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魚の鱗(ウロコ)がとれた!その対処法とは

大切に飼育している熱帯魚。ある日、ふと水槽を覗いてみると――

「あれ? 魚の鱗が剥げている!?」
「……しかも、なんか傷口が病気っぽくなっているかも?」

そんなことにならないためにも、今回の記事では「魚の鱗が剥がれる問題の予防&対策+応急処置」を考えてみたいと思います。

魚の鱗が取れる原因①魚同士のケンカ

魚の鱗が取れる原因として、一番多いのは魚同士のケンカです。特に「大型魚」「縄張り意識の強い魚」「オス同士でケンカをする魚(ベタは有名です)」では、鱗が剥がれるようなケンカをすることも少なくありません。

大型になればなるほど、魚同士のケンカはダメージが大きくなりますので、大型魚の混泳水槽では観察を怠らないようにしてあげて下さい。

応急処置

魚同士のケンカで鱗が剥がれた場合には、「隔離→薬浴→水温を上げる」という対策を取ります。

最初の隔離ですが、まずはこれ以上のケンカをしないように、鱗が剥がれた魚を別の水槽やバケツなどに避難させます。なお、今の季節は気温が低くなっていますので、避難先にもヒーターを設置するのを忘れないでください。

次に薬浴ですが、剥がれた鱗の傷口から病気に感染するのを防ぐためにした方が良いです。体力のある大型魚や飼い込んだ魚などでは、そのまま放置しても治ってくれることも多いのですが――傷口から病気に感染すると治療が厄介なので、予防しておく方が安心です。

最後に、回復を早めるため(代謝を上げるため)にヒーターで28~30度くらいに加温します。そのまま1週間程飼育しておけば、傷口が粘膜で覆われて、ゆっくりと鱗の再生が始めるはずです。傷口から病気に感染しないように、気を付けてあげて下さい。

予防と対策

魚のケンカの予防としては、「ケンカしないような組み合わせを選ぶ(魚の相性を知る)」「水槽内での隠れ場所を増やす」「水槽サイズを大きくする」という方法があります。

水槽のサイズアップは簡単ではありませんが、60センチ水槽ではケンカばかりしていた魚が90センチ水槽に移動した途端にケンカをしなくなったという事例も多くあります。

魚の鱗が取れる原因②病気

白点病などで体を流木や底砂に擦り付ける、松かさ病などで体が膨らんで鱗が抜け落ちる、細菌感染で潰瘍ができて鱗が溶けるなど――病気が原因で鱗が剥がれた場合には、病気の治療をする必要があります。

応急処置

応急処置としては、「隔離→薬浴→水温を上げる」という処置を取ります。

病気の蔓延を防ぐために隔離して、薬品で治療しって、水温を上げて代謝を上げる、という流れです。

予防と対策

予防と対策としては―ー
・水替え時の水温の急変を防ぐ
・新しい魚を水槽に導入する場合には状態をよく観察しておく(弱った魚は混泳水槽に入れない)
・日々の観察を怠らずに病気の早期発見に努める
―ーなど、病気の予防&早期発見が重要になります。

特に、小型魚は体力が無いことが多く、病気に罹ってしまうと治る前に体力が尽きて☆になってしまうことも少なくありません。

早期発見した病気は、専用の薬品を使用して治療します。用法&容量はしっかりと守って、大切な魚達を治療してあげて下さい。

魚の鱗が取れる原因③魚が暴れて剥がれた

水槽内で、いきなり魚が暴れてしまい、鱗が取れることがあります。ガラス面に「ドンッ!」とぶつかる音は心地いい音ではありませんし、精神衛生上でも心配になってしまって良くありません。

応急処置

応急処置としては、ケンカの時と同じ流れで「隔離→薬浴→水温を上げる」という処置を取ります。取れた鱗のケアをしている間に、水槽内で暴れる原因への対策をしましょう。

予防と対策

魚が暴れることへの対策は――
・暴れないような環境づくり
・大きな水槽で飼育する
・水槽内に硬くて鋭利なもの(レンガや流木の角などは要注意)を入れない
――という方法が取れます。

特に、水槽の設置場所には気を付けたいです。人の出入りや振動が多い場所では、新しく導入した魚が落ち着くまでに時間がかかります。また、ストレスを感じやすい大型魚などでは、そのような場所では時間が経っても水槽に慣れることができずに暴れてしまうことが少なくありません。水槽の設置場所は、なるべく静かな場所にしてあげましょう。

また、それに加えて水槽内に隠れられる場所を作ってあげるのも、魚の種類によっては効果的です。水草を多めに植えるのも、魚を落ち着かせるのには効果があります。

魚の鱗が取れる原因④網ですくった時に剥がれる

網ですくった時に鱗が剥がれるのは、正直、飼育者としてはショックが大きいです。自分の取り扱いが良くなかったことが原因ですから。

応急処置

こちらも、ケンカなどの場合と同じで「隔離→薬浴→水温を上げる」という処置を行います。

予防と対策

対策としては、「柔らかい網を使う」「大型のプラケースなどで直接掬う」「鱗が弱い種類や大型魚は、水槽に浮かべた『透明な袋』に直接追い込む」という対処法が取れます。

特に、大きな魚では網を使うと暴れて、内臓や背骨を傷めることがしばしばあります。致命的なダメージを負うので、大型魚の移動をする時には気にしてあげて下さい。

まとめ/魚の鱗が取れる原因と対処法

ここまで、魚の鱗が剥がれる原因と対処法を見てきました。

正直、鱗が剥がれると魚のストレスになりますし、観賞価値も下がってしまいます。何よりも、魚を見ていて「可哀そう」という気持ちになってしまい、癒されるどころではなくなってしまいます。

そんなことにならないよう、鱗が剥がれない環境づくりを日頃から意識してあげて下さい!

(↓魚の病気については、こちらも参考にしてみて下さい。)

コメント

  1. ゆこっこちゃんさん より:

    さっき金魚の水槽掃除をした時、金魚が暴れてしまい、2枚の鱗が剥がれて
    しまいました😭
    この記事を参考に、頑張って治していきます。
    とてもショックです泣

    • 中島 より:

      鱗はまた生えてきます!傷なら、なおさら治りますので大丈夫です。もしもはがれた個所に何か異変がありましたら、メチレンブルー(グリーンFリキッド)で消毒してやると良いです。しかし、大抵はそのまま治りますので大丈夫ですよ。

  2. トトロより より:

    うろこが、何個も剥がれて、あまり元気がないのですが、どうしたらよいのでしようか?

    • 中島 より:

      鱗が何枚もはがれて、収まらない場合は穴あき病の可能性があります。
      もし、どんどん悪化するようでしたら観パラDなどの穴あき病の治療薬で薬浴をしてみてください。
      もし、鱗の剥がれがおさまったならケガです。こまめな水換えをして再生を促してあげてください。

  3. シロウトD より:

    先日、フナに白綿が付いていました。びっくりしてネットで調べたら、まずは白カビをピンセットで取り除く。と動画と一緒にあったのでやってみると、ウロコも一緒に取れてしまいました。

    フナはまだ元気(?)で、今ホームセンターにニューグリーンFを買いに来たのですが、この場合でもそのうち再生するのでしょうか?

    動画では水にニューグリーンFを混ぜて、なおかつ傷口に直塗りしてましたが、白綿は全部取り除いて塗るのがいいのですか?
    体面積の1/7ほど白綿が付いているのですが、ウロコもそんなに剥がれてしまうのが怖くて、オロオロしてるのですが・・・

    • 中島 より:

      鱗は再生しますよ!
      丁寧に処置されていて素晴らしいです。
      白綿(水カビ)は取り除くのが望ましいですが、薬浴や清潔な水質を保っていると、いつの間にかとれてることもあります。
      なので、一旦はそのまま様子を見ても良いと思います。