2004年あたりに楊貴妃メダカが登場してから、メダカは愛好家が増え密かなブームとなっていました。めだか愛好家の間で品種改良が進み、現在は熱帯魚のようなメダカまで存在します。品種によっては1匹数万円~数十万円するものまで登場しており、今後もさらに品種改良が進むことでしょう。
メダカは熱帯魚のようにヒーターやろ過装置がなくても、簡単に育てることができることから、子どもからご年配の方まで気軽に楽しむことができます。
一体メダカの何が人を引き付けるのでしょうか?
今回はメダカの魅力や、育成方法についてお話していきたいと思います。
メダカブームはいつから始まった?
最近はボトリウムも一般に広がり、ビオトープもインテリア性が高いと人気があります。そのおかげかヒーターなしでも飼育できる、メダカが注目を浴びることが多かったようです。このこともあって今まさに「メダカブーム到来!」と思っている人もいるのではないでしょうか?
アクアリウムだけでなく、さまざまな事象にブームはあり一定周期を繰り返してブームは再来するといわれています。
しかしメダカブームは最近になってから始まったのでしょうか?
色々と調べていくとヒメダカよりも体の赤みの強い、「楊貴妃メダカ」が発見された2004年頃からメダカブームが始まったようです。
品種改良が行われることでブームは継続している
広島の「メダカ館」で作出された「楊貴妃メダカ」が広く知られることとなり、これ以降愛好家の間でさまざまな種類のメダカを掛け合わせて、品種改良が行われています。
現在ではひと昔前には見ることのなかった、形状・体色ともに美しいメダカが次々と作出され養殖されました。そのおかげで今ではダルマメダカやミユキメダカなど、観賞用として自分の好みのメダカを探すことができるようになったのです。
メダカブームは数年で終わりを迎えたと感じる人もいたようですが、実際には今でも静かなブームが続いています。
メダカの魅力とは?
メダカと言われて思い浮かべるのは、幼稚園や小学生のときに教室で飼育していた、地味な色の小さな魚という人は多いのではないでしょうか?
愛好家の間で作出されたメダカの品種改良種には、カラフルで見た目が熱帯魚のようなメダカも存在します。メダカが人を引き付ける理由には外見だけでなく、次のようなことも考えられます。
飼育が簡単
熱帯魚飼育だと水槽やエアーの他にろ過機材や、水草のためにCO2添加装置、照明などが必要となることが多いです。しかも熱帯地方に生息している魚が多いため、水温も一年を通して20度以上に保たなければならないなど、色々と面倒と感じる人は多いでしょう。
しかしメダカはもともと日本国内でも、野生のものが存在しています。日本の環境に対する適応能力が高く、冬は水温が低ければ冬眠するためヒーターなしでも飼育可能です。
ろ過装置なし・照明もない状態でも飼育可能なので、機材の購入費や水槽の維持費が熱帯魚と比べるととても安いという特徴があります。
さまざまな飼育法が楽しめる!
メダカは体が小さく、育に適応する水温も幅が広いため一般的な水槽のほかに、ボトリウムやビオトープなどでも飼育可能です。
そのためインテリアとしても鑑賞価値も高い、という点から女性にも人気が高い傾向にあります。職場のデスク周りに癒しが欲しいと、小さなボトルや瓶などでメダカを飼育する人も増えているようです。
種類が多く繁殖させやすい
2004年の楊貴妃メダカの作出から、さまざまな品種が作られ2019年にはベースとなる品種を含め450種類以上の品種が存在します。ちょっと変わったメダカをここでご紹介しましょう。
出目メダカ
出目メダカは2005年に作られた品種です。出目メダカの一番の特徴は、出目金のように両目が飛び出していることでしょう。ただしこの目に関しては1匹ずつ異なり、横に出ていたり、斜め上に向いて出ているものなどさまざまなものがいます。
スーパーブラックヒレ長スワローめだか
スーパーブラックヒレ長スワローめだかは、黒い体色とメダカとは思えないほどヒレが長いのが特徴です。スーパーブラックメダカの体色とヒレ長スワローを掛け合わせて作られたメダカです。ヒレが伸びる長さは個体差があり、伸びる場所も1匹ずつ異なります。
流星
流星は背びれがないメダカです。
その体の輝きをより見やすくするために、背びれのないメダカの遺伝子を受け継ぐことで、このような姿になったそうです。体の輝きはミユキメダカから受け継いだもので、輝きを楽しみたい人におすすめなメダカでしょう。
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ハマると奥が深い
メダカは小さな水槽でも飼育可能で、気軽に飼い始める人が多いです。しかし飼育期間が長くなってくると、メダカも人になれて餌を与えるときにガラスや水面近くに寄ってきて、可愛らしいしぐさを見せることもあります。
また繁殖が容易なため、自分の気に入った体の色や特徴を持つ稚魚を生み出そうとハマってしまう人もいます。
そうなるとよりよい稚魚を誕生させるために、親選びから水槽の環境、孵化率を上げるためにどうしたらよいか…とさまざまな問題にぶつかります。しかし希望する稚魚が誕生したときの喜びは、言葉では言い表すことができないほどです。
メダカの基本的な育て方
メダカは熱帯魚よりも飼育が容易で、幼稚園や小学校などでもプラケースで飼育できるほど上部な魚です。魚の飼育はエアーがなくてはいけないと思っている人もいるようですが、ほんの数匹レべルならエアーも必要ありません。飼育用品は100円ショップのペットコーナーなどで、一式揃えることも可能です。
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飼育水槽や機材はバラで購入することも可能ですが、アクアリウム初心者の場合は、メダカ飼育セットを購入したほうが飼育しやすいでしょう。ボトリウムの場合は、100円ショップで販売されている厚さのある瓶で十分です。
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ビオトープを始めたい人は、屋外に設置することもできる睡蓮鉢がおすすめです。サイズや形状はさまざまなものがあるので、飼育環境を考えながら好みのものを選びましょう。
メダカ飼育におすすめの睡蓮鉢!
水道水を使う場合は、メダカに有害なカルキをなくすためにしっかりとカルキ抜きをする必要があります。
カルキ抜きについてはこちら!
底砂梨でも飼育可能ですが、より自然に近い環境で飼育したい場合や、繁殖を考えている場合には、水槽の底にソイルを入れてあげましょう。
水草も本数が少なくてもよいので入れてあげましょう。水草がメダカの隠れ場所を作ってくれます。またメダカは水草や浮草の根に卵を産み付けるので、繁殖させるなら入れておきましょう。
メダカと相性の良い水草についてはこちら!
基本的にメダカはどの種類も、飼育方法はほとんど変わりません。餌やりは1日2~3回に分けて、1度に与える量はメダカが5分くらいで食べきる量を目安にします。水槽内の環境が整っていれば、メダカは水槽内に発生したプランクトンや水草の葉などを食ベるので、少し足りないかなと思う量で大丈夫です。
メダカの育成方法に関してはこちらの記事で詳しく記載していますので、参考にしてください。
メダカはとても大人しく性格が穏やかな魚なので、他の魚との混泳も可能です。ただしサイズが小さいため、混泳させる魚の大きさなどに注意する必要があります。
メダカの混泳については、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:メダカは奥が深く、ブームはまだまだ続く!
メダカは環境への適応力があり、誰でも気軽に簡単に飼育することができます。
そして愛好家により品種改良が進むことで、鑑賞用の品種が誕生し、自分好みのものを探すという楽しみがあります。繁殖も容易なため、一度ハマってしまうと自分好みのメダカを作ろうと数年かけて頑張る人までいるほどです。
これまでのようにメディアで橙的に取り上げられることはあまりないですが、今後もメダカブームは静かに続いていくと予想されます。
ヒーターやろ過機材なども不要で、小さなボトルでも育てることのできるメダカを飼育してみませんか?
メダカのいるボトリウムや小さな金魚鉢を、机の片隅に置いておくことで、ちょっとした癒し空間を作ることができますよ。
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