コケ取り要員として水槽に入れられることの多いプレコは、小型~大型まで数多くの種類があり、寿命は短いものでも3年は生きます。プレコを単体で飼育しようと考えたとき、水槽のサイズやアクアリウム用品、水質や水温などで悩んでしまうアクアリウム初心者さんは多いです。
水槽や設備、水質、水温は他の熱帯魚飼育に準じますが、単体飼育の場合はベアタンクでの飼育が基本で、おすすめの餌や流木には以下のようなものがあります。
【プレコにおすすめの餌】
- ニチドウメディプレコ
- キョーリンひかりクレストプレコ
- テトラプレコ
【プレコにおすすめな流木】
- マングローブ系の流木
- ホーンウッド
今回はプレコ単体飼育に焦点をあて、飼育に必要なアクアリウム用品や底砂の有無、おすすめの餌・流木などについてお話ししていきます。
プレコの飼育方法
プレコはコケ取り要員として水槽に入れられることが多いですが、種類が多く小型~大型とサイズもさまざま。体の色や模様なども地域などによって異なるものがあり、プレコの魅力に取りつかれたアクアリストの中には、単独飼育で育てている人も多いです。
しかしこれからアクアリウムを始めようという人や、始めて間もないアクアリスト初心者さんは、水槽などの器具や飼育方法についてわからないことが多いのではないでしょうか。
まずはプレコ飼育に必要な水槽や設備、育て方などについてみてみましょう。
飼育しやすいプレコをこちらのページで紹介しているので、よかったら参考にしてくださいね!
飼育水槽のサイズ・必要な設備
プレコには多くの種類がありますが、ショップで販売されているものはほとんどがまだ稚魚の状態のもの。小型の種類でも3年は生きますし、大型のものだと50cmを超える種類もいます。
飼育に必要な水槽サイズは、プレコの大きさごとに分けると以下のようになります。
- 45~60cm水槽:小型のプレコ(タイガープレコやミニブッシープレコなど)
- 90cm水槽:中型のプレコ(オレンジフィン・カイザーなど)
- 120cm以上の水槽:大型のプレコ(セルフィンプレコなど)
水槽以外に必要なアクアリウム設備としては、水槽用の照明・水温計・ヒーター・フィルター(外部もしくは上部)です。夏場どうしても水温が30℃以上と高温になってしまう場合には、水槽用のクーラーの使用も考えましょう。プレコは特別な機材が必要というわけではなく、一般的な熱帯魚飼育設備で飼育可能です。
水質・水温
プレコはそんなに水質にうるさい熱帯魚ではありませんが、やはり急激に水質が変化するとpHショックを起こすので、水換えや新しくお迎えするときは十分に注意してください。特にショップから購入して水槽に入れる場合や、別の水槽に移す場合には水合わせを必ず行いましょう。
水合わせに関してはこちらで詳しく解説していますよ!
プレコ飼育に適している水質は弱酸性~中性、飼育の適温は20~28℃です。飼育水は他の熱帯魚同様に、必ずカルキ抜きをした水を使用します。
カルキ抜き方法に関してはこちらのページを参考にしてくださいね。
プレコに底砂はいらない?!
実際にプレコを飼育したことがある人ならわかると思うのですが、プレコはあまり動いている姿を見ることがありません。そのためあまり餌を食べないのではないかと思われがちですが、実はかなりの大食漢。
小型のものでもたくさん餌を食べますし、大型になれば必然的に食べる量が増えます。たくさん食べるということは、それだけフンの量も多くなるので、普段からこまめにフンを取り除いてあげる必要があります。
水草水槽で飼育している人もいますがソイルとは相性が良いとはいえず、レイアウトを崩してしまいがちですし、水槽の掃除やメンテナンスの手間を考えると、単独飼育の場合はベアタンクでの飼育が一番楽で、基本的な飼育方法となります。
あえて底砂を敷くのであれば、ガーネットサンドのように、あまり粒の粗くないもので水質に影響を与えないものを薄く敷く程度にしましょう。
プレコにおすすめの餌
プレコは流木やガラス面などに吸盤状の口でくっついてコケをこそぎ落とすように食べます。しかし水槽内にコケがなくなってしまうと、あっという間に餓死してしまうことも珍しくないため、普段からプレコ専用の人工餌を与えてあげましょう。
オススメの餌はプレコ専用のタブレット状で沈下性、かつ植物性のタイプのものです。
ニチドウ メディプレコ
ニチドウの「メディプレコ」は、プレコ独自の習性や食性をしっかりと研究したうえで開発されているプレコ専用のフード。水中でも形が崩れにくく、プレコにかじられても長時間形状を維持しているので餌が散らばりにくいというメリットがあります。
「トヨセリン」という栄養素が含まれていますが、この成分はフンの分解をサポートしてくれるので水質悪化が早まるのを防いでくれますよ。
キョーリン ひかりクレスト プレコ
キョーリンの「ひかりクレストプレコ」は、円盤型をしている沈下性のフードで、プレコがかじりやすいです。
しっかりと沈下するにもかかわらず、長時間形状が崩れにくいため、餌の散らばりや水が汚れるのを防ぎやすいです。ビール酵母やオキアミミールなどといった成分も含まれており、栄養価が高い餌となっています。
テトラ プレコ
テトラの「プレコ」は、しっかりとプレコの食性を満たしてあげるために新技術を使用して開発された専用フードです。主食部分とサプリメント部分の2重構造で、栄養バランスだけでなく嗜好性にも優れているので、食いつきがよい餌です。
プレコにおすすめの流木
プレコといえば流木というイメージの人は多いのではないでしょうか。実際プレコにとって流木はとても重要なアイテムで、流木に生えているコケを主食にするだけでなく、流木の表皮もかじって食べることがあるんですよ。
流木にはいろいろな種類がありますが、ブランチ系よりも、角が滑らかで丸いマングローブ系やホーンウッドとの相性が良い傾向にあります。
突起部分が多い物や、細かな穴が多い流木は食べにくいだけでなくプレコの体を傷付けてしまう可能性があるので使用しないようにしましょう。
マングローブ系流木
マングローブ系流木は、一般のアクアリウムショップで販売されている流木の中でも、一番種類の多いものです。文字通り水辺に生えているマングローブの木の流木ですが、単純に「流木」という表記で販売されていることが多く、水草が活着しやすく水中に長時間入れていても傷みにくいという特徴があります。
ホーンウッド
ホーンウッドは木の種類ではなくその形状からつけられた名称で、見た目が鹿やバッファローなどのような動物の持つ角のような形状の流木のことをいいます。
流木を水槽内に入れる場合は、雑菌や寄生虫予防、また流木のアクによって水質が変化するのを防ぐために「あく抜き」をしましょう。
あく抜きに関してはこちらのページを参考にしてくださいね!
まとめ:プレコの飼育方法!寿命・餌・流木などを解説!かわいいプレコを楽しもう
プレコはあまり動き回る熱帯魚ではありませんが、あのくりくりとした目を見ていると何とも愛嬌があってかわいいですよ。
ただし大食漢なのでこまめな水槽メンテナンスが欠かせない点が、ちょっと面倒と感じるかもしれません。しかし種類が多く、ボディカラーや模様もいろいろなものがいるので、お気に入りの1匹を探してじっくり飼い込んでみてはいかがでしょうか。
注意すべき点はありますが、他の熱帯魚との混泳も可能です。単独ではちょっと寂しいというときは、混泳も考えてみてくださいね。
水槽のプロが所属するサイト運営チームです。
淡水魚・海水魚・水槽設備やレイアウトのことまで、アクアリウムに関する情報を発信していきます!
20cm水槽で飼えますか。
ベタとも
変えますか
ベタは20cm水槽でも飼育可能ですが、水量を考えると25cm以上はほしいところです。
ベタの飼育容器についてはこちらのコラムもご参照ください。
・プロおすすめ!ベタの飼育専用水槽5選!フィルター・ヒーターなども解説
https://t-aquagarden.com/column/betta_tank
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よろしくお願いいたします。
我が家のプレコは、最近に家に来て金魚水槽と別で飼っています。
人工餌が食べないので、きゅうりをあげてみましたが、食べる気がしません。
どうすればいいですか?
茹でたほうれん草や冷凍赤虫を食べる場合があります。夜間に食べることがあるので、与えたらそっとしておくのがおすすめです。
また、流木を増やしてやると、水槽に馴染みやすくストレスを軽減できます。
プレコ単体で飼育している場合は、流木の上などに餌を置く方法もありますので、根気強く様子を見るのが良いです。
こちらはオトシンクルスのコラムですが、プレコと似たところがありますので、ご参考までにご覧ください。
・【初心者向け】オトシンクルスの飼育方法!混泳、種類、エサ、水温まとめ
https://t-aquagarden.com/column/otocinclus_breeding
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よろしくお願いいたします。
我が家のプレコは、30センチ以上あるんです、
元々は、水槽の垢を食べてくれるで飼ったんですが、大きくなって、どうしてやるのがいいか、考えています
もう、10年近くになります
たまに激しく動いてます
今後どうしたらいいんでしょうか❓
自分が買い取りたいです。
激しく動く場合は、プレコがのんびりできる場所を作るのが良いと考えています。
体が大きく、大きめの隠れ家でも入れない場合は、流木を目隠しになるように組む方法がおすすめです。
また、混泳相手がいる場合はこちらのコラムもご参照ください。
・プレコと一緒に飼える生き物!コリドラス・小型魚などおすすめの生体とは
https://t-aquagarden.com/column/pleco_mix_breeding
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