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海水魚が高いのは天然個体が原因?! 海水魚の最新養殖事情に迫ります!

ネオンテトラなどの熱帯魚が1匹100円前後で購入できるのに対し、海水魚は一番安価なコバルトスズメダイでも1匹300円近くと圧倒的に高価です。

なぜ熱帯魚と海水魚でここまで値段の開きがあるか、その理由は天然個体か養殖個体の違いにあり、そして海水魚の養殖がとても難しいからです。

ネオンテトラなどの川に生息する熱帯魚の多くは養殖が盛んにおこなわれているため、価格を抑えて供給することができるようなっています。

それに対し、海水魚はまだまだ天然個体が主軸になっているため、熱帯魚と比較し高価格で取引されています。

しかし、近年では海水魚の養殖も徐々に広がりを見せつつあります。

ここでは、海水魚の最新養殖事情について解説します。

カクレクマノミの養殖は進化している!

観賞魚としての海水魚養殖がはじめに注目されたのは、カクレクマノミの養殖でした。

ORAという会社が、アメリカのフロリダを拠点にカクレクマノミを主としたクマノミ類の養殖をしていました。

ファインディングニモの影響でカクレクマノミの需要が高い時代は、カクレクマノミの需要に対し供給が間に合わず、このままでは自然界からカクレクマノミがいなくなるとさえ言われた時期もありました。

そこで注目されたのが、ORAのカクレクマノミブリードでした。

しかし、この当時のブリード個体は、色や状態が不安定なこともあり、正直あまり状態の良いものではありませんでした。

そこから、いろいろな人がカクレクマノミの養殖事業を手掛けて、今ではカクレクマノミに関しては天然個体より養殖個体が多く出回っているようになってきています。

しかも、昔よりも丈夫で色も美しいため、成長したら天然か養殖か遜色ないところまで技術が向上しており、筆者も養殖個体を好んで扱っています。

キイロハギの養殖は日本でも行われています!

数ある海水魚のなかでも、原色の美しい黄色い個体を持つ海水魚と言えばキイロハギです。

キイロハギはハワイ経由で入荷がありますが、近年ハワイ便には強い規制があり、最近ではめっきり入荷が減りました。

入荷が減れば希少価値も高くなり、ハワイ便の生体は単価が倍近くまで上がっています。

そんな現状に待ったをかけるようにキイロハギの養殖を成功させたのが、カミハタ養魚株式会社です。

日本初の偉業です。まだ出回り始めたばかりですが、養殖特有で餌付きやすいと評判も良く、これからどんどん流通していくことでしょう。

まだ、若干色が薄いという印象もありますが、成長とともに色が揚がる可能性もありますし、これからさらに技術が向上し、美しい個体が供給されることに期待です。

ヤッコの養殖も盛んです!

海外ではヤッコの養殖も盛んにおこなわれてきています。

小型ヤッコ

10年近く前に海外でヤッコの養殖が特集された時があり、今や幻のレスプレンデントピグミエンゼルやレンテンヤッコなどの養殖が、密かにおこなわれていました。

日本に養殖個体が入荷したという情報は把握していませんが、養殖の写真を見た時は感動しました。

1匹10万円近くする個体が、黒いタンクにたくさん泳いでいる姿は斬新でしたね。

シマヤッコ

最近では、海水魚のなかでも大変人気があるシマヤッコの養殖が流通し始めました。

価格が天然個体よりまだまだ高いですが、飼育は天然個体より簡単になると予想されます。

天然個体なら、着状態の悪い3センチ前後の個体でも、しっかり肉付きがよくなって日本に到着することも確認されています。

そのことから、養殖個体はさらに強健な体つきを実現できると予想されます。そうなれば、海水魚で1,2を争う飼育が難しいという事実が緩和されるでしょう。

海水魚も養殖の時代が近付いてきたなと思った出来事でもありました。

クラリオンエンゼル

代表的な養殖のヤッコと言えば、クラリオンエンゼルです。

昔からクラリオンエンゼルは1年に数回しか入荷が無いレアフィッシュとして、1匹10万円台で取引されていました。

しかし、規制がかかるにつれて入荷数は激変し1匹50万円台まで上昇しました。

そこから、養殖個体が少しづつ出回るようになり、近年のクラリオンエンゼルはほぼ養殖個体となっています。

ただし、この個体は数を調整している気もするため、この先も高価格帯を維持し続けるかもしれませんね。

イナズマヤッコ

大型ヤッコのなかでも、飼育が難しいイナズマヤッコの養殖個体も出回り始めました。

イナズマヤッコの養殖ができるということは、ほぼすべての大型ヤッコの養殖ができるといっても過言ではないかもしれません。

イナズマヤッコから流通しだしたのは、高価格帯の海水魚の養殖からはじめなければ、事業継続が難しいからかなと個人的には思います。

しかし、この先イナズマヤッコやクイーンエンゼルなどが、もっと一般流通すれば、さらに安価なタテジマキンチャクダイやサザナミヤッコなどの養殖個体が主流になるかもしれませんね。

これからに期待といったところですね。

まとめ: 海水魚が高いのは天然個体が原因?! 海水魚の最新養殖事情に迫ります!

海水魚の養殖事情について解説しました。

海水魚の養殖事業はどんどん盛んになり、この先の未来は、ほとんどの海水魚が養殖個体になることでしょう。

それでも養殖個体が出回り飼育が簡単になる、そして自然界の海水魚を保全できるならとても素晴らしいことです。

マリンアクアリムを楽しむためには、海水魚の養殖はこれから益々必要になります。

海水魚の養殖技術がさらに向上し、マリンアクアリウムをいつまでも楽しめることを祈っています!