水槽の素材はガラスだけでなく、アクリル樹脂やプラスチックを使用したものがあります。それぞれ一長一短があり、プラスチック水槽の特徴は以下のようなものがあります。
- 軽い
- 水槽が大きな割れを起こしにくい
- 透明度が素材によって変化する
- 傷がつきやすい
プラスチック水槽の中でも、「FRP(強化プラスチック)」を使用したものなら、頑丈で飼育時に大量の水量が必要な錦鯉などの飼育も可能です。
今回はプラスチック水槽の特徴についてと、アクアリウムにおすすめなプラスチック水槽商品をご紹介していきます。
プラスチック水槽とは?
「プラスチックの水槽」というと、昆虫採集などで使用している、薄くて軽い飼育ケースを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
『プラスチック』という名称は、実は合成樹脂全般のことを指す言葉で、アクアリウムでは水槽に使用されているアクリル樹脂が有名です。
アクリル樹脂を使用した水槽はアクアリウム界ではポピュラーな商品で、『アクリル水槽』と分類されていることが多いです。
厚みがありながらも透明度が高くガラス水槽よりも軽量目なため、最近はアクリル水槽を使用する方が増えています。
今回ご紹介する『プラスチック水槽』は、合成樹脂を使用してはいるものの、アクリル樹脂を使用していないタイプの水槽になります。
ガラス水槽とアクリル水槽については、こちらの記事で解説していますよ。
プラスチック水槽の特徴
ここからはアクリル樹脂を使用していないプラスチック水槽の特徴についてお話ししていきます。
重量が軽い
プラスチック水槽はガラス水槽と比べると、とても軽いので2階以上の部屋に設置するときにも運びやすいです。しかし水や底砂などを入れればそれなりに重くなるので、専用の水槽台に乗せることをおすすめします。
プラスチック水槽は軽量なだけでなく小型商品が豊富で、ガラス水槽やアクリル水槽と比べると価格が安めなため、メダカなどの卵の孵化・稚魚飼育や病気を発見したときの一時隔離などに使われることも多いです。
大きな割れをおこしにくい
ガラス水槽は厚みがあって丈夫そうに見えますが、やはり衝撃には弱いため、物がぶつかったりすると大きく割れてしまい破片が散らばる危険性があります。
しかしアクリル樹脂をはじめとするプラスチック製の水槽は、素材の特性上細かく割れ砕けにくいので細かな破片が周囲に飛び散りにく、外部から衝撃が加わった場合はいきなり割れるのではなく大きな亀裂ですむことが多いです。
衝撃が強すぎる場合は水槽が割れてしまうこともありますが、このときもガラス水槽に比べると細かな破片が少ないという特徴があります。
透明度が素材により変わる
プラスチックと一口に言っても、原材料となる樹脂はさまざまな種類があります。樹脂ごとに透明度や色などが異なるので、使用する素材によっては青みがかっていたり、黄色味が強いものもあります。
アクリル樹脂がアクアリウム用の水槽に採用されているのは、色がほぼ無色で透明度が高く観賞性が高くなるからです。
傷がつきやすい
軽量で大きな割れを起こしにくいという大きなメリットのあるプラスチック水槽ですが、一番のデメリットは「傷がつきやすい」ということ。
ちょっと引っかけただけでも傷になるほどで、水槽掃除のときにメラミンスポンジを使用すると、それだけでも微細な傷がついてしまうんです。
ただしメラミンスポンジの傷のような、微細な傷は水を張ってしまえばほとんどわかりませんが、小さな傷も増えていけば繋がって大きな傷になって、鑑賞性を下げてしまうこともあります。
たくさん飼育するならFRP水槽がおすすめ!
「ガラスと比べると強度が弱い」
「傷がつきやすい」
この2つのデメリットから、プラスチック水槽は飼育に向かないんじゃと思う方もいるでしょうが、よほど雑な扱いをしていなければ、そう簡単に割れたりすることはありません。
プラスチックというと弱いというイメージがあるかもしれませんが、「FRP(強化プラスチック)」という、強度の高いプラスチック素材があるのをご存知でしょうか?
FRPは非常に頑丈な素材なので、メダカや金魚を大量飼育だけでなく、錦鯉のような多くの水量を必要とする魚の飼育、直射日光や風雨にさらされる屋外飼育などにピッタリです。
不透明な水色の容器で、パイプは付属していないため、別で購入する必要があります。
大きさのわりに軽く、丈夫なので屋外飼育に使用することもできますよ。
おすすめのプラスチック水槽
プラスチック水槽の特徴をお話ししましたが、ここからはおすすめのプラスチック水槽商品を4つご紹介していきます。
鈴木製作所 飼育容器 スーパー特大 クリア
鈴木製作所 飼育容器 スーパー特大 クリアは16cmの水槽でコンパクトなだけでなく、お値段もリーズナブル。ふたつきなので水の蒸発を防ぎやすく、メダカなどの小型魚の飼育にピッタリ。
水槽 デジケース 飼育ケース HR-3H
デジケースの「飼育ケース HR-3H」は、265×340×300mmサイズの水槽で、フタの高さがある分猫などの小動物の悪戯を防ぎやすいです。
深さもあるので底砂や水草もしっかり入れることができます。
このサイズで大きいと思うのであれば、一回り小さい「H-2G(155×235×165mm)」もありますよ。
ゼンスイ なごみ池 L 90L
ゼンスイの「なごみ池 L 90L」は、屋外飼育用のFRP水槽水槽です。
地面に埋め込んで人工池を作るときに使用する方が多いですが、そのまま庭に設置して周囲を石や植木鉢などで飾る方もいます。
容量に余裕があるので、メダカだけでなく金魚やサイズの小さな鯉などの飼育におすすめ。
Sサイズ(18L)・Mサイズ(30L)もあるので、スペースに合わせた大きさを選ぶことが可能です。
ゼンスイ なごみ池バルコニー L 90L
ゼンスイの「なごみ池バルコニー L 90L」は、そのまま設置することができるFRP水槽です。
L(90L)サイズ以外にも、M(45L)もあり、Amazonではセセラン付きのセットも販売されています。
ベランダや庭先のちょっとしたスペースにこのまま設置してもオシャレですが、レンガや観葉植物を周囲に置くだけでオシャレ度がアップしますよ。
メダカや金魚の屋外飼育に向いています。
まとめ:プラスチック水槽とは!手頃な小型水槽セットからFRPなど強化素材を解説
プラスチック水槽はガラス水槽と比べると軽く、大きな割れが起きにくい反面、透明度が素材によって変わること、傷がつきやすいという特徴があります。
同じプラスチック素材でもアクリル樹脂を使用したものは透明度が高く、他のプラスチック素材と比べると強度もあります。屋外飼育の場合は直射日光や風雨にさらされることも考えると、強度を増しているFRP(強化プラスチック)を使用したものがおすすめです。
プラスチック水槽は、ガラスやアクリルと比べると安いですが、耐久年数が短いという特徴もあるので、他の水槽の特徴もしっかりとふまえたうえで、飼育環境にピッタリなものを選ぶようにしましょう。
水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
※返信にお時間をいただいております。
弊社公式サイトのお悩み相談フォームですと早めに返信できますので、よろしければそちらもご利用ください。