クマノミ、可愛いなあー飼育したい!じゃあイソギンチャクも買わないと…と思っている方はとても多いと思いますが、実はクマノミの飼育にイソギンチャクは必須ではないのです!
えっ、どうして?!
今回はクマノミとイソギンチャクの関係、クマノミ飼育にイソギンチャクがいない場合のメリットを解説します。
ポイントを抑えて上手にクマノミを飼育してください。
目次
クマノミはイソギンチャクが無くても大丈夫!
クマノミと言えばイソギンチャク、と思うほどに定番の組み合わせですが、そもそもどうしてクマノミはイソギンチャクのそばで暮らしているのでしょうか。
クマノミがイソギンチャクと共生する理由
クマノミは海の中ではとても弱い立場です。大きさも小さいですし、特に目立った身を守る方法も持っていません。だからこそ、イソギンチャクのそばで暮らしているのです。
イソギンチャクには刺胞を持った触手があります。刺胞からは毒が出て、刺胞に触れた生物をしびれさせることができますから、それを知っている他の生物はイソギンチャクに近づきません。クマノミはイソギンチャクの触手を利用して自分の身を守っているのです。
クマノミは体表に粘膜を持っていて、その粘膜でイソギンチャクの毒を出させないことがわかっています。だからクマノミだけがイソギンチャクのそばで暮らせるのですね。
ですが、水槽の中にクマノミを食べようとする外敵はいません。そんな生体をクマノミと一緒に飼育はしないですからね。なので、水槽の中のクマノミにとってはイソギンチャクは必要な生物ではないのです。
イソギンチャクが成長すると遊泳スペースが減ってしまう
「でもクマノミがイソギンチャクの中で泳いでいるのはとても可愛い!」
確かにそうです、筆者もそれには同意なのですが…。イソギンチャクとクマノミを一緒に飼育する上でデメリットがあります。
イソギンチャクも生物ですから徐々に成長します。その結果、クマノミの遊泳スペースが減ってしまうことがあるのです。他にもサンゴを覆ってしまい、サンゴが弱ることもあります。ですからそのデメリットを知った上で、イソギンチャクを飼育するか検討しましょう。
サンゴはデリケートな生き物です。飼育のポイントを下のリンクで詳しく解説しています。
クマノミを飼育する際に一緒に飼える生体については下の記事で詳しく解説しています。
でもイソギンチャクがいないと寂しい水槽になりそうだ…という心配のある方は、下のような人工のアクセサリーを水槽に導入することを検討してはいかがでしょうか。
ややチープ感があることは否めませんが、華やかさは演出できるのではないでしょうか。
下の記事で他のアクセサリーについても解説がありますので参考になさってください。
また、どうしてもイソギンチャクも飼育したい!という場合はクマノミに適した初心者向けイソギンチャクを以下の記事で説明しているので、ぜひご一読ください。
イソギンチャクを入れないメリット
では、クマノミ水槽にイソギンチャクを入れない場合のメリットも見て行きましょう。
飼育の難易度が下がる!
イソギンチャクを水槽に入れるとすると、イソギンチャクにも気を遣いながら飼育する必要があります。
イソギンチャクは熱帯魚にくらべて水質悪化に敏感なので、管理維持のハードルが上がってしまうのです。ですが、いなければ当然その分気を遣う必要がありません。
設備が簡易化できる!
イソギンチャクを飼育するためには
- 照明の強化
- イソギンチャク吸い込まれ防止カバー
が必要です。イソギンチャクは餌を食べて生きていますが、光合成を行うタイプのイソギンチャクもいるため、サンゴを飼育できるレベルの強いライトが必要になります。
また、とても柔らかいので水流に流されて吸い込まれることもありますから、吸い込まれ防止カバーも必須です。
イソギンチャクがいなければ、こういった「イソギンチャク専用の設備」は用意する必要がなくなります。
イソギンチャクの餌が要らない
イソギンチャクは肉食ですので、餌が必要です。
ですがいなければ当然用意する必要はありませんね。
また、イソギンチャクの美しさを保つために添加剤もあると良いのですが、その添加剤も必要ありません。
水質悪化の危険が減る
イソギンチャクも飼育している場合、イソギンチャクのエサの食べ残しで水質が悪化することがあります。
また、もしもイソギンチャクが死んでしまったらその死骸も水質悪化の原因となりますね。気づくのが早くてすぐに取り出せれば良いのですが、イソギンチャクは元々泳ぎ回ったりする性質の生物ではないため、死んだことにすぐに気づけず一気に水質が悪化して水槽が崩壊してしまったという例もあります。
こういった例を考えるとやはりイソギンチャクがいないほうが安定した水槽運営が可能です。
まとめ:クマノミ飼育にイソギンチャクは不要?イソギンチャク入れないメリット!
クマノミと言えばイソギンチャク、でもイソギンチャクがいなくてもクマノミは飼育できるということを解説しました。
海水水槽の運営は慣れていないと難しいものですから、少しでも難易度を低くしてまずはチャレンジしてみることをオススメします。人工アクセサリーも案外いいものですので、ぜひご検討ください。

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