引っ越し時または、新設した水槽にアロワナを移動させる場合、どのようにしてアロワナを移動させれば良いか分からなく不安になってしまう方も多いかとおもいます。
とくにアロワナの中でもアジアアロワナといわれる種は、個体によっては数百万円となる個体も存在し、失敗したらどうしようというプレッシャーもあるのではないでしょうか。
大丈夫です。ポイントを理解し実践できれば安全に移動させることができます。
私はこれまで、それこそ数百万円するアロワナの移動をいくつもこなしてきました。
そこで培った、私のアロワナ移動させる上でのポイントを解説していきたいとおもいます。
アロワナ移動させるポイント1 準備
何事にも準備が大切です。
とくにアロワナの移動は万全な準備が大切となります。
まず、下記資材を準備しましょう。
- 大型ビニール袋(熱帯魚用)
- 発泡スチロール箱(熱帯魚用)
- 酸素ボンベ
- 重石
- ブルーシート
大型ビニール袋
初めに大型ビニール袋と発泡スチロールですが、近くの熱帯魚屋で購入しましょう。
移動させるアロワナのサイズを伝え、適切な大きさの袋を複数手配しましょう。
店舗によっては、袋を常時置いていないところもあります。余裕をもって1か月前頃から手配を進めていきましょう。
ちなみに絶対にやってはいけないことがあります。
それは、ホームセンターなどで販売しているビニール袋を使用することです。
これは非常に危険です。
なぜなら、アロワナは大型で力が強いため、捕獲時に袋を突き破ってしまいます。
そのため、必ず専用の袋を用意しましょう。
発泡スチロール箱
発泡スチロール箱は無料でくれるところもあるかもしれません。
大抵の店舗では熱帯魚用発泡スチロールを、仕入れ時に勝手についてくることもあり、余っていることも多いです。
何か店舗で購入する時にでも、交渉してみましょう。
酸素ボンベ
アロワナを捕獲したら、ビニール袋を酸素ボンベでパッキングします。
酸素ボンベも熱帯魚専門店で販売しています。
1匹でしたら、簡易小型ボンベかあれば十分でしょう。
複数移動させる場合は、いくつか用意するか業務用の酸素ボンベを使いましょう。
また、エアーポンプはアロワナ移動には向きません。
袋にエアーチューブを通す穴がどうしても必要になります、そうすると、その穴からアロワナが飛び出す可能性があります。注意しましょう。
重石
アロワナを捕獲する際に必要です。
アロワナは水槽に一部蓋をして捕まえますが、万が一蓋にアロワナがアタックして飛び出さないように、蓋の上に重石を置きましょう。
ブルーシート
アロワナが暴れる可能性があり、水槽周りに水が飛び散る可能性があります。
床が汚れないようにブルーシートで養生しましょう。
準備ができたらいよいよ実践です。
アロワナを移動させるポイント2 実践
捕獲準備
はじめにブルーシートで養生します。
養生を終えたら、発泡スチロールと酸素ボンベパッキング用輪ゴムを用意しましょう。
発泡スチロール箱にはビニール袋を1枚敷いておきましょう。
捕獲
水槽の蓋を半分程度取ります。残りの半分の蓋上には重石を置き飛び出し防止対策をします
次にあらかじめ2重にした袋を水槽に沈めていきます。この時アロワナを驚かせないように細心の注意を払い静かに沈めていきましょう。
袋を沈めたら、アロワナへ近づけていきますがここで注意!!
いきなり袋で捕まえようと思わないでください。無理に捕獲をすれば暴れて飛び出す可能性が非常に高いです。
まずは、袋を沈めて近づけるだけにして、袋が怖いものでないという意識をアロワナに植えつけましょう。
ある程度近づけたら、アロワナ後方である尻尾あたりに手を近づけて袋に誘導していきます。
袋にアロワナの頭から入っていくようにしてください。もし、アロワナが袋に気づき引き返そうとしたら無理に入れようとせずそのまま逃がしてください。
逃がしたら、再度尻尾に手を近づけて袋に誘導してください。
アロワナの頭から胴体半分程度が袋に入ったら、すぐに袋を閉じます。
袋を閉じたらビニール袋を用意したる発泡スチロールに袋ごと入れます。
その後、酸素を注入し輪ゴムでパッキングしましょう。パッキング注意点として袋を酸素でパンパンに膨らめ過ぎないことです。アロワナが暴れると割れやすくなってしまうため、やや緩めにパッキングしましょう。
パッキング終えたら発泡スチロールの蓋を閉じます。蓋を閉じて箱内を暗くすることでおとなしくなります。
これで捕獲完了です。
アロワナを移動させるポイント3 解放
移動先の水槽に解放する際は、袋ごと水槽に15分程度浮かべて水温を合わせましょう。
ただし、アロワナは水温に敏感なため、開放する水槽水温はあらかじめアロワナの適正水温に合わせておきましょう。水温の目安は28度~30度程度が良いでしょう。
次に、パッキングを開けて袋内に水槽の水を入れてきます。袋内の水と同水量程度水をいれたら再度パッキングし20分程度おきましょう。
20分経過したら水槽の蓋と重石を近くに用意しておきます。
そして、袋を開いて水槽に解放したらすぐに蓋をして重石を乗せておきましょう。
新しい水槽に解放する時も暴れて飛び出す可能性が高いので注意が必要です。
終わりに
いかがでしたか。
アロワナの移動させるポイント分かりましたでしょうか。
アロワナは人馴れしてとても賢く可愛い熱帯魚です。
普段からアロワナに少し触れたり、メンテナンスをこまめにすることで、飛び出す可能性が一気に低くなります。
それは、信頼関係の構築による結果です。
アロワナは一般的な小型熱帯魚より20年程度とはるかに長生きします。
そのため、飼育する際はより一層飼育への心構えが必要です。
それでも長年飼育すれば飼育者になつくため非常にかわいい生き物です。
ぜひ、自慢の家族の一員にしてくださいね!!
熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!
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