水槽を立ち上げる時、誰しもが一番最初に悩むのは水槽レイアウトですよね。
淡水水槽なら流木の位置、水草の植え方、岩の配置。
海水水槽ならライブロックの組み方やサンゴの配置。
インターネットで「水槽 レイアウト」と検索すると、たくさんの記事やブログがヒットするほど、アクアリストにとって関心の高いトピックの一つです。
しかし、「両面から見える水槽のレイアウト」の作り方はほとんど載っていません。
そこで今回は、東京アクアガーデン流・両面から見える水槽のレイアウト術をお教えいたします!
両面から見える水槽のレイアウト方法
早速お伝えしてまいります。
水槽の中には生体だけではなく、いろいろな物が入りますよね。
それぞれにフォーカスを当て、一つずつ詳しくお教えいたします!
ろ過装置の配管
外部フィルターの場合
外部フィルターを使う場合、給水管と排水管を必ず水槽に引っ掛けなければなりませんよね。
通常であれば、正面から見て右奥か左奥の角に配置するのが普通かと思います。
しかし両面から見る水槽の場合、ちょっと工夫してみましょう。
右、もしくは左側面の中心に配置してみましょう。
こうすることによって、表面・裏面のどこから見ても同じ奥行き距離に配管が見えます。
そうすると、後述しますが配管類をレイアウトによって隠しやすくなります!
オーバーフロー配管の場合
海水水槽で使用されることの多いオーバーフロー管の場合、2種類の方法があります。
一つはオーバーフロー管にコの字カバーをつけること。
もうひとつは、三重管にすることです。
いずれのOF管も、水槽の角ではなく、上部フィルターの時と同じく側面中心に配置するようにしましょう。
コの字加工だとこんな感じです↓
三重管だとこのようになります↓
↑の画像では、三重管が水槽の中心に寄っていますが、もう少し端に寄せると良いでしょう。
東京アクアガーデンでは、リーズナブルな価格で特注水槽を作ることができます。
もちろん、OF管の位置も自由自在です。
お気に召される水槽が売られていない場合、是非お問い合わせください!
レイアウト部材の配置
ここが一番難しいところでしょう。
レイアウト部材とはここでは流木、岩、ライブロックなど、水槽レイアウトの大黒柱となるアイテムのことをいいます。
しかし難しく考えすぎず、少しのコツだけで誰でも素敵なレイアウトができます!
流木の配置
通常の水槽レイアウトでは、凸型、凹型、△型などの基本のレイアウト形がありますよね。
両面から見える水槽レイアウトも、実はやることは変わりません。
ただ一つ、注意点はレイアウト部材の奥行きに気を付けるということです。
通常の水槽の場合は、立体感を出すために手前は低く、奥は高くレイアウト部材を配置していきます。
両面から見えるレイアウトの場合は、正面から見て手前は低く、水槽中心が高く、奥が低くなるようにレイアウトしてください。
その際、両面から何回も目視で確認しつつレイアウトしましょう。
水槽の中心に線を引き、そこを高く盛っていくイメージです。
こちらご覧ください↓
両面レイアウトの水槽を真横から見た時の写真です。
水槽中心に流木を寄せて、その両サイド(鑑賞側から見て手前にあたる部分)は底床が見えるくらい低く作っています。
こうすると、どちらの面からみても奥行きのある水槽に見せることができるようになるのです。
また、低くなっている部分が熱帯魚の遊泳スペースになるため、かわいい熱帯魚たちを間近に感じることもできます!
特に流木は、高さを稼げるため、ろ過装置の配管側に盛って配置すると配管を隠すことができます。
岩の配置
岩も同様に配置しましょう。
下記の2枚の写真を見比べてみてください↓
こちらはレイアウト途中の写真です。
水槽の表側、裏側から同じ部分を撮影しました。
岩の高さ方向に対して立体的な組み方で、岩自身が持つ個性的な形状が活きるレイアウト方法です!
見る方向で魅せる表情が変わる所も両面レイアウトの魅力の一つです。
ライブロックの配置
ライブロックは、岩だけでレイアウトするため、流木+岩というような組み方よりも少々難易度が上がります。
しかし、基本的な考え方は同じなので、実際の写真を見ながら考えてみましょう。
まずはこちらの二つの写真ご覧ください↓
同じ水槽を両面から見比べた時の写真です。
どちらから見てもまた違った表情を見せてくれる、美しいレイアウトです。
こちらも△構図を基本として、配管を隠すようにレイアウトしています。
少しコツがいるのが、水槽壁面を支えにせずに高く盛ること。
通常の水槽だと、水槽を支えにライブロックを支えることができます。
しかし写真を見て分かるように、ライブロックはライブロックだけで自立しています。
慣れないうちはなかなかむずかしいテクニックですが、実はこれにも上手くやるポイントがあります。
それは、ライブロックの形状をじっくり見極めることです。
具体的には、下の土台になるライブロックはなるべく平たくて大きな物を選ぶこと。
上に行くにつれて徐々に小さく、高さのある立体的なライブロックを選ぶことです。
ライブロックの形状は一定ではないので、うまく噛み合うもの、バランスをとれるものを探して配置してください。
また忘れてはならないのが、完成してから倒れないかしっかりチェックすることです。
ポンプの水流、生体の起こす波、生体が隠れる際にぶつかることもあります。
その際に組んだライブロックが倒れてしまったら、再レイアウトが面倒なだけでなく、水槽にキズがついたり、最悪の場合は水槽が割れてしまうこともあります。
念入りにチェックしましょう!
水草の植え方
水草も、やはり鑑賞面側を低く作ることが重要です。
その際、必ず水草が成長した後の姿をイメージしましょう。
いわゆる前景草といわれる水草を手前に植えることは変わりませんが、後景草を水槽中央に集めて植えます。
そして両面レイアウトならではの注意点が一つ。
それは、水槽越しに反対側が見えるようにレイアウトすることです。
そのため、レイアウトは凹型構図か配管側を高くする△型構図をおすすめします。
文字での説明が難しいので、実際の写真をご覧ください↓
こんな感じです。
こちらは、左右が高くなる凹型構図です。
こうすることにより、配管を綺麗に隠し、なおかつ中心が開けて水槽の反対側が見えるので、水槽を実際よりも大きく、ダイナミックに見せることができます。
△型構図だとこんな感じです↓
水草の成長後の姿をイメージして種類を選定しましょう!
両面から見える水槽:設置事例
それではここで、アクアガーデンのこれまでの実績の中から、両面水槽の事例をご紹介します!
ぜひレイアウトの参考にしてください!
病院に設置!90cm海水水槽
造花や飾りサンゴを使った、華やかなレイアウトに仕上げました!
反対側からは鑑賞植物も見え、癒し効果は抜群。
来院される患者さまからも、病院スタッフの方からも大絶賛のレイアウトとなりました。
凹型構図のレイアウトが見事な、大型のサンゴ水槽!
こちらは生きたサンゴの入った、大型の海水水槽です!
サンゴは海の宝石と呼ばれるほど美しく、飼育が難しくもあります。
その美しいサンゴを、水槽のどちら側からも楽しめる贅沢なレイアウトです。
60cmでも圧倒的存在感!△構図の淡水水槽
60cmと小型ではありますが、反対側が見えることで見事な奥行き感を演出しています。
セオリー通りの△構図で、配管を隠しつつ、水草がボリューム満点に成長しています。
熱帯魚たちも気持ち良さそうです!
両面から見える水槽を作ろう まとめ
いかがでしたか?
両面から見える水槽は、あまりご自身でレイアウトされる機会はないかもしれません。
しかしこのレイアウト術をマスターすると、水槽を部屋のパーテーションとして活用したり、間切りに使えたりと、設置場所の幅も大きく広がります。
是非この記事を参考に、挑戦してみてください!
それでも難しい。。。という場合は、我々アクアリウムのプロ、東京アクアガーデンにお任せください!
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トロピカプレゼンテーターのぶっちーです(。-`ω-)
この記事が、皆様の素敵なアクアリウムライフの手助けになれば幸いです。
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