どのぐらいの頻度で水槽を掃除していますか?面倒だからといって怠っていると、実は余計に手間がかかってしまうこともあります。
こびりついたコケが落としにくかったり、水質が悪化して病気になったり、もしくは一度に大掃除することで水質が急変して魚に悪影響を与えてしまう事態にもなりかねません。そうならないためには、日々のメンテンナンスで少しずつ掃除をしていくことが大切です。
今回は日頃の水槽管理を徹底して、水槽の掃除を楽にする方法を解説します。
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大掃除をしない!水槽管理法
水槽を管理する上では、大掃除をせず日頃からこつこつ掃除することが大切です。
掃除の頻度が少なく、大掃除主体の管理方法では水質維持が難しかったり、成長したコケが落としにくかったりと、余分な手間と時間がかかってしまうこともあります。汚れは初期段階であれば比較的簡単に取り除けるため、早めに少しずつ掃除することがポイントです。
ここでは、大掃除をせずに済む水槽の管理方法をご紹介します。
毎日、少量の水換えをする
水換えをする際は一度に多くを換えるのではなく、毎日少量の水換えをしましょう。
水質は魚の健康を左右するとても重要な要素です。一度に大部分を換えてしまうと、水質が大きく変わり体調を崩してしまうことも少なくありません。毎日1/5程度の水を交換することで、生体に負担をかけずに水質を維持することが可能です。
水質が良いと病気にもかかりにくいため、薬浴による治療といった大変な事態も避けられます。さらに、コケが生えにくいのでコケ掃除の手間を省くことにもつながります。
また、水換えを頻繁に行ってもフィルターが汚れていると効果が半減してしまうため、普段からフィルターやろ材の状態も確認しておきましょう。
尚、水換えと同じタイミングでフィルターを掃除すると、バクテリアが大きく減少してしまうため、フィルターを掃除する日は水換えしないようにすると良いです。
マグネットクリーナーを活用する
コケは短い間隔で掃除したほうが、水槽の景観も水質も維持しやすいです。
初期段階であれば軽くこするだけで落とせますが、成長してしまうとスポンジでしっかりこすらないと取り除けないこともあります。とはいえ、毎日水槽に手を入れてコケをとるのは大変です。
そのような場合は、マグネットクリーナーを使えば手軽に掃除できます。
こびりついたコケを落とすのは難しいですが、生えて間もないコケであれば簡単にとることができるのでおすすめです。多少頑固なコケはスクレイパーも効果的ですが、あまり力を入れすぎると水槽を傷つけてしまうため、注意しましょう。
餌は控えめにする
餌は控えめに与えるようにしましょう。
小型熱帯魚なら、目安は1分で食べきれる量を1日1回給餌です。餌を必要以上に多く与えてもフンと食べ残しが増え、水質が悪化するだけで良いことはありません。餌などから出た養分が多すぎると、コケの原因にもなり、水換えとコケ掃除の手間が増えてしまいます。
余計な仕事を増やさないためにも、魚が食べきれる量だけ与えましょう。エサの食べ残し対策として、コリドラスなどのメンテンナンスフィッシュを入れるのも効果的です。
照明点灯は8時間以下にする
照明を長時間点灯させると、コケの原因になるので控えましょう。
点灯時間を8時間以下に設定することで、コケの発生を抑えることができます。
また、太陽光が水槽に差し込む場所はコケが生えやすいので、避けた方が良いです。帰宅時間が不規則で点灯時間が管理できない場合はタイマーの使用をおすすめします。
水槽管理のポイントは「急変させない」こと
水槽を上手く管理するポイントは水質を急変させないことです。
水質が魚に与える影響は大きいため、シビアに扱う必要があります。一度に大きく変わると健康を害するだけでなく、時には死んでしまうことも珍しくはありません。
日頃から少しずつ手を加えメンテナンスすることで急変を防ぎ、そのようなリスクを避けることができます。
水質の急変は魚にダメージを与えます
水質が急変すると生体はダメージを受け、pHショックをおこしやすくなります。
pHショックになると確実な治療法がなく、そのまま死んでしまうことも少なくありません。そのような事態を防ぐうえでも、少しずつのメンテナンスで管理したほうが良いです。毎日少量の水換えやメンテナンスでは、目に見える大きな変化はありません。
しかし、生体の健康な状態を維持することがアクアリウムでは重要です。一度に大きな変化を与えるような大掃除は極力避け、日々のメンテナンスを心がけましょう。
「毎日少量」がストレスを防ぐ
もちろん、生体は生き物なのでストレスによる影響を受けます。
ストレスは免疫力の低下につながり、それが原因で病気になってしまうこと珍しくはありません。大掃除で水位を大きく変えたり水質を急変させたりすると、ストレスをかけてしまうので、その面でも毎日少量のメンテナンスが生体にとって優しい管理方法といえます。
ストレスを与えず環境を維持することが、シンプルながらアクアリウムで最も難しく大切なポイントです。
毎日のメンテナンスで生体の健康状態を把握
毎日メンテナンスをすることで、健康状態を把握しやすいといったメリットもあります。
水換えやコケ掃除の際に水槽を観察して反応をみたり、餌の食べ具合を確認したりなど、毎日気にかけていると異常に気付きやすいです。もし、病気であっても初期であれば治療しやすく手間も最小限に抑えられますが、重篤化すると生体にとってダメージとなるだけでなく、時間と労力が必要になります。
そうならないためにも、毎日のメンテナンスで生体や水槽の状態を確認するようにしましょう。
まとめ:水槽掃除が面倒!日頃の水槽管理で水槽の掃除を楽にする方法を解説します
日々の生活が忙しいと水槽の掃除が面倒になり、後回しになってしまいがちです。
しかし、溜めれば溜めるほど、水質は悪化しコケもこびり付き、余計な手間と時間がかかってしまいます。最悪の場合、病気になってしまい生体の隔離や薬浴など、より大変な事態にもなりかねません。
そうならないためにも、日頃から少しずつ掃除をしましょう。そのほうが水質が安定しやすく、生体に負荷をかけません。余計なトラブルが減るので、長い目で見ると手間も掃除にかける時間も少なく済むはずです。
トロピカライターの高橋風帆です。
アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。
魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。
コメント
毎日少しずつ換水として、水槽の隣に水道の蛇口があるのでホースを繋いで極チョロ出しにして60センチ水槽に投入しています。排出がオーバーフローで水槽の横の(蛇口があるところの)受け排水口へ流しています。大体24時間で水槽一杯分の60㍑が回る計算です。これで改めて水換清掃はしていません。コケもほとんど生えません。
半永久的な水槽です。
かけ流しは水槽の理想の姿です!
硝酸塩が留まることがないので、コケは生えませんし、成体も適度な水流で刺激され大きく育ちます。
羨ましい限りです!
コメントありがとうございます。