熱帯魚飼育をしたいけれど、部屋のスペース的に大きな水槽を設置できないから小さな水槽で飼育したい、またアクアリウムに慣れた人だと、机の上の小さなスペースで熱帯魚を飼いたいという人もいることでしょう。
そこで今回は30センチ以下の水槽でも飼育可能な熱帯魚の紹介と、注意点をお話ししていきます!
小型水槽向きの熱帯魚についてはこちらの記事も参考にしてくださいね。
30cm以下の水槽で飼育出来る熱帯魚を動画でご紹介!
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30センチ以下の水槽でも熱帯魚は飼育可能なのか?
コップなどの小さな容器で飼育できる熱帯魚として有名なベタ。
そのほかにも夏になると瓶入りのアカヒレが「コッピー」という名で小さな瓶に入れられ、そのまま飼育できるといわれて販売されています。
30センチ以下の水槽で熱帯魚を飼育することは、結論からいうと可能です。
しかし水槽に入れることのできる数は30センチ水槽だと、小型カラシンサイズで6匹ほどとかなり数が少なくなります。
30センチ以下の水槽で飼育できる熱帯魚の条件
どんな熱帯魚でも数が少なければ30センチ水槽で飼育できるかというと、そうではありません。小さな水槽で飼育できる熱帯魚には一定の条件があります。
小型水槽で飼育できる熱帯魚の特徴についてはこちらの記事も参考にしてください↓
大きくならないこと
アクアショップやホームセンターの熱帯魚コーナーなどで販売されている熱帯魚は、全てが一生そのサイズのままとは限りません。
1メートル以上になるような熱帯魚が稚魚の状態で販売されていることもあり、実際に成長しきったときに巨大化する熱帯魚もいるのです。
30センチ以下の水槽での飼育を考えている場合には、成長しても最大5~10センチ以下のサイズのものを選ぶ必要があります。それ以上大きくなる種類の場合は、成長したときに大きな水槽に移さないといけません。
水質悪化・酸素不足に強い
熱帯魚飼育で一番の問題は水質でしょう。水槽が小さくなればなるほど、毎日の餌や熱帯魚のフンで水質の悪化が早くなるので、水質の悪化に強い熱帯魚を選ぶ必要があります。
また小型の水槽では水中の酸素の透過量が少ないため、酸素不足になりがち。
エアレーションでの対応は可能ですが、酸素不足に強い熱帯魚を選ぶことで、死なせてしまうことが少なくなります。
水質・水温の変化に強い
小型水槽の水の量が少ないため、水替えなどで水質が変化してしまうことがあります。また小さな水槽は外気温の影響を受けやすいため、夏は高温になりやすく、冬は低温になりやすい状態にあり、水温の変化も激しいのです。
ヒーターやファンなどで水温の変化に対応することは可能ですが、サイズが小さいと水槽のサイズに合う機材がない場合が多いのです。そのため水質の変化や水温の変化に強い熱帯魚を選ぶ必要があります。
混泳させるなら温和な性格の熱帯魚を選ぶ
小型水槽になると飼育できる数が少ないため、単独飼育になることが多い傾向にあります。しかし2~3種類の熱帯魚を混泳させるつもりなら、温和な性格の熱帯魚を選びましょう。
その理由は水槽が小さいために、気性の激しいものや、縄張り意識の強い熱帯魚を入れると喧嘩をする可能性が高く、隠れ場所を作る余裕がないためです。
30センチ以下の水槽での熱帯魚飼育注意点
30センチ以下の水槽は、熱帯魚のフンや餌の食べ残しによる水質悪化が、レギュラーサイズ以上のものと比べると早いので、1週間に1度くらいのペースでの水替えが必要になります。
水換えの方法についてはこちらの記事をご覧ください。
水質悪化を防ぐために、フンや食べ残しの餌は見つけ次第スポイトなどで除去する必要があります。
またヒーターやクーラーを水槽に設置するのが難しい場合には、直射日光の当たる場所は避ける、気温差の激しい場所に水槽を置かないなど水槽の置き場所に注意が必要です。
おすすめの熱帯魚
それでは、30センチ以下の水槽でも飼育可能な熱帯魚をご紹介していきましょう。
どれも飼育方法はさほど難しくないので、コツさえつかめばアクアリウム初心者でも飼育が可能ですよ!
ベタ
小さな水槽での飼育やコップでの飼育といえば、ベタが真っ先に思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。
独自のラビリンス器官により、ベタは空気中から直接酸素を取り込むことが可能なため、酸欠に強く小さな水槽での飼育が可能です。
元々泳ぎが得意ではなく、水流のない所に生息している熱帯魚なので小さな水槽向きです。
ただしオスは気性が荒いため単独飼育限定となり、水温は20~25度前後に保つ必要があります。
ベタについてはこちらの記事も参考にしてください。
アベニー・パファー
成長しても体の大きさが2~3センチとミニマムな淡水フグ。見た目がとても愛らしく、人に慣れることから人気のある熱帯魚です。
しかし餌は冷凍赤虫や糸ミミズなど肉食系で、人工飼料に慣れにくいという点から、アクアリウム初心者には少し難しいかもしれません。
性格が荒く縄張り意識が強いため、他の熱帯魚との混泳には向かないので、単独飼育をおすすめします。
アカヒレ
ホームセンターで瓶に入れられて販売されることもあるアカヒレは、水質悪化に強くボトルアクアリウムでの飼育も可能な熱帯魚です。
アクアリウム初心者向け、パイロットフィッシュとしても利用されることが多く、強い熱帯魚なので、30センチ以下の水槽での飼育にピッタリ。
アカヒレについてはこちらの記事も参考にしてください。
ネオンテトラ
青と赤のコントラストが非常に美しいネオンテトラは、複数飼育をすると群泳する様子を見ることが出来ます。
30センチ以下の水槽で飼育するにしても3匹以上は入れたい熱帯魚です。
水質悪化に比較的強く、温和な性格なので他の熱帯魚との混泳も可能、アクアリウム初心者にもおすすめの熱帯魚です。
グッピー
グッピーは比較的水質の悪化に強い熱帯魚ですが、オス・メスを1つの水槽に入れると爆発的に増えてしまうため、小型水槽で飼育するならオスのみ、またはメスのみにした方がよいでしょう。見栄え的にもオスだけの飼育をおすすめします。
水温の低下には弱いため、20~26度に水温を保つ必要があります。
ゴールデンハニードワーフグラミー
成長すると4センチ程度になるゴールデンハニードワーフグラミー。成長後を考えると30センチ以下の水槽では1~2匹が妥当な数でしょう。
あまり早く泳ぐ熱帯魚ではなく、温和な性格をしています。ベタのようにラビリンス器官を持っているため、空気中から酸素を取り込むことができる熱帯魚です。
スカーレット・ジェム
赤いカラーがとても美しいスカーレット・ジェムはスネール対策として飼育している人も多いのではないでしょうか。
成長しきっても体長は約3センチ、温和というより臆病な性格をしています。そのため水草や流木、岩などで隠れ場所を作ってあげると、落ち着くようです。
水温は24度前後に固定する必要があるため、水槽用ヒーターやクーラーが必要になります。
餌ですが、人工飼料に慣れることがかなり難しく、冷凍赤虫、ブラインシュリンプやミジンコといった生き餌を与えることになります。
小型のカラシン類やコリドラスなどとの混泳は可能ですが、必ず隠れ場所を作ること。さらに人工餌に慣れないという点で、アクアリウム初心者には少し敷居が高い熱帯魚といえるでしょう。
クラウンキリー
クラウンキリーは別名「ロケットフィッシュ」とも呼ばれています。大きさは成長しきっても4センチほどで、縞模様の体に青く輝く目が印象的な熱帯魚です。
水槽の上層を泳ぎますが、たまに飛び出す事があるため、蓋つきの水槽での飼育がおすすめ。
とても温和な性格なので、ネオンテトラやコリドラスなどといった熱帯魚との混泳が可能ですが、浮草などで隠れ場所を作ってあげると落ち着くようです。
コリドラス
アクアリストの中では「水槽の掃除屋」として有名なコリドラス。その種類は100以上あるといわれ、アクアショップには必ずいる熱帯魚です。
大型になる種類もいますが、小型水槽での飼育はコリドラス・パンダやコリドラスジュリーなどといった小型サイズのものを選ぶ必要があります。
水槽内の底層で生活するため、アカヒレやネオンテトラなど上層を泳ぐ熱帯魚との混泳が可能で、飼育も容易ですのでアクアリウム初心者におすすめです。
メダカ
熱帯魚ではありませんが、品種改良が進み、見た目にも美しい種類のも多く、水温や水質悪化に適応しやすいのが特徴です。
ビオトープなどでも飼育可能なので、小型水槽に向いています。条件さえあえば繁殖も容易で、アクアリウム初心者でも飼育が簡単なのが特徴です。
30センチ以下の水槽で飼える小型熱帯魚まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は30センチ以下の水槽で飼える小型熱帯魚についてご紹介しました。
今回ご紹介した熱帯魚以外にも、飼育環境さえ整えば小型水槽で飼育できる熱帯魚はまだまだいます。
初心者の方でもアカヒレやベタなど飼育しやすい熱帯魚なら、「部屋が狭いから」と諦めていた人もアクアリウムを始めやすいのではないでしょうか。
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