。

ガラス水槽は「シリコンの端が浮いていたりしっかり付いていないもの」、アクリル水槽は「つなぎ目の気泡が大きくなっていて外と繋がりそうなもの」は絶対に選んではダメです。

なぜなら、これらの特徴が見られる水槽は水漏れの危険性が高いからです。もし、水を入れてアクアリウムとして運用している最中に水漏れが生じた場合、フィルターや照明などの周辺機器の電源に水がかかり、ショートしたことがきっかけで火災に発展する危険があります。

したがって、中古水槽を購入あるいは譲り受ける時はつなぎ目をよく観察してください。前述したシリコンの劣化や外と繋がりそうな気泡などの特徴が見られたものに関しては、例え他の部分の状態が良くても手を出してはいけません。

水槽の膨らみをチェックしよう

前の所有者が水を入れて、長く水槽を運用していると、水槽が膨らんでいる可能性があります。よーく眺めてみないとわかりませんが、これは確実に劣化のサインです。

ガラス水槽はほとんど膨らむことはないでしょう。しかし、アクリル水槽の場合は、このようなケースはよく目にします。膨らむとはどういうことかと言うと、水槽を形成しているアクリル板の強度が経年劣化により弱化して水圧に負けて押された結果、外側に膨らむ現象です。

水槽が膨らんでいるかどうかは、水槽の側面から覗き込むように見れば分かります。多少の膨らみであれば大丈夫なことも多いですが、膨らみはないに越したことはありません。また、一見すると膨らみが見られないものでも、水を入れると膨らんでしまう場合があるので注意してください。

水をあまり入れていない時(満水じゃない時)には、多少膨らんでいる程度だから大丈夫だろう、という考えは水漏れを招きます。よって、横から見てアクリル板が多少なりとも膨らんでいるようであれば、その中古水槽は避けた方が無難です。

水槽の透明度をチェックしよう

ガラス水槽もアクリル水槽も、年月が経つと紫外線などの影響により、水槽の表面や材質そのものが変質してくる可能性があります。

ガラス板は曇ることはありませんが、接着面のシリコンが変色します。

アクリルの場合透明であるはずの板が少し黄色っぽくなったり、透明度が低下してくすみや曇りなどが見られるようになります。

これは、目安として5年以上使用している場合なので、そのような変化がない場合も多いでしょう。しかしながら、変色などの現象がみられる場合は紫外線の影響を強く受けていると言うことができ、ガラス水槽のつなぎ目のシリコンやアクリルの接着面も劣化している可能性が高いです。

特に、アクアリウムとしての運用を考えている場合は見栄えにも影響するので、透明度の低下が見られる中古水槽は手を出さないほうが無難です。相当な年月に渡って使用されていたと見て良いでしょう。

水槽の寸法を実際に測ってみよう

中古水槽を選ぶ際は、寸法を実際に測定することを強くおすすめします。なぜなら、3番目の項目と少し重複しますが、年数が経つと水槽が歪むケースがあるからです。

前の所有者の使用状況にもよりますが、水平ではないところに置いて運用していたりすると、一部に圧力がかかり水槽が歪んでくるケースがあります。また、予定している設置場所に本当に収まるかどうか、確認する意味もあります。

予定していた設置場所への収まりが悪く、水槽を壁などに無理に押し付けるようにして設置すると、様々な弊害が発生します。例えば、水換え作業中にこぼれるなどして、水槽から出てしまった水を拭くことができずに壁紙がカビてしまったり、電源に水がかかって漏電するなどです。

このようなリスクを避けるためにも、仕様通りの寸法になっているかどうか、中古水槽の採寸をしっかりと行っておくと良いでしょう。

中古水槽をセットで買う場合

中古水槽の販売において、水槽台やフィルターなどの周辺機器類とセットになった商品をしばしば目にします。アクアリウムを始めるにあたり必要な器具類が一括で手に入るので一見するとお得に感じますが、中古のセット商品を購入する際も気を付けるべき点があります。

付属品に難がないかどうか確認する

セット販売の場合、水槽のサイズに適合した周辺器具類が付属していることが普通なので、水槽台やフィルターなどの水槽に対するサイズについては心配いらないはずです。しかし、付属品の中に状態に問題がある物がないかどうか、購入前によく確認しておきましょう。

特に、水槽台が付属している場合は、水槽と同様によくチェックすることおすすめします。なぜなら、アクアリウムにおいて、水槽台が果たす役割は地味ながら大きいからです。水槽は水を入れて運用するとかなりの重さになります。

水槽台に問題があった場合、重さを支えきれずにアクアリウムを運用している最中に破損して、大事につながる恐れがあるので注意してください。また、前述のように水槽を水平に設置できないと一部に圧力がかかり、ただでさえ短くなっている中古水槽の寿命を削ってしまいます。

水槽台はアクアリウムの美観にも関わるものなので、水槽と同様に目立つ傷がないか確認するとともに、強度に関わりそうな破損がないか、きちんと水平に設置できるかなどをチェックしておきましょう。

そして、その他の周辺機器類についてもきちんと動作確認ができているかどうか、購入前に販売店に問い合わせた方が無難です。

送料に注意する

特に、水槽台が含まれる中古水槽のセット商品を購入する場合は、多くの人が配送によって商品を届けてもらうことになると思います。水槽台が含まれると梱包も大きく、重くなるので送料が高額になるのが普通です。

「中古のセットで安価に済ませるはずが、送料のせいで思いのほかコストがかかってしまった。」という事態にならないように、購入時は送料についてもよく確認しておくことが重要です。

まとめ・中古水槽を買う時、もらう時に注意すべき点について

どうでしたか。中古水槽は、しっかりしたものを手に入れないと水漏れの危険性があります!

水漏れと一言で書きましたけど、バーーンと水槽が割れるように水が飛び散るものから、徐々に水が漏れるものまで様々です。いずれにしても、いざ水漏れを起こすと、そこには悲惨な光景が広がります。上の5項目はかならずチェックして、失敗しないようにしましょう!

ちなみに、少しPRになりますが当社では上の5項目をチェックした上で特選中古水槽として販売しておりますので、是非チェックしてみてください!

コメント

  1. みつい より:

    分かりやすい説明でとても参考になりました。
    よくある買わせるための宣伝で無い所も好感を持てました◎有難うございます☆

    • 中島 より:

      コメントありがとうございます!
      よりわかりやすく調整などもしていきますのでよろしくお願いします。