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熱帯魚を飼うと決めたら!準備や心構えなど基礎知識をお伝えします!

魚を飼育するアクアリウムは、“癒し”を与えてくれる素晴らしい趣味です。

「水槽を泳ぐ魚を眺めて癒されたい!」と、熱帯魚を飼い始める人も珍しくありません。ただし、熱帯魚を飼うと決めたら、水槽やろ過フィルターといった飼育器具を用意する必要があります。

そして、最後まで飼いきる気持ちを持って世話をすることがとても大切です。

今回は、熱帯魚を飼う前に知っておきたい準備や心構えなど基礎知識をお伝えします。

熱帯魚飼育の心構え!

熱帯魚飼育の心構えで大切なことは次の3つです。

  • お金がかかる
  • 危険なこともある
  • 命を扱う

熱帯魚を飼育するためには、飼育設備を揃える必要がありますし、水が入った重い水槽は水漏れの危険や転倒のリスクもあります。そして、生き物なので、命の世話をする責任も持たなければいけません。

ここでは、熱帯魚飼育の心構えを具体的に解説していきますので、飼い始める前に1度目を通してみてください。

初期費用とランニングコストがかかる

熱帯魚飼育はそれなりの設備とランニングコストがかかる趣味です

初期費用は、45cm以下の小型水槽でも5,000~10,000円程度必要ですし、60cm水槽であれば最低でも10,000~20,000円はかかります。また、照明やヒーターを設置すると、月々の電気代は1,000~2,000円になります。

あらかじめ、イメージする水槽の初期費用やランニングコストを大まかに掴んでおいて、予算に応じて調整すると良いでしょう。

水漏れ・火災の危険がある

水を扱いますから水漏れの危険が常につきまといます

また、そのそばで電源を使用するので火災の危険性があることを考慮しておきましょう。特にヒーターは使用方法を間違えると火災に直結するので要注意です。

電源タップはできる限り高い位置に配置することで、漏電のリスクを下げることができます。

パナソニック(Panasonic) ザ・タップX6コ口2mコードホワイト WHA2526WP

また、水槽を設置する際は、設置面が必ず水平な状態か確認しましょう。水平でないと不安定になり転倒につながることもあるので、調整する必要があります。

地震の危険を考える

日本ではどうしても地震の可能性があります。

台や設置床の耐荷重、万が一水が漏れたときの対処なども考えておくと良いでしょう。

サンワサプライ 耐震ストッパーL型 地震 転倒防止 QL-58

「耐震ストッパー」や「耐震マット」といった地震対策グッズを設置しておくと、水槽が転倒するリスクをグッと下げることができます。

魚種によっては大きくなる・長生きする

熱帯魚は、魚種によってはとても大きくなります

水槽に迎え入れる前に、その魚が最大でどこまで大きくなるのか把握しておきましょう。見合った水槽やろ過設備を用意できる魚種を選ぶことが重要です。

また、熱帯魚のなかには、長生きするものも少なくありません

  • アロワナ
  • オスカー
  • カクレクマノミ

これらは10年以上生きることも珍しくはなく、この他にも長寿な熱帯魚がたくさんいます。言い換えると、それだけの期間世話をし続けなければならないため、ずっと飼育できるのか考えて魚種を選びましょう。

飼いきれないからといって、自然の河川や池に放すことはできません。

水槽と生体に愛情を持つ!

最後にこれが一番大切なのですが、水槽と生体に愛情をもって接することです

水槽は、熱帯魚を飼育するための“核”とも呼べるもので、不具合があれば生体を含むすべてに影響します。上記の通り水漏れなどの悲劇を防ぐために、どこか問題が無いか随時チェックしましょう。

生体も同様に、

  • 見た目
  • 餌の食べ方
  • 泳ぎ方

など、普段と違った様子でないか確認することが大切です。そのためにも、常日頃から愛情を持って接して、メンテナンスや餌やりといった世話を続けましょう。

熱帯魚飼育で最初に覚えたいこと

熱帯魚の飼育では、

  • 最低限の設備を揃える
  • 硝化サイクルを作る

この2点を最初に覚えましょう。設備を揃えないまま飼育を始めてしまうと、環境が合わず魚に負担をかけてしまいます。

また、硝化サイクルができ上っていない水槽では安定した飼育は難しいでしょう。熱帯魚の飼育を始めるうえで、大切なことなので具体的に解説していきます。

まずは最低限の設備を揃える

熱帯魚飼育の基礎として最初に覚えたいのが、

  • 水槽
  • ろ過フィルター
  • カルキ抜き
  • バケツ
  • お掃除クリーナー(プロホース)

など、最低限の設備を揃えてから飼育を開始することです。加えて、生体によっては水槽用ヒーターやクーラー、流木・ソイルといったものも必要になります。

ジェックス セーフカバーナビパック SH160

熱帯魚などの生体は家に来たばかりのときは、移動や環境の急変で疲弊しているため、すぐにケアをしてあげたほうが元気に育ちますし失敗も減ります。迎え入れてから揃え始めると、不安定な時期に最適な世話ができないので、なにかあっても対処が遅れがちです。

また、最初は最低限の設備から始めたほうがシンプルに水槽運用のながれが理解できますし、水質も維持しやすいです。大型の設備や複雑なろ過システムは、その後でも遅くありません。

『硝化サイクル』を作ろう

熱帯魚の飼育を始めるなら、「硝化サイクル」について知っておくことがとても重要です。

硝化サイクルとは、生体を飼育するうえで発生する有害なアンモニアをバクテリアによって、ほぼ無害な硝酸塩に変える流れを指します。

硝化サイクル:アンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩

アンモニアはフンや食べ残し、枯れた水草などから発生する生体にとっては有害なもので、蓄積するとアンモニア中毒を起こすこともあります。この有害なアンモニアは、バクテリア(ニトロソモナス属)が分解することで、亜硝酸塩に変わりますが、まだ毒性は強いです。

その亜硝酸塩をバクテリア(ニトロスピラ属)がもう1度分解することで、やっとほぼ無害な硝酸塩へと変わります。このバクテリアによる硝化サイクルができていないと、有害なアンモニアや亜硝酸塩が水槽に蓄積していくため、生体の健康を著しく害してしまうことにもなりかねません。

新しく水槽を立ち上げる際に、「バクテリアを増やすことが重要」と言われるのはこのためです。

生体が長く健康に暮らすために必要なサイクルですが、この硝化サイクルができ上がった水槽が1つあれば、新しい水槽で別の生体を飼育し始めるときに、飼育水や砂利・ろ材などを流用することで簡単に立ち上げることができます。

「水質の良い水槽は財産」という方もいるほどです。

まとめ:熱帯魚を飼うと決めたら!準備や心構えなど基礎知識をお伝えします!

熱帯魚の飼育は、きれいな魚をいつでも眺められる魅力的な趣味です。

ただし、長く楽しむためには初期費用とランニングコストがかかるだけでなく、水漏れや火災、地震による転倒などの心構えと対策を欠かすことができません。また、最低限の設備を揃えたうえで、硝化サイクルを作り上げることも重要です。

なかでも、1番大切なのは「愛情を持って飼育すること」。手をかけて世話をすれば、魚は答えてくれるはずですよ。