「憧れの熱帯魚」と聞くと、皆さんはどんな魚を想像しますか?
飼育難易度、や見た目の派手さなど選ぶ基準は人それぞれですが、アクアリストが憧れる魚たちは皆どれも美しく、私たちを魅了し続けます。
今回はそんなアクアリスト憧れの熱帯魚特集ということで、東京アクアガーデンのスタッフに「一度は飼育してみたい魚」というテーマでアンケートを取ってみました!
希少価値が高く美しいお魚たちを10種類ご紹介していきますので、是非ご覧になってみてくださいね。
アクアリスト憧れ!美しい熱帯魚10選
今回ご紹介するのは以下の10種類のお魚たちです。
- トゥッカーノ・テトラ
- ディスカス
- ダイヤモンド・ポルカドット・スティングレー
- 南米ワイルドのアピストグラマ
- 優勝歴のあるショーベタ
- インペリアル・ゼブラプレコ
- ネオケラ(オーストラリア肺魚)
- ブルーモーリシャスエンゼルフィッシュ
- ペパーミントエンゼルフィッシュ
- チャンナバルカ
一種類ずつ解説していきますので、気になるお魚がいたらチェックしてみましょう。
トゥッカーノ・テトラ
まず最初にご紹介するのは、ブラジル・ウアウペス川のごく限られた流域に生息するレアなお魚トゥッカーノ・テトラ。
最大2cm程度の小型カラシンですが、黄色みがかった透明の体に太い黒のバンド、顎下の赤い模様がなんとも愛らしいですね。
飼育難易度がやや高く、ろ過がしっかりと機能した弱酸性の軟水を好みます。
飼い込まれ体調の整ったトゥッカーノ・テトラは、黄色の体色が少しずつ濃くなり、尾ひれが赤く染まってきます。飼育する場合はこの状態を目指し、愛情を注いで育ててやりましょう。
ディスカス
美しく育て上げるのが難しいことで有名なディスカスは、南アメリカのアマゾン川を原産とするシクリッド科のお魚です。
カラーバリエーションが豊富で現在でも品種改良が盛んに行なわれていますが、やはり見た目が美しい個体は総じて価格も高い傾向にあります。
大食いですぐ水を汚す上に水質の変化にはかなり敏感なので、水槽の大きさやろ過の容量は余裕のあるものを使いましょう。
全長20cmにもなるディスカスが広い水槽を泳ぐ姿はとても美しく、唯一無二の存在感です。
ダイヤモンド・ポルカドット・スティングレー
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=oG1BIopW8TA&w=560&h=315]
淡水エイの中でも特に希少で高級な、ダイヤモンドポルカ。
黒い体によく映える白いドット模様が特徴で、まさにダイヤモンドのような輝きを見せます。
全長1mを超えるお魚なので、最終的には幅120cm以上の水槽を用意しましょう。
生体の価格だけでなく飼育用具にもかなりお金がかかりますが、それ以上の価値を見出してくれるとても美しいお魚です。
南米ワイルドのアピストグラマ
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=jFG9w6JCZlI&w=560&h=315]
南アメリカの広域に生息するドワーフシクリッド、アピストグラマ。
「泳ぐ宝石」と称されるほど色彩豊かな体色が特徴で、ヒレを大きく広げる「フィンスプレッディング(威嚇行為)」はかなり見ごたえがあります。
美しいブリード個体もたくさん出回っていますが、アクアリストがもっとも憧れるのはワイルド種の飼育です。
ブリードでは再現しきれないワイルド種特有の輝きや野性味あふれる体格は、ブリードではなかなか再現しきれません。
優勝歴のあるショーベタ
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=V8r5zDW8Cis&w=560&h=315]
鮮やかで華やかなヒレを持つベタは世界的にも人気の熱帯魚で、コンテストも各地で開催されています。
動画でも紹介されていますが、やはり賞を取っているベタのカラー・体型の美しさは格別です。
とは言え大会優勝経験のあるショーベタを手に入れるのはかなり難しく、専門店が入札し販売するものの、すぐに買い手が付いてしまうことがほとんど。
もし販売されているのを見かけたら、本当にラッキーです!
インペリアル・ゼブラプレコ
ブラジルのシングー川に生息するインペリアル・ゼブラプレコは、それまで地味なイメージの強かったプレコを一躍有名にした人気種です。
その名の通り”シマウマ”のような白と黒の縞模様が可愛らしく、飼育も容易。初心者にもおすすめしたい品種なのですが、近年は乱獲によって輸出が制限されています。
特にワイルド種は1匹10万円前後の値がつくこともあり、希少価値の高い魚と言えます。
ネオケラ(オーストラリア肺魚)
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=Lrm_neUmZQ8&w=560&h=315]
ネオケラ(正式にはネオケラトドゥス・フォルステリィ)はオーストラリア肺魚とも呼ばれ、全長は2~5m、寿命は50年以上とも言われています。
古代魚に分類される本種は1億年前からその姿をほとんど変えておらず、貴重なことからマイクロチップで管理されるほど規制のあるお魚です。
日本への輸入はほとんどなく、幼魚でも20万円以上します。
とてもタイムリーな話題ですが、2019年11月にネオケラを鑑賞目的で密輸した日本人が逮捕される事件がありました。
生き物を絶滅の危機から救おうとする人たちの努力をないがしろにする、このような事件がなくなることを日々願うばかりです。
ブルーモーリシャスエンゼルフィッシュ
ブルーモーリシャスエンゼルフィッシュは日本で「デベリウス」とも呼ばれ、非常に希少な海水魚です。
2020年現在、日本への輸入はありません。
体色は全体的に濃いブルー、顔や尾ひれは黄色に染まり、そのコントラストがとても美しいです。
私が確認した限りだと2005年に埼玉県内のアクアリウムショップにて販売されていたようで、ペア価格は100万円を超えていました。やはりとっても高価なお魚ですね…!
ペパーミントエンゼルフィッシュ
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=fu5AyVlGEK8&w=560&h=315]
赤みがかったオレンジに、白のストライプ。絵に描いたような可愛らしい見た目のペパーミントエンゼルフィッシュも、大変希少価値の高いお魚です。
こちらは南太平洋に浮かぶ島「ラロトンガ島」水深55~120m地点に生息しています。
現在は流通されていませんが、もし販売されたら1匹300万円はかたいという噂も。
おとなしい性格の小型ヤッコですが食性などは不明のため、もし入手できたら生餌やフレーク状の餌を与えつつ、反応を見ながら慎重に飼育しましょう。
チャンナバルカ
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=wIiQDKF4XHI&w=560&h=315]
以前は「チャンナ・アンフィビウス」という名称で流通していたチャンナバルカ。
スネークヘッドのなかでも最高ランクの生体で、入荷はごく稀にしかないです。
薄く青みがかった体色に黒のうろこが点在し、きめ細かくスジの入ったヒレがとても魅力的ですね。
全長50cm前後と大きく成長するため、飼育する際は大型水槽を用意してやりましょう。
そこまで水質にうるさい魚ではありませんが、美しさを保つためには単独での飼育をおすすめします。
まとめ:憧れの熱帯魚特集!プロアクアリストが一度は飼育したい美しい熱帯魚10選
今回はプロのアクアリストが憧れる熱帯魚をご紹介してきました。
どれも美しく魅力的で、希少価値の高いお魚ばかりでしたね。
こうした憧れの魚を飼育するために水槽管理の腕を磨くのも、アクアリストの醍醐味と言えます。
皆さんも今飼育している熱帯魚の管理に慣れてきたら、「一度は飼育したい」と思える魅力的なお魚を見付けてみてくださいね。
トロピカライターの井上あゆみです。
金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。
お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!